- 運営しているクリエイター
#エッセイ
霧の中に見えてくるもの
朝起きると、海の方から霧笛の音が聞こえる。
ああ、霧か…
そんな時はカーテンを開けなくとも、窓の外には煙るように白く濃い霧が、辺り一面たちこめている情景が目に浮かぶ。
私が住む場所は周りをぐるりと海に囲まれた島(と言っても街はすぐそこで、短い運河橋で繋がっているので島を意識することはあまりないが)なので、一年を通して霧がよく発生する。
霧の日は、海上を航行する船同士が衝突しないように、何度も霧笛
猫になったんだよ僕は
また来たよ!
今朝もまた息子が布団の中に潜り込んで来る。
息子はいつも夜は自分の部屋のベッドで一人で寝ているけれど、隙あらば私と夫のベッドに潜り込んで来る。
私たち夫婦の寝室には二つのベッドをくっ付けて置いているので、正確には息子はいつも私の方のベッドへやって来る。
一年前まで、私の隣は愛猫の定位置だった。しじまは絶対に夜は私のベッドでしか寝なくて、猫可愛がりしていた夫は悔しがっていた。そりゃそ