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THE WBC〜強い想いと憧れとチームワーク(信頼)〜

どうもどうも、吉良です。

3/22(水)にWBC(ワールドベースボールクラシック)の決勝戦、対アメリカ戦がおこなわれ、3-2の接戦で日本が3大会ぶり3回目の優勝を飾りましたね。大会MVPに二刀流・大谷翔平選手、大会ベストナインに大谷翔平選手と吉田正尚選手が選出されました。おめでとうございます。

今回はWBCを通じて感じたことをお話ししていきたいと思います。タイトルにはあえてTHEをつけました。

①強い想い

ただ優勝したい、という気持ちではなく「このチームで」優勝したい、という栗山監督の強い想いはキャスティングから始まっていたように感じました。優勝するための必要なピースとして選手を選ぶ、監督のマネジメント力が素晴らしかったです。

ただただスーパースターを集めてチームを創るのではなく、スーパースターとしてメディアで注目度の高い大谷翔平選手、まとめ役として最年長のダルビッシュ有選手を選び宮崎合宿の初日から参加してもらうなど、全員を役割のある必要な選手として選びチームを創り上げていました。

東日本大震災で父親と祖父母を亡くしている佐々木朗希選手に震災からちょうど12年をむかえる11日のチェコ戦の先発登板を任せており、強い想いを引き出す力も素晴らしいと感じました。

これを考えるとサッカー日本代表の目標「ベスト8の壁を越える」はダメですね。指揮官がしっかり「このメンバーで優勝」が目標と言わない限り、ベスト8の壁すら越えれないと感じました。

②憧れを1日だけ捨てる

大谷翔平選手がアメリカとの決勝戦を前に、「憧れるのをやめましょう」とロッカールームでの円陣でメンバー全員に伝えました。「憧れてしまっては超えられないので、今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう(一部抜粋)」と。本当に相手をリスペクトしているからこそ出てきた言葉だと思います。

全選手はアメリカの選手に対してではなく、これまで戦ってきたすべてのチームにもリスペクトをもっていたように思いました。どの選手たちも一緒に戦う自分のチームの大谷翔平選手やダルビッシュ有選手には終始憧れをもっていたはずです。

つまり、チーム内での憧れを捨てる必要はありません。お互いへのリスペクトをもちながら、憧れすぎずにひたむきに戦うことが相手に対する敬意であると体現していたように感じます。なんか素晴らしすぎてゾクゾクします。

③チームワークとチームマナー

昨年末におこなわれたサッカーW杯のカタール大会では、日本のロッカールームの美しさが賞賛されていました。ロッカーをしっかりと整理整頓し、折り鶴と置手紙を残して会場を後にすることが海外でも話題となりました。

それがサポーターにも広がり、客席のゴミ拾いをしてから帰る日本人サポーターも注目されていました。その流れはサッカーの森保ジャパンを通じて今回の栗山ジャパンにも継承されていたと感じます。ロッカールーム、ベンチ、ブルペンの整理整頓は海外メディアからも驚きを持って伝えられていました。

決勝戦で試合終了後に喜びを爆発させた後にもすぐに整列し、相手への一礼を忘れていませんでした。

日本には伝統的なマナー、他人のことを考えるSDGs的な発想があったように思います。チームマナーとチームワークはつながっていて、あのチームワークはマナーから生まれているものだと感じました。

また、チームワークは信頼の証ともいえます。今回の侍ジャパンは仲が良いだけではなく、信頼の絆を築く努力が素晴らしかったです。その中心は栗山監督であり、ダルビッシュ有選手でした。

ヌートバー選手のペッパーミルパフォーマンスに変な理屈をこねた人がいましたが、論外です。あのパフォーマンスは「たっちゃんTシャツ」から始まるチームとヌートバー選手のコミュニケーションの輪が絆になりチーム全体に広がったコミュニケーションの証に他なりません。首相官邸でやっていたのはよかったです。

④くだらないこと、くだらない会話をしない

今大会を通じて何度も大谷翔平選手や侍ジャパンメンバーはインタビューを受けていましたが、くだらないことやつまらないことは全くと言っていいほど言っていませんでした(インタビュアーの質にもよりますが)。

一方、日本のマスコミは笑いをとろうとする人を欲してスタジオにお笑いタレントや芸能人を呼んで相変わらずチャラチャラした報道をしていました。まさかその人たちのおかげで視聴率がとれたとか思っていないとは思いますが。

準決勝のメキシコ戦当日のスポーツ紙の一面はすべて「アメリカ戦は大谷が胴上げ投手か?」といった内容で、メキシコ、つまりあの素晴らしい準決勝のメキシコ選手たちへのリスペクトが欠けた失礼なものでした。スポーツ報道記者も視点ズレすぎですね。TVと新聞が観られず売れずがよくわかります。

Amazonプライムは現地中継は素晴らしいものでしたが、日本のスタジオに戻ってきた途端に失望しました。「感動した、涙が出た」などは口に出す必要のない言葉で、それぞれの視聴者がそれぞれの想いで観る環境を創ってくれればそれで十分ではないかと思います。

ただ、大谷翔平選手やダルビッシュ有選手ばかりが取り上げられるなか、あるテレビ局では山川穂高選手へのインタビューで「村上宗隆選手(ムネ)が打てて良かった」と言っていた部分が取り上げられていました。試合にほとんど出ていない選手もそのような気持ちでいることがこちらに伝わってきました。

このように全選手への配慮ができている局があることがわかったことに日本のスポーツ報道への成長を感じました。この流れで世界水泳、バスケットボール男子世界選手権、ラグビーワールドカップとタレントや芸能人なしで実績のある経験者からスポーツの本質を伝えてほしいものです。多分無理でしょうが。

大谷翔平選手は常に全体を見て、試合に出ない選手、日本語がわからないヌートバー選手ら全員のことを考えていることが言動から伝わってきました。ダルビッシュ有選手が宮崎キャンプに入ったときも同じように全員を平等に見てチームを動かしていると感じました。

侍ジャパン全選手のわざわざつまらないことを言わない、という姿勢は見事で強い想い「このチームで世界一」への同調がよく伝わりました。サッカー日本代表の選手たちもこの姿勢でインタビューを受けてほしいと思ったのは僕だけでしょうか。

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世界一になったことは素晴らしいこと、野球発祥のアメリカに勝ったことも素晴らしいこと、それよりももっと素晴らしいことはダルビッシュ有選手、吉田正尚選手、大谷翔平選手、ヌートバー選手もすぐにチームに戻り、「人生の中における最高のチームで最高の思い出の”ひとつ”を創った」とWBCの優勝を何日もひっぱらずに次を見ていたことでした。

そして侍ジャパンの選手達は昨日(3月23日)の夕方に帰国して共同記者会見に臨みました。TV各局が選手たちを解放しゆっくり休むように休息を与えることを切望します。

彼らの中には芸能人になりたい選手は誰一人としていないでしょう、彼らはすでに3年後のWBCでの活躍、メジャーリーグでの活躍を目指しているはずです。マスコミが視聴率ばかり考えずに選手たちの未来を考えることを切望します。

THE WBC 。様々な素晴らしさを感じる大会でした。
選手、スタッフ、ファンの皆様、お疲れ様でした。
日本の野球はあらゆる点で、現在世界一ですね。

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