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みなさんの宝物[保存版]

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お世話になっているnoterさんの作品をひとつか2つずつ、少しずつ集めさせて頂きます。
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#詩

𝐩𝐨𝐞𝐦 ♯𝟓𝟗 𝐒𝐥𝐞𝐞𝐩𝐥𝐞𝐬𝐬 𝐍𝐢𝐠𝐡𝐭

𝐩𝐨𝐞𝐦 ♯𝟓𝟗 𝐒𝐥𝐞𝐞𝐩𝐥𝐞𝐬𝐬 𝐍𝐢𝐠𝐡𝐭

Sleepless Night / yama

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入 口 か ら

出 口 に 向 か う





逃 さ ぬ よ う に

蓋 を し て

ひ と と お り

循 環 さ せ た ら

ち ゃ ん と







き み の 心 の 傷 口 に

セ ロ テ ー プ を

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心の旅路

心の旅路

旋律の海に浮かぶ舟、
心の風に帆を広げて。
音の波間を旅する魂、
過去も未来も越えてゆく。

調べの中に見つけた真実、
静寂の中で響く生命(いのち)の歌。
音楽は時を紡ぎ、
記憶の糸を繋ぐ橋。

ともかの言葉に心が動き、
和田の旋律が新たな命を得る。
共に歩むこの道で、
音楽が照らす、人生の教訓。

𝐩𝐨𝐞𝐦 ♯𝟐𝟒 𝐒𝐭𝐨𝐥𝐞𝐧 𝐌𝐨𝐦𝐞𝐧𝐭𝐬

𝐩𝐨𝐞𝐦 ♯𝟐𝟒 𝐒𝐭𝐨𝐥𝐞𝐧 𝐌𝐨𝐦𝐞𝐧𝐭𝐬

Stolen Moments / Cautious Clay

盗 ま れ た

「わ た し」







✧︎

盗 ん だ 犯 人

ほ ん と は

誰 だ か 知 っ て る の

返 し て ほ し い だ な ん て

言 わ な い わ

い つ ま で も

隠 し 持 っ た ま ま

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帰るための手段

帰るための手段

逃げる夢特有の、足が沼地に取られるような
前に進みにくいもどかしさ
右手に握るスマホは、何度も操作して
でも、誰にも繋がらない

逃げる夢を見ると、決まって登場するのは
古民家の小さな住宅で
玄関の引き戸を閉めると消音されて
ガラスがひしめくものを遮断した

ひしめくものは、やがて虹に変わって夕陽になる

黒に近い濁流から逃れたときに見た夢
引き戸の向こうは、トパーズのような透明な青と
気泡が、古

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幸せは、案外転がっている

幸せは、案外転がっている

「アタシが帰る日
冬瓜のスープと炊き込みご飯が食べたい」

前々から幼なじみに言われていた通り
広島最終日は、冬瓜でもてなした

スープや炊き込みご飯以外に
秋ナスのマリネ、ニンジンと葉のきんぴら
かぼちゃのコロッケなど、地産地消の野菜を使い
月曜からまた、都内で仕事する彼女をもてなす

飛行機の搭乗手続きから時間を逆算し
朝から下ごしらえなどをして
夕方、彼女がうちへ訪れるのを待っていた

「お

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草の花冠

草の花冠

小学生の時
友だちのお姉さんと
一度だけ
ふたりきりで
遊んだことがある

背が高くて
とってもきれいな
お姉さんに誘われて

まだ小学六年のお姉さんでも
ぼくには立派な
大人の女の人に見えた

草原のまん中に座って
お姉さんは器用に
草花で冠を作り
ぼくの頭に被せた
「うん。似合ってるよ、きみ」
「女みたいで嫌だなあ、ぼく」
「そんなこと、ないってば」
くすくす、くすくす
太陽のように笑いながら

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