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マンガデザインで日本を描く(27/47)・和歌山県

どうもどうも、吉良です。

休み方によっては年末年始よりも長いゴールデンウィークが終わり、4月から新社会、新入学した皆様にとって本格的に仕事や勉強に向き合う時期になりましたね。

5月病という言葉をぶっ飛ばして自分のペースの確立をしっかり組み立てていきましょう。ここで生活のリズムをつかむと、後はかなり楽になります。そのためにも「予定を楽しみ」その予定に「参加する努力」をしてください。5月こそ勝負の月です。頑張りましょう!

マンガデザインで日本を描く特集、今回は前回、前々回の「奈良県」のお隣の「和歌山県」について取り上げていきます。これまで「沖縄県①」「沖縄県②」「新潟県」「石川県」「富山県」「京都府①」「青森県」「福井県」「秋田県」「福島県」「長崎県」「広島県」「愛媛県」「徳島県」「香川県」「熊本県」「大分県」「鳥取県」「山梨県」「山口県」「埼玉県」「島根県」「茨城県」「岩手県」「宮城県」「山形県」「奈良県①」「奈良県②」についてお話ししていますのでこちらも是非お楽しみください。

和歌山県は僕が行った中での最新、44番目の県です。まだ行った事のない県が3県あるので、行った事のある県の中では
最新の県になります。 
僕が訪れる前にマンガデザイナーズラボでは南紀白浜の絵本等を制作しました。タイ人のマンガデザイナーズラボ所属のデザイナーが描いたその世界観は独特で、非常に高い評価をいただきました。

ユザキノキセキ

今回は、この4月からマンガデザイナーズラボで大阪のお手伝いをしてくれている大阪芸術大学・文芸学科の卒業生で、文章もデザインもできる武田さんに和歌山県について書いてもらいます。その前座として僕の和歌山県の経験記と旅行記を書きます。

僕が和歌山県に初めて訪れたのは、前回の奈良県の時に書いた大阪に住む長男夫妻とでした。橿原神宮や橿原公苑陸上競技場、法隆寺を回った翌日、念願の高野山金剛峯寺を巡りました。

金剛峯寺正門

高野山は弘法大師空海により創られ2015年に1200年を迎えました。世界的に活躍する日本画家・千住博(せんじゅ ひろし)画伯の障屏画が金剛峯寺に奉納された事も大きなニュースになりました。囲炉裏の間には全長25メートル超の「瀧図」、茶の間には全長16メートル超の「断崖図」があります。

これらは2020年の10月16日から一般公開されました。僕が訪れたのが丁度その1ヶ月後で、まだコロナ禍でもあったので観光客も少なく、じっくりと見ることができました。

また、金剛峯寺の主殿から渡り廊下を抜けた場所にあるのが「日本国内最大の石庭」と称される「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」です。弘法大師御入定から1150年を迎える1984年(昭和59年)に作られ、2,340平方メートルという広さで、枯山水の技法が使われました。一面の京都・白川砂にも圧倒されます。

高野山・金剛峯寺「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」

ここからは武田さんよろしくお願いします。

和歌山県は高校時代からの友人が住んでいるため、私にとって馴染み深い県です。彼女は「和歌山に行ってみたい!」とリクエストをした私を、和歌山県日帰りツアーに連れ出してくれた心優しい友人です。折角なので日帰りツアーの概要をまとめてみました。

まずは縁結びの寺としても有名な「紀三井寺」に参拝。
こちらのお寺は桜の名所としても有名で、コロナ禍以前は海外からの観光客も多く訪れていました。またお遍路巡りの名で馴染み深い西国三十三か所の西国第二番の札所でもあるそうです。

その後、和歌山のローカルスイーツ「グリーンソフト」に舌鼓を打ちます。
このグリーンソフト、あなどるなかれ。創業150年を超える老舗茶店が昭和33年に販売を開始した、日本初(ということはおそらく世界初)の抹茶ソフトクリームだと言われています。さっぱりとした甘さと爽やかな抹茶の苦みが特徴的で何個でも食べれてしまう美味しさでした。

小腹も満たされたところで、「ポルトヨーロッパ」へ。
ポルトヨーロッパは和歌山マリーナシティ内にあるテーマパークです。中世ヨーロッパをモチーフにした異国情緒ただよう園内は、数々のドラマや映画のロケ地としても有名です。園内を散策しながら写真を撮っているうちに閉演時間が迫ってきたので、後ろ髪を引かれながらも帰路に着きました。

以上が日帰りツアーの概要になるのですが、和歌山県と言えば白浜や、高野山をイメージされる人も多いかと思います。私も少しばかり「せっかく和歌山に行くなら白浜とか高野山も行ってみたいな……」と思っていました。けれど和歌山県在住の彼女の言葉を借りると「和歌山は広い」ので、「白浜から高野山まで車でも3時間弱かかる」そうです。

そんな和歌山の名所である高野山(金剛峯寺)については先に吉良先生が書いてくださっているので、ここからは白浜についてお話していきたいと思います。

白浜には美しい白良浜千畳敷の他にジャイアントパンダに会えるアドベンチャーワールドなど観光名所が目白押しですが、私が特におすすめしたいのが「三段壁(さんだんべき)洞窟」です。

