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お茶の時間

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#着物

初春のお茶会@目白庭園〜茶の湯の愉しみ

初春のお茶会@目白庭園〜茶の湯の愉しみ

初釜へ。
茶道の新年会のようなもので、私が通っている教室では、目白庭園のお茶室「赤鳥庵」を借りて行われます。

ふだんはこじんまりした茶室で数人ずつお稽古していて、通っている曜日が違うと、なかなか顔を合わせることもありません。
でも初釜では、たくさんいるお弟子さんが一堂に会して、「花月」や「数茶」など、チームワークが必要な、みんなで楽しむお点前をします。

お弟子さんたちは紋付きや付け下げ、袴に身

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その1杯を、美味しく飲んでほしいから〜お茶の稽古と、きもの散歩

その1杯を、美味しく飲んでほしいから〜お茶の稽古と、きもの散歩

お茶の稽古。
予定が詰まっていてなかなか来られなかったから、1ヶ月半ぶり。
ほかのお弟子さんが点ててくれた一服をいただいて、「あぁ、美味しい」と思わずため息が出ます。
いい香りで、熱くて、なめらかで、本当に美味しかったのです。

「それが一番大切なことなのよ」と先生。
道具の組み合わせも、一挙手一投足定められた手順もすべて、その一杯を美味しく飲んでもらうため。

先生のお茶室でいただく一服があまり

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お茶の稽古は、想像力の遊び(新宿御苑「あのん」へ)

お茶の稽古は、想像力の遊び(新宿御苑「あのん」へ)

お茶の稽古へ。
空手道場へ行く長男と共に、少し早起きして電車に乗り込みます。

余計なものが何も置かれていない静かな空間で、お湯が沸く音に耳を澄ませ、お茶の香りを吸い込む贅沢なひととき。
少しでも先生に近づきたくて、家でも教室と同じ銘柄の抹茶を使っているのですが、先生がお茶室で点ててくださるのと、私が自服のために家で点てるのとでは、まったく別の飲み物みたいに味が違うのです。

今日の掛け軸は「百花

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桃の花は、笑うようにひらく

桃の花は、笑うようにひらく

3月吉日、桃始笑(ももはじめてさく)。

「笑う」と書いて「さく」と読ませるいにしえの人の心意気よ。

そして桃の花は、ほんとうに赤ちゃんがほほ笑むようにふんわり咲くんだよなあ。

家族が時間をつくってくれて、お茶の先生のもとへ、引っ越し前のご挨拶に。

炭点前を教えていただいたあと、いつも通りお薄を点てる。

先生が私の襟元を見て「ほんとうに綺麗に着られてるわね」とおっしゃるので、不意をつかれて

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