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マンガデザインで日本を描く(23/47)・岩手県

どうもどうも、吉良です。

WBCの熱戦が終わってもメディアは相変わらずのWBCフィーバー。
過去は終わったことなので掘り起こしは簡単。それに比べて未来は創造力が必要とされるため考えるのが大変ですね。

メディアはこぞって相変わらず過去を、主役を担った選手たちはというと、それぞれのチームに戻って早速開幕に向けた未来創造への準備を始めています。さすがですね。

さらに、WBCのベストゲームが日本vsメキシコ戦と発表されました。試合後のメキシコのギル監督の「Japan advances, but the world of baseball won tonight.(日本が勝った。しかし、今夜の試合は野球界そのものの勝利だ)」この言葉がすべてを語っています。

WBCの素晴らしさや想いについてはこのメキシコ代表に対してリスペクトのない報道について等を含めてたっぷり前回のnoteに書きましたのでぜひお読みください。

今回のnoteは岩手県。
WBCで大活躍したロサンゼルス・エンゼルス所属、大谷翔平選手は岩手県水沢市出身で花巻東高校を卒業しています。千葉ロッテマリーンズ所属、佐々木朗希選手は陸前高田市出身で大船渡高校を卒業しています。佐々木朗希選手は東日本大地震で父親と祖父母を亡くされています。

この2人に加えて、トロント・ブルージェイズ所属、菊池雄星選手は盛岡市出身で大谷翔平選手の先輩の花巻東高校の卒業ですね。東北新幹線の新花巻駅には2人の写真が展示されていました。昨年撮ってきましたのでご覧ください。

新花巻駅の展示

マンガデザインで日本を描く特集、今回は「岩手県」について取り上げていきます。これまで「沖縄県①」「沖縄県②」「新潟県」「石川県」「富山県」「京都府①」「青森県」「福井県」「秋田県」「福島県」「長崎県」「広島県」「愛媛県」「徳島県」「香川県」「熊本県」「大分県」「鳥取県」「山梨県」「山口県」「埼玉県」「島根県」「茨城県」についてお話ししていますのでこちらも是非お楽しみください。

まずは岩手県の僕の経験記と旅行記を紹介します。

岩手県といえば想起される「奇跡の一本松」は佐々木朗希選手の出身地、陸前高田市にあり、東日本大地震の震災モニュメントになっています。マンガデザイナーズラボが現在デザインを手がけている日本経済新聞「予防インフラ2023」企画発想の原点にもなっています。

僕は昨年の夏、花巻駅、遠野経由で釜石、大船渡、大槌、三陸、陸前高田と巡りました。その内容はnote「奇跡の一本松〜伝承すべき先人の教え〜」に岩手県の旅行記とともに詳しく書いたのでご覧ください。

岩手県には、大学生のときに高校の同級生と行ったのが最初。そのときは食い気にはしり、盛岡でわんこそば食い競走をして食べ過ぎた思い出しかありません。最初はとても美味しかったですが、後半は食べるというよりそばを飲み込んでいました。そのとき以来、わんこそばは食べてないので、今度ゆっくり味わいながら食べたいです。

社会人になってから妻と義父母と巡った東北の旅は思い出深い経験でした。行きの東北自動車道でスピード違反で一発免停。通知が来るまではしっかり安全運転で2011年にユネスコの世界遺産に登録された岩手県平泉町を巡りました。「中尊寺(ちゅうそんじ)」の金色堂、「毛越寺(もうつうじ)」の美しい庭園はよく覚えています。

僕の大好物はお煎餅です。岩手県の南部煎餅は美味しいです。特にごまが好きでまわりを割って食べるのが習慣化しています。僕の出生地、青森県八戸市ではこの煎餅を八戸煎餅と呼びます。まったく同じ煎餅だと思いますが違いを知っている方がいたら教えてほしいです。

最後に最新のトピックスです。2022年7月、世界的建築家の安藤忠雄さんが東日本大震災の被災地の「文化復興拠点」として、岩手県遠野市に子ども向けの図書施設「こども本の森 遠野」を建築しました。その直後に訪れたのですが、素晴らしい図書館で「遠野と東北」のコーナーには「遠野の川には、河童が多く棲んでいるのだ。」と書かれていました。とてもゆったりとした時を過ごしました。

こども本の森 遠野

岩手県の特徴も見ていきましょう。
岩手県は県庁所在地が盛岡市、県土面積は1万5275平方キロメートルで、全国第2位の広さです。WBCで活躍した大谷翔平選手や詩人・作家の宮沢賢治の出身地として有名です。

人口約124万(日本で32位)、アワビ、ワカメ、オキアミなどの海産物の生産量が日本一で、リアス式海岸を生かした漁業がさかんです。

岩手県の地方新聞は岩手日日新聞、岩手日報、胆江日日新聞、東海新報、盛岡タイムス。テレビ局はテレビ岩手、岩手放送、岩手めんこいテレビ、岩手朝日テレビです。

有名な観光地・特産品は奇跡の一本松、中尊寺金色堂、平泉、戸隠神社、諏訪神社、盛岡八幡宮、花巻温泉、龍泉洞、賢治の学校、盛岡城跡公園、わんこそば、かもめの玉子、南部せんべい、奥州ポテト、いかそうめん、じゃじゃ麺、南部せんべい汁、南部鉄器等です。

大阪芸術大学の学生が描いた「岩手県」を見ていきましょう。

(大阪芸術大学 デザイン学科2年 藤本すみれさん)

【製作意図】
キャラクターデザインが好きなので、岩手県で有名な海人さんと、わんこそばをイメージしたキャラクターを創りました。背景は岩手赤レンガ館です。

【吉良式視点】
このオリジナルのキャラクターデザインの創作力と色の使い方、全体レイアウト、素晴らしいです。奥行きの出し方により動きが感じられキャラクターが生き生きとしています。

(大阪芸術大学 キャラクター造形学科3年 田口智子さん)

【製作意図】
もち膳を描きました。岩手県の一関・平泉は伊達藩から伝わったもち文化が受け継がれている地域で、お祝い事などにもちが食べられてきました。調べたときに300種類のもち料理があると知り、一口サイズでかわいらしいなと感じました。

【吉良式視点】
「もち膳」初めて知りました。300種類のもち料理、すごいですね。米どころの岩手だけに冠婚葬祭にお餅料理が振る舞われたみたいです。わんこそばにもち膳、小さな器で沢山食べる習慣があったのでしょうか?色彩感覚も高くとても美しいデザインです。美味しいに美しいという漢字が使われる意味を感じました。

(大阪芸術大学 デザイン学科2年 野間ちひろさん)

【製作意図】
各県を調べて、わんこそばに一番気持ちが引かれたので、描きました。

【吉良式視点】
これぞ「わんこそば」ですね。抜群のマンガデザインです。表情が最高、隣の男の子のお腹いっぱい感も素晴らしい!「笑顔をプロデュース」していただきました。言う事なしの秀作です。

(大阪芸術大学 キャラクター造形学科3年 近藤俊治さん)

【製作意図】
岩手県には河童の伝説があるらしく、カッパ淵を描きました。

【吉良式視点】
民俗学者柳田國男氏の「遠野物語」で一躍有名になった遠野市。前述したように遠野の川には河童がいるみたいです。河童と出会った若者の世界観を楽しそうにマンガデザインされています。ほんわかしますね。

次回は「宮城県」を紹介します。お楽しみに!

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