#詩
【入浴日記】「己を語る詠」
私の名前は或樹木
苗字との画数から決めたらしいが
詳しい事は二、三度聞いたけど
画数以外は覚えてないな。
私は極めつけのの貧乏人
陥らない術もあったが、
知るのが余りにも遅すぎたね
あの四年間は色々な意味で
良い経験だったなぁ。
私は借金に追われて毎月を送る
親父から借りた引越の初期費用
調子に乗っていたクレジットカード
お袋から利子をつけるくらいならと
四年間通わせてもらった大学費
そのお
「瞼を濡らし、頬を伝うもの」
目覚めは六時
最近、瞼から頬にかけて
雫が流れることが増えた
心当たりは
ある時とない時がある
例えば火曜日の夕方
あの日は間違いなく何故か分かる
例えば木曜日の朝
窓越しに朝陽を浴びながら
温かい珈琲を啜って煙草を吹かす
これは何故だか分からない
例えば水曜日の朝九時過ぎ
この時は心から溢れたように
嗚咽混じりに流れ続けた
これも何故だかよく分かる
自分の感情が行方