マガジンのカバー画像

クリエーター向けノウハウ集

38
クリーエータ向けの広報ノウハウや海外展開Tipsなど、個人で活動しているクリエーター向けのメソッドを発信していきます。今後もコンテンツは増やしていく予定。
運営しているクリエイター

#カルチャー

メディア・フィッシング - クリエーターのメディアの釣り方①

メディア・フィッシング - クリエーターのメディアの釣り方①

こんにちは、市原えつこです。
自分の6年強の作家活動の中で熟成してきた、秘伝のタレを初公開します。

クリエーターの広報活動は「釣り🎣」です私は作家としてのキャリアや実力の割にメディアに出していただく頻度が多く、最近は大手メディア含めだいたい週に4-5件ペースで取材依頼が定常的に入っており、個人のクリエーターの広報対応については知見が色々と溜まってきました。
過去の主な出演・掲載済み媒体としては

もっとみる
美大進学を諦めたアーティストが考える、「好きを仕事に」は本当にリスキーなのか問題

美大進学を諦めたアーティストが考える、「好きを仕事に」は本当にリスキーなのか問題

桜満開、春ですね。新年度・入学式のシーズンは、否が応でも人生やキャリアのことを考えてしまう時期でもあります。
自分は「キャリア選択において慎重派&石橋を叩きすぎて回り道の迂回具合がすごかった」タイプの人間で、
「好きなことを仕事にしようとするのは自殺行為」という強い思い込みのもと美大に行くのをやめ、文系大学を卒業後に普通に就職し、色々あって結果的にアーティストとして食っている人間なのですが、この謎

もっとみる
クリエイターの消費・オワコン化を予防するための試行錯誤

クリエイターの消費・オワコン化を予防するための試行錯誤

2021年の年の瀬、多方面のクリエイターから静かに熱い反響を巻き起こしたある記事がありました。大人気の発酵デザイナー・小倉ヒラクさんの2021年振り返り記事です。

わかる……めっちゃわかる……!!!

同じ時代を生きる人間としては共感することしきりだったのですが、
新年早々に下北沢BONUS TRACKに「祈りのインターフェース展」設営のため向かった際に、そんなヒラクさんと久しぶりにご対面。

もっとみる
毒にも薬にもなる「アドバイス」の功罪と危険性

毒にも薬にもなる「アドバイス」の功罪と危険性

最近なぜか10歳ぐらい年の離れた若い世代の方と関わる機会が増えてきつつあります。

世間話の中で今後の進路や活動方針などについてアドバイスを頼まれることもあったのですが、「いや……でも当時と今はそもそも時代も違うし、そもそもこの方と自分はまったく別の人間なんだよな」と釈然としない気持ちになり、自分の経験則を話しても結局は的はずれなこと言ってそうだなという罪悪感が生まれるようになりました。
自分が言

もっとみる
この時代に本を出す意味とは? 話題の著者2人に出版戦略を聞いてみた

この時代に本を出す意味とは? 話題の著者2人に出版戦略を聞いてみた

発信を続けていれば誰にでも様々なチャンスがやってくる今の時代。
私もこれまで「フリーランス・クリエイターの働き方」的なノウハウ記事を継続的に発信してたからか、ありがたいことに3年前ぐらいから出版社さんから本の出版のお話を定期的にいただくのですが、
「処女作でヘタ打てない」プレッシャーから及び腰になり、気付けばこれまで出版依頼を見送ってしまっておりました。
重版のプレッシャーとAmazonレビューが

もっとみる
海外展開にあたって、英語喋れない日本人が持つべき体当たりマインド

海外展開にあたって、英語喋れない日本人が持つべき体当たりマインド

年末年始、昨年の振り返りをしていたところ、2018年は海外進出が予想以上にうまくいった年だったことを実感しました(エンタメの分野への進出とか逆に思うように進まなかった分野も多いのですが、局所的に展開したのが海外展開だった)

世界最大のメディアアート賞であるアルスエレクトロニカでの栄誉賞受賞を皮切りにNHK WORLDなど海外向けの日本のメディア/海外メディアの取材が相次ぎ、直近の年末年始には作品

もっとみる
時代をまたぐ名著「アイデアのつくり方」

時代をまたぐ名著「アイデアのつくり方」

新作制作が若干煮詰まっておりました……😇(煮詰まるというか、なかなか勢いよくスタートしないというか……)

