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マイクロノベルちょいす

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ほぼ100字小説をテーマ別にまとめ直しています。 運がよければ週に5回ぐらい更新します。
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#犬

マイクロノベルちょいす 078「あそんでるの?」

マイクロノベルちょいす 078「あそんでるの?」

No.1332
プチ雪国を作っている。サイズは100分の1ぐらい。だから雪が積もってもせいぜい1センチ。でも、吹雪いたり、水道管が凍ったり、電線が切れたりする。「プチなのにメリットがないぞ」そんなことはないよ。はい、集まって丸くなったプチ猫。

No.1386
犬は人間の友人? 古いな。これからは人間が犬の友人になるんだ。「なぜあのAIは自分が犬だと信じてるんだ?」「ハッキングされたそうです」さあ

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マイクロノベルちょいす 076「ヒーロー?」

マイクロノベルちょいす 076「ヒーロー?」

No.1366
大音量で音楽を流しながら走る車を見なかったかい? あっちへ行ったか。ありがとう。あれは運転手には聞こえないんだよ。盗まれた車を追跡できるように、ずっと有名なアニメの主題歌が流れるようになっているんだ。うん、ぼくも好きだよ。ギババババーン!

No.1379
特別な存在は特殊な生まれ方をしなくてはならぬ。日本神話の神々は様々なエピソードを持っているだろう? 「桃から生まれるのは納得で

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マイクロノベルちょいす 045「あそぼ」

マイクロノベルちょいす 045「あそぼ」

No.1180
吾輩は猫だったかもしれない。ついに、自分の名前が書かれたネズミのぬいぐるみをもらった。お姉ちゃんが「これはみっちゃんの物だよ」って。むふー。絶対に誰にも渡さないぞ。「みっちゃんが前世でよく遊んでたよ」どおりで匂いを嗅ぐと安心するね。

No.1192
犬がぼくの目の前にやってきて、礼儀正しくお座りをした。奇妙なものをくわえている。ロープみたいに見えるけれど、汚れたリードのようにも見

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マイクロノベルちょいす 020「仲良くしてね」

マイクロノベルちょいす 020「仲良くしてね」

No.1049
いつもと違う自分になりたくてハロウィンに参加した。子どもたちに囲まれてお菓子を配る。「トリック・オア・トリート!」うんうん、楽しいなあ。こらこら、俺様の自慢の角に触るな。いやん、虎のパンツには触らないでっ。あっ、豆を投げるのはご遠慮下さい!

No.1072
袋の中にはマフラーが一本。いま買ったのは手袋なのに。「では、譲ってもらえないか?」稲荷神社の狐の提案に乗ったところ家のポスト

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マイクロノベルちょいす 012「ちょっとした秘密」

マイクロノベルちょいす 012「ちょっとした秘密」

No.970
公園のベンチで休んでいたら頭を撫でくれと犬が寄ってきたので、満足するまで撫でてあげた。しっぽを振りながら飼い主の元に返っていく。ぼくの娘もよくあんな風にやってきて、そして帰って行った。もう30年前の話。

No.1009
風がくるくる回っているのを見たよ。葉っぱを巻き上げて、一瞬で消えたの。つむじ風って言うんだって。お父さんもあんな感じだよね。お布団上げて、トイレ行って、ご飯を食べて

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マイクロノベルちょいす 009「要求できる立場か?」

マイクロノベルちょいす 009「要求できる立場か?」

960
もしかして俺たち、入れ替わってるー!? 魂とか体じゃなくて、眠気が!! あなたが眠い時は私が眠くて。お前が眠い時は俺が眠い。どうしようどうしよう。……あまり困らなくないか? そうだね。とりま明日はテストがあるから、コーヒーを飲み続けてくれる?

1004
散歩していたら木の下で渦を巻く影を発見。ボーロだ! うえっ、うえっ。違う、これは羽虫だ! 騙したな、飼い主!! 「追い払ってくれてありが

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