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むぎ光葉
2023年5月14日 00:41
君の声は君が好きだった画家の名前で再生されたいつもいつもアクセントや声の明るさそこにはあったのは君だけのことば思い出す回数が減っていたことに気が付く強い風の中耳を澄まし思い出にひたる地下鉄のポスター
2023年2月18日 00:43
欲しいものすぐに思いつかないのはいつのまにかたくさんの夢叶えてきたから部屋を見回すとあれもこれもいつかのわたしの夢だった大きな机もちょっとレトロな水筒も色とりどりの美術展のチケットもわたしだけのための玄関ドアも欲しいものすぐに思いつかないのはもう満たされている証拠だそれでも何が欲しいと訊いてくれる人たちとわたしはまだまだ時間と言葉のやりとり楽しみた
2023年2月11日 23:57
見上げると口がぽわっと開いたどこにいても日々を生きようそこにしかない星を頼りにどこにいても日々を生きようそこにしかない道で迷いながらどこにいても日々を生きようそこにしかない乗り物に揺られながら星が見えないところでもなにかがきっと満たされていて頼りになるものはある何もない場所はないきっと大丈夫星を見つけた心大切にしていればどこにいても日々を生きよう
2022年11月15日 00:45
ときどき振り返るとそこにあるのはひとつの道その道を歩いてきたからわたしという人間はここにある歩いてきた道がわたしを作っているひとつでも違えばそれはもうわたしではないようなそんな気にもなる今全てを肯定できるほどの強さはないしそうありたいとも思わないけれど今日までのわたしがわたしをわたしたらしめる悔しいこと悲しいこと優しく包み込んで大切な景色振り返
2022年10月25日 00:26
心が震える一曲に出会えたらそれだけで幸せだし心が震える一冊に出会えたらそれだけで幸せだし心が震える一日に出会えたらそれだけで幸せだし一生で何が出来るかは分からないけどこんな広い世界でこんな長い歴史で出会ったものに誇らしい気持ちをきっと遠くから見れば流れ星ほどの一瞬を生きている一つでいい一つだけでいい私たちの幸せは長さや密度でははかれないほどの小
2022年10月17日 23:57
お母さんと私笑顔がおそろいお姉ちゃんと私声がおそろい友人と私ポーチがおそろいおそろいたくさんでも一番おそろいなのは子どものわたしと今の私こんなにおそろいきちんと自分を愛せているだろうか子どもの頃の記憶から抜け出せないまま苦しい夜に小さく丸まって人生単位でわたしを攻撃している子どものわたし私の中に必ずいるきちんと抱きしめてあげよううまくはいかなく
2022年10月13日 00:17
わたしはまだまだことばをしらないことばのせんたくしをしらないだからきょうもとびらをたたくわたしのしらないどあのむこうだれかのことばがひらかれているそんなせかいにみをおいてみることばをえらぶことあきらめたくないだれかにひどいこといわれてもぶりょくをそっとほうきするほどのしなやかなことばをつむぎたいそうしてあなたとこころをつむぎたい
2022年9月11日 23:53
美しいと思える世界つくっていこう寄せては返す波のように行ったり来たりを繰り返す憂鬱とうきうき回避せずには生きていけぬ嫌な感情揺るがぬよう強くなろう努力してみるが心は支配されるいとも簡単に真っ黒にうきうきの明るい色彩をもってしてもかき消すことは難しくまた今日も同じこと思っているそれならば器用でないわたしはわたしなりの美しいと思える世界つくっていく
2022年9月5日 22:34
解凍して食べよう真夜中るんるん藍色の小皿に出したマンゴー3つ気がつけば朝すっかり解凍されたマンゴー3つ口に入れて駆け足で向かう職場の人とのランチ髪の毛巻きたかったのになきっと疲れていたのだ何かが食べたいと思ってちょうどいい気がした夜でも朝の方がしっくりくるような鮮やかなオレンジ色が私の目を覚ましたおはよう考えても分からぬこと朝まで放置してみるのも
2022年8月25日 20:26
何も見えない分だけわたしが色濃く映し出され心もとない時間が流れる夜というもの飽き飽きしてるのに飽きずに同じ思考に戻ってくる丁寧な人間不思議な生き物当たり前のことと受け入れるほどの余裕は無くため息がまた出るけれど不安を膨らませた分だけわたしは寂しさを覚えてきっといつか優しくなれる人生の問いを循環させた分だけわたしはわたしを知ろうと足掻き答えを求めに言葉を探す
2022年7月29日 22:44
ちょっとだけ夜空を散歩しよう眠れない夜抜け出して涼しい空気浴びに行こう輝く星を歩いて結び私だけの星座を作ろう不安なものは目に見えない夜空は全てを隠してる歩いているそれだけは確か他は何も見えないでも大丈夫夜空は全てを隠してる星座が出来上がる頃おうちに帰ろう夜空を散歩して作った星座は朝には消える大丈夫不安なものは目に見えない
2022年7月20日 22:41
壁に貼ったメモがひらりと落ちる約束からの時間の経過教えてくれるもう捨てようかなもう一度貼ろうかな貼り直せばまたつくのだけれどメモの内容は変わらないわけで変われるものと変わらないもの考えると渦の中私にとってただのメモじゃなかったとふと気付く行ったり来たり遠回りしている日々の中で突然にメヲサマセとまどろむ私に落ちる声積もった時間が私の心にずし