そろそろ寝かしておけばアイデアが勝手に出てくる「熟成期」みたいなものになるかと思いきや、なかなか熟成されない。
あれ?もしかして単に熟成させる素材(=情報)が少なすぎるだけだったのか?と気付き、参考文献を図書館にモリモリ借りに行くことに(一般的な書店でマニアックな人文系・宗教学みたいな本が

もっとみる
好きな本についてTweetしたら出版社から取材依頼を頂いた話

好きな本についてTweetしたら出版社から取材依頼を頂いた話

以前にふらりと立ち寄った図書館で書籍「アイデアのつくり方」と再会し、久々に読んだら改めて「やばい本である」と震えTwitterに感動コメントをポストし、

感動を忘れないようにしなければと日経COMEMOにも勢いでまとめたところ、

それらのツイートを「アイデアのつくり方」出版元のCCCメディアハウスさんの公式アカウントに発見され、

なんとその後すぐに取材依頼をいただき、「Newsweek fo

もっとみる
賞をいただくことのネガティブな側面

賞をいただくことのネガティブな側面

これまでありがたいことに、いくつか業界において大きめの賞をいただく機会に恵まれました。本当に光栄なことなのは前置きした上でですが、世の中に「100%良いこと」はなく、一見どんなに良さそうに見えることでも大抵負の面もセットで持っています。「隣の芝は青く見える」という言葉がありますが、その青くない部分を書いてみたいと思います。
もちろん賞を頂いたおかげで訪れた機会、チャンス、お仕事は数多くあり基本的に

もっとみる
海外でトラブルを乗り越えるために超重要なのは「楽しむ心と機嫌よくいること」

海外でトラブルを乗り越えるために超重要なのは「楽しむ心と機嫌よくいること」

オーストリアで開催される世界的メディアアートの祭典アルスエレクトロニカでの「Namahage in Tokyo」の発表が無事に終わり帰国しました。

今回の海外渡航、めちゃんこトラブルが多かったです。海外展示トラブル100本ノックかよ、というレベルに色々おきました……
パスポート期限切れ、あらゆる機材が現地で呪いのようにぶっ壊れまくる、必要な資材が現地で全然見つからない、充電バッテリーが現地で即オ

もっとみる
肩書きは、覚悟と決意を表明するもの

肩書きは、覚悟と決意を表明するもの

日経電子版でのこちらの連載記事、多く反響をいただき、ありがとうございます。

ただ、「名乗りたいものを名乗ればいい」「名乗ったもの勝ち」はちょっと都合が良いというか、耳障りの良すぎる言葉にも感じるので(実際そういったツッコミもちらほらあった)(このシリーズは過去記事を再構成してつくられているのですが、記事原稿のもとになった文章が、私がもっと若手で無邪気だったころに書いた文章だったことも手伝っていそ

もっとみる
「優れた奴には、妬まず盗め」の万能さ

「優れた奴には、妬まず盗め」の万能さ

昨年から、仕事の現場で「みんな優秀やなあ、グギギ」となる場面も増えてきました。あまり顔や態度に出ませんが実はそこそこ負けず嫌いなので、仕事において力及ばずの場面があるとものすごく悔しいしそれなりに嫉妬心が湧いてくることもあります。
さらにはこの大SNS時代、ネットの海のそこかしこにあらゆる人のキラキラとした仕事ぶり・暮らしぶりが溢れています。

そうして劣等感が刺激されそうになった折に定期的

もっとみる
2/2にクリエイターの生臭いノウハウ共有の密会を、ヒカリエで開催します

2/2にクリエイターの生臭いノウハウ共有の密会を、ヒカリエで開催します

好評だった「クリエイターの生臭い密会」をイベントとして再度開催します
個人のクリエーター、フリーランスとして活動していると、広報・SNSの使い方・資金調達・海外展開……などなど活動において頭を悩ませる問題がいくらでも出てきます。しかし個人主義であるクリエーター、そのへんの悩みや模索感はなかなか共有されず、一人で「これでいいのかな」と悩みながら手探りでやり続けていたり……。

そこで、数年前にセルフ

もっとみる
つくることを続けることについて

つくることを続けることについて

以前の記事でもご紹介した、「学生CGコンテスト」の授賞式が無事に終了しました(運営のCGアーツの皆様、本当にお疲れさまでした)。

現場では受賞作家、ノミネート作家の方々も大勢お会いすることができて、それぞれ才能や人間的な魅力に溢れた方々で、将来(非常に近い未来)に超絶期待……!という感じでした。多くの応募作品からピックアップされた全てのノミネート作品に対してそれぞれ強い思い入れがあったので、作家

もっとみる