断崖絶壁の名勝としても知られる三段壁の展望台から地下36mに位置するのが三段壁洞窟です。ここは波の浸食作用によって岩が削られ生み出された場所で、古くは源平合戦の折に熊野水軍が船を隠したという伝説も残されています。

展望台の近くに洞窟の入り口がありエレベーターで下りてゆくと、そこに広がる洞窟は全長200mにものぼります。水軍が船を隠したとされる場所を間近で見ることができる展望台からの景色は素晴らしく、洞窟内に流れ込む波が時折しぶきをあげる様子は圧巻です。

白浜にはちょっぴり変わった宿泊施設もあります。「とれとれパーク」と呼ばれるリゾート施設で、宿泊施設や温泉施設だけでなく、新鮮な海の幸を購入できる市場や釣り堀も併設されています。パーク内の宿泊施設「とれとれヴィレッジ」はドーム型の宿泊施設でちょっとした別荘気分が味わえる他、パンダの顔が描かれたパンダヴィレッジも25棟ほど存在します。

さて、和歌山県を語るうえで忘れてはいけないのが果物です!
和歌山県はみかんの収穫量が全国1位の他に、桃や柿、キウイ、苺、イチジクなどの果物が全国有数の生産量を誇ると言われています。そんな“フルーツ王国”和歌山県には「わかやまポンチ」という独自のスイーツが存在します。

わかやまポンチは、和歌山県の名産品である梅を使った甘露煮またはシロップ漬けと県産のフルーツが使われたスイーツの総称で、県内各所で食べることができます。

お店ごとに個性豊かな味が楽しめ、パンダを模した白玉がトッピングされた愛らしいものから、ちょっと大人なフルーツカクテル風のものまでその種類は様々です。

まだまだ語り尽くせないほど魅力溢れる和歌山県ですが、なんせ「広い」ので、訪れる際は日帰りではなく一泊以上されることをおすすめします。

和歌山県の特徴も見ていきましょう。
和歌山県は県庁所在地が和歌山市、県土面積は4725平方キロメートルで、全国第30位の広さです。みかんや梅の産地として有名です。

人口約93万(日本で40位)、みかん・梅・柿・はっさく・さんしょう・いちじく、グリンピース等、多くの果物や野菜の収穫量が日本一です。

和歌山県の地方新聞は紀伊民報、紀州新聞、紀南新聞、熊野新聞(旧南紀州新聞)、ニュース和歌山、日高新報、わかやま新報。テレビ局はテレビ和歌山です。

有名な観光地・特産品は、和歌山城、高野山、金剛峯寺、熊野古道、熊野那智大社、白崎海岸、アドベンチャーワールド、白浜温泉、崎の湯、那智の滝、橋杭岩、和歌山ラーメン、南高梅、金山寺味噌、柿の葉寿司、めはり寿司、有田みかん、紀州備長炭、シュロぼうき等です。

大阪芸術大学の学生が描いた「和歌山県」を見ていきましょう。

(大阪芸術大学 デザイン学科 藤本すみれさん)

【製作意図】
和歌山県の「円月島」を描きました。映えスポットとして有名で、正式には「高嶋」というそうです。島なので覗くことはできませんが、覗きたくなる形をしています。

【吉良式視点】
南紀白浜のシンボルとも言われている「円月島」。まさにこのデザインのように波浪による穴が空いているそうです。このマンガデザインは写真以上に美しく、行ってみたいという欲求をそそる、素晴らしい作品です。光の入れ方が上手です。もちろん目の輝きもストーリーを演出してます。

(大阪芸術大学 キャラクター造形学科 倉田裕加さん)

【製作意図】
和歌山県の「橋杭岩」を描きました。最初は人間を中心に置こうとしていましたが、景色が凄く綺麗だったのであえてそれだけを愚直に描きました。

【吉良式視点】
「橋杭岩」は、吉野熊野国立公園地域にあり、国の名勝天然記念物に指定されているそうです、前の作品の「円月島」もそうですが、和歌山県には海の名所が多いですね。まさにデザイン映えしています。この絵も言われぬ美しいデザイン、視点を語るのもナンセンスな程素晴らしい作品です。

(大阪芸術大学 文芸学科 山本胡桃さん)

【製作意図】
和歌山県といえば有田みかんが有名です。みかんモチーフのキャラクターを描こうと思いましたが、みかんの葉っぱをキャラクター化したら面白いかもと思って描きました。

【吉良式視点】
和歌山県はフルーツ王国で、みかん、柿、梅の生産量は日本一です。その中の有田みかんを描いたマンガデザイン。みかんよりもキャラクターにピントを当て、みかんの葉をイメージするという発想がユニークな作品です。

(大阪芸術大学 デザイン学科 中村太一さん)

【製作意図】
和歌山県の梅を描きました。梅にすっぱい顔をさせて、梅のすっぱさを表現したのと、勢いを重視した絵にしました。

【吉良式視点】
和歌山県の梅といえば南高梅が有名で、梅酒の原産はほとんど和歌山県ですね。梅自体にすっぱい顔をさせるとこうなるのでしょうね。おもしろい作品です。

次回は「長野県」を紹介します。お楽しみに!

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