望/Nozomu

詩歌とコラージュ。 読む・書く・綴る、そして切り抜く。

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詩歌とコラージュ。 読む・書く・綴る、そして切り抜く。

記事一覧

文化という価値に対して、お金と敬意を「払う」。今なら、推しに課金すると言えばいいのかな。
日々享受してきた音楽や舞台が、よりかけがえのない存在であることに、図らずも気付いてしまった、今。我々にできるのは、提供されるコンテンツに、対価を払い、同時に敬意を払って受け取ることかなと。

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4年前
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サザンオールスターズのこと/文化という価値に、お金と敬意を「払う」

苦境のエンタメ業界にあって、サザンオールスターズが、先鞭をつけて無観客ライブ配信を行う。その英断に対し、心からの拍手を贈る。 それにしたって、さすがサザンだぜ。…

望/Nozomu
4年前
4

文化のこと、そして願い

「文化」って、遠くにあるものじゃないんですよ。 例えば、お気に入りの音楽。何年も履いている靴、定番のおかず。部屋へ花を飾ること、眠る前に開く本。 ささやかだけれど…

望/Nozomu
4年前
7

作り手と受け手のこと/表現をすることの延長に

前回のnoteで「作り手と受け手は、等しく表現の場に存在する」と書いた。 この「表現の場」において、自身の作品を制作・発表する「作り手」は、「種まく者、花を咲かせる…

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4年前
6

表現をすること

私が「作り手」として、何らかの作品を発表するとき、相応の覚悟を持って公開している。「受け手」の大切な世界観に踏み込むのだから、趣味だ、素人だというのは、言い訳の…

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4年前
3

夏のはじめに。ゆうやみ、って口にしたときの、やさしさと寂しさ。そのさなかに、青く繁った木立を渡る風が、わたしのことも揺らしてゆく。その気持ちとか、感覚とかに名前をつけることはできないし、まして詩にすることもできない。ただ、黙って風のなかに立っていたいだけ。

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4年前

いのちのこと

人間は、自ら死を望む、唯一の生き物だ。猫も、魚も、カラスも、自死しない。 わたしたちは、呼吸をし、食事を摂り、ときに眠りながら、それぞれのことばで会話して、日々…

望/Nozomu
4年前
6

文化という価値に対して、お金と敬意を「払う」。今なら、推しに課金すると言えばいいのかな。
日々享受してきた音楽や舞台が、よりかけがえのない存在であることに、図らずも気付いてしまった、今。我々にできるのは、提供されるコンテンツに、対価を払い、同時に敬意を払って受け取ることかなと。

サザンオールスターズのこと/文化という価値に、お金と敬意を「払う」

苦境のエンタメ業界にあって、サザンオールスターズが、先鞭をつけて無観客ライブ配信を行う。その英断に対し、心からの拍手を贈る。
それにしたって、さすがサザンだぜ。ロックじゃないですか!
さて、今回のライブ、肝要なのは「有料」である点だ(料金は3,600円)。
視聴料金を支払う行為は、サザンを応援することに他ならないが、目に映らない様々なスタッフさんの仕事をも支援することになる。
ライブという興行を

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文化のこと、そして願い

「文化」って、遠くにあるものじゃないんですよ。
例えば、お気に入りの音楽。何年も履いている靴、定番のおかず。部屋へ花を飾ること、眠る前に開く本。
ささやかだけれど、日々の生活に根を張って、時に自分を優しく支えてくれる、その存在こそが「文化」なのです。
今、その「文化」が、コロナ禍によって、息もつけないような苦境に追い込まれています。
なかでも、最も大きな影響を受けているのが、エンタメ、芸能の世界で

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作り手と受け手のこと/表現をすることの延長に

前回のnoteで「作り手と受け手は、等しく表現の場に存在する」と書いた。
この「表現の場」において、自身の作品を制作・発表する「作り手」は、「種まく者、花を咲かせる者」であり、「受け手」はそれを「享受する者」と思われがちだが、それは違う。
どんな分野のプロフェッショナルでも、「作り手」である前に、何らかの背景ある「受け手」であったはずで、それをきっかけや足掛かりとして「作り手」になるものだ。
また

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表現をすること

私が「作り手」として、何らかの作品を発表するとき、相応の覚悟を持って公開している。「受け手」の大切な世界観に踏み込むのだから、趣味だ、素人だというのは、言い訳のように思える。勿論、作品の質やレベルと比例するものではないが、少なくとも発表する時点では、完璧な状態を目指す。
これは私が自分自身と交わした契約のようなもので、他者に当てはまるとは全く考えていない。
表現の場とは、誰の自由も思想も奪わない、

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夏のはじめに。ゆうやみ、って口にしたときの、やさしさと寂しさ。そのさなかに、青く繁った木立を渡る風が、わたしのことも揺らしてゆく。その気持ちとか、感覚とかに名前をつけることはできないし、まして詩にすることもできない。ただ、黙って風のなかに立っていたいだけ。

いのちのこと

人間は、自ら死を望む、唯一の生き物だ。猫も、魚も、カラスも、自死しない。
わたしたちは、呼吸をし、食事を摂り、ときに眠りながら、それぞれのことばで会話して、日々を縫うように閉じ、また解いて暮らしている。ある日には番(つが)い、粛々と子孫を残す者たちもいる。
大筋はいのちに従っているのであり、多くはこの流れに逆らうことなく最期を迎える。
偶(たま)さか、捕食や病、事故でいのちを落とす者もいるが、それ

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