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私が仕事で虐待について気にかけている事

私は今まで沢山の子どもたちと別室で一緒に過ごして来ましたが、身体的虐待にあっているお子さんと出会う事も少なくありません。業務上どのような事に気を付けているか事例を絡めて記してみようと思います。


色々とチェックしている事はありますが、私がこの時期常にチェックしている事は、


腕のあざが無いか



をよく見ています。半袖なので目視する事が出来ます。足のあざは子どもたちは頻繁に出来ますが、腕のあざは普通に生活していると出来る事は中々ないです。腕ってあんまりぶつけないですよね。腕のあざから発覚した一例で言いますと、


ご両親につねられていた


ペンの先で押されていた


お兄ちゃんに殴られていた



などがありました。丸い小さなあざが二の腕にある事が多かったです。つねられたにしろペン先で押されていたにしろあざが出来るほどと言う事はどれほどの大人の力で押さえつけたかが想像出来ると思います。私が腕のあざを発見した時は聞き取りをしつつ、保健室の先生に繋ぐようにしています。特に女の子の場合はそうしています。何か理由をつけて身体の他の部分を確認してもらうために繋いでいます。


もう一つ気にかけているのは、


近づいた時の反応



です。具体的に言いますと、


近づいた時やこちらが物を取るなど動いた時にビクッと反応があった



のかを気にかけています。虐待からシェルターで母子で保護されているお子さん、手が出るほど厳しいご家庭のお子さん、児童相談所で保護されたお子さん、児童養護施設から通っているお子さんで同じような反応をするお子さんに何人も出会った事があります。特に男性が近づいた時だけ反応がある時もありますのでその辺りも考慮が必要です。手を出された経験がありそれを防ぐために反応する事が身に染みている状況です。こんな身体が反応してしまうぐらいにこの子達はどんな環境でどんな思いをして来たのだろうかと考えます。


他にも色々とありますがわかりやすい所で言いますとこの2つの事柄はよく気にかけていて慎重に事を進めています。うでのあざだけで言いますと私は先週だけで3人目視しています。その中で、


1人は遊んでいて出来たあざ、もう1人は家で暴れて壁を殴ったあざ、最後の子はご両親からの虐待でした



あと見逃しがちですがリストカットなどはよく知られていますが指の皮を剥ぐ自傷行為もあります。子どもの中では指の皮を食べたりめくったりする子は珍しくなく見逃してしまいますが、全部の指の皮が無くなっている子もいたりします。そういう場合はきっかけは些細な事だったかもしれませんが、そこから自傷行為へと続いています。リストカットだけが自傷行為ではないと言う事です。


あまり普段はこのような自分がしている業務内容について話しをしないのですが、何かの啓発になればと思ったから今回は記事にしました。私のnoteに来て下さる方は皆さん意識が高く良い方ばかりで、そのような方々に私の知識を共有する事で子どもたちを守る目を広げていければと思いました。ここに来て下さる方々なら託したいと思ったのです。あざの件に関しては気付いていたのは私だけで学校は気付いていませんでした。学校はそこまで手が回らないというのが現状ではあります。学校の先生方は子どもたちの人数もやるべき事も多く中々難しい状況です。今こそ先生や学校だけではなく大人みんなで子どもたちを見守っていくべきだと思っております。私は自分が経験した事や見て来た事しか言いませんので、どれも実際に現場で見て来た事です。今も私の元には児童相談所の保護から戻って来たお子さんや児童養護施設から来ているお子さんが沢山居ます。みんなで子どもたちを守っていけるような世の中になっていければと思います。少しでも何かのご参考になれば幸いです。

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