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場所についての記録

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記録であり、記憶。 街について、或いは街よりもっとミクロな場所について。
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#随想録

麗らかなる東京

麗らかなる東京

どうやら世間は春のようだ。

と書いて早々、激しめの三寒四温が続いたりしたのだが、4月を前にして春を通り越して初夏のような陽気がやってきてしまったので、麗らかだった日のことを記しておこう。

少し前、毎日外があたたかそうだったので、
「いいなぁ公園とかでぼーっとしたいなぁ」
なんて思っていた。しかしながらとんでもない量の花粉が飛んでいそうなので、外に出たい欲より花粉に塗れたくない欲が勝ってしまい、

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過ぎゆく時間の中で

過ぎゆく時間の中で

今年、吉高由里子さんが大河ドラマの主演をするということで、実家のTVから流れてくる宣伝番組に耳を傾けていると、吉高さんが朝ドラ主演を務めたのが10年前だという。2014年である。2014年が10年前なんて信じられるか?私は5年前くらいの感覚だ。おいてけぼりを喰らっている気持ちだ。

2024年になったらしいけれど、この年末年始は色々なことがあり、気持ちがあっちに行ったりこっちに行ったり大忙しだ。フ

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神戸・六甲の街にサヨナラを

神戸・六甲の街にサヨナラを

この10年の間に、あらゆる土地に住んできた。実家で生活していた10年前には全く想像していなかったことだ。
しかしあちこち転々としているという経歴ゆえに、他者からはどうも ”フットワークの軽い人” に見られがちだ。そう見られれば見られるほど、自分自信とのギャップを感じる。普段の私はというと、フットワークは激重だし、出不精だし、お陰で体重は増えるし(どうでも良い)。環境の変化とかも本当はあまり得意では

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そういえば、都まんじゅう屋になりたかったんだった。

そういえば、都まんじゅう屋になりたかったんだった。

先日、大阪での用事を済ませて街中を歩いていると、途中で鯛焼き屋さんを見つけた。鯛焼き屋というのは、どうもいつも購買意欲をそそってくる。普段行かない土地ならば尚更だ。この前京都に行った時も鯛焼き屋に目が奪われたけど、今あなたはお腹がいっぱいでしょ、と自分を戒めて思い留まった。でも今回は、良い匂いと店の雰囲気が私の財布を開かせた。

レジ待ちの列に並びながら鯛焼きの製造の様子を見ることができた。製造は

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記憶の地図旅と、現実の京都旅

記憶の地図旅と、現実の京都旅

Googleマップにマーキングするのが癖だ。

行きたいところ、行ったことのある場所、思い出のお店。ハートやら星やらつけていく。お陰で地図を広域にするとピンクやら黄色の点々だらけで、集合体恐怖症の方はとても見ていられない地図になっているのではないかと思う。

最近京都に住んでいた頃のことを思い出すことがあり、Googleマップ上をお散歩していた。京都は大学時代に4年間住んでいた。当時の自宅近くの店

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