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マンガデザインで日本を描く(16/47)・大分県

どうもどうも、吉良です。

1月2日の仕事始めの日に今年2回目のノートを書いてから、3週間以上経ってしまいました。

10日から大阪芸術大学、11日から日本女子大学の講義がはじまり、12日にマンガデザイナーズラボ全体での明治神宮参拝、17日の阪神淡路大震災からちょうど28年を迎えた日に、僕がプロデュースした日本経済新聞の「予防インフラ2023」企画第1弾掲載、とちょっとだけスケジュールに押され気味で学生からも「最近noteアップしてないですね」なんて言われてしまいました。

「やっていないときにやりたい、やらなきゃと思うことが自分のやりたいこと」というように、「note書かなきゃ」という意欲がみなぎってきました。

最近お話ししてきた「僕とワールドカップ」はJリーグ開幕や新学期開始まで少しお休みします。この期間に、学生の作品をたくさん紹介できる「マンガデザインで日本を描く」シリーズ等をなるべく毎週1回リリースで展開していく予定です。皆様、楽しみにしていてください。

マンガデザインで日本を描く特集、今回は「大分県」について取り上げていきます。これまで「沖縄県①」「沖縄県②」「新潟県」「石川県」「富山県」「京都府①」「青森県」「福井県」「秋田県」「福島県」「長崎県」「広島県」「愛媛県」「徳島県」「香川県」「熊本県」についてお話ししていますのでこちらも是非お楽しみください。

まずは大分県の僕の経験記と旅行記を紹介します。

大分県は前に何度かnoteでも書いているように、両親の故郷です。住んだことは一度もないのですが従兄弟・従姉妹たちがたくさんいるため、僕にとっても故郷のような感覚です。

今年96歳を迎える卯年の年男の父は、豊後大野市(旧大野郡)緒方の出身、今年3月で92歳になる母は大分市の出身です。父が三男、母が五女なので大分に住むことはなく、横浜市に居住していたため僕の故郷は横浜になりますが、僕の血には九州の血が流れています。

故郷大分には楽しい思い出しかありません。
夏休みは必ず大分に帰省、父の実家(吉良酒造)や母の兄妹の家をめぐっていました。

吉良酒造

大野川で釣りをしたり、ウナギの仕掛けをしたり、水泳の練習をしたりしていました。今、マンガデザイナーズラボの仕事として大好きな叔父さん(グリちゃん)の大野川のほとりの犬飼町のお話を描かせていただいています。

第1作目の『いぬかいれきしものがたり』は下記でも紹介しています。

サッカーを教えてもらったのもグリちゃんです。スイカは赤だけと思っていたときに黄色いスイカの存在を教えてもらい、びっくりしましたが美味しかった記憶もあります。

よくドライブもしました。学生も描いている、高崎山自然動物園、マリンパレス、別府まで足を伸ばして地獄めぐりも楽しみでした。

一番楽しかったのは、別府の遊園地、別府ラクテンチ。昭和4年にできた歴史のある遊園地です。はっきりと記憶に残っているのが「アヒルの競争」で、1等を当てて賞品をもらうのが楽しくて何度もチャレンジしました。現在もあるかわかりませんが本当に楽しかったです。

年齢を重ねる毎に、だんだんと食事への興味が生まれてゆきました。特に、大分の名産品のしいたけ、かぼす、豊後牛。とり天も大分発祥ですね。
大分の魚介類はブランドの宝庫です、佐賀関の関アジ、関サバ、国東の城下カレイ、安心院(あじむ)のスッポン、大分のふぐは最高です。車エビや鮑、ウニ、お寿司も凄いです。これを書いているとお腹が空いて、行きたくなります。

観光地もたくさんあります。湯布院は時間が止まる美しさです。臼杵の石仏の顔が好きでした。国東の磨崖仏、USAで宇佐の宇佐神宮、父の実家、緒方にある原尻の滝は、東洋のナイアガラと称されています。

Jリーグクラブ・大分トリニータの本拠地、大分スポーツ公園総合競技場では、2002FIFAワールドカップ日韓大会の1次リーグ「イタリアVSメキシコ」を、2019ワールドカップラグビー日本大会では準々決勝「イングランドVSオーストラリア」も観戦しました。

2019ワールドカップラグビー日本大会・大分スポーツ公園総合競技場

とにかく大分には思い出が多すぎで、話がとまりません。

大分県の特徴も見ていきましょう。
大分県は県庁所在地が大分市、県土面積は6341平方キロメートルで、全国第22位の広さです。源泉数が日本一なこともあり、別府や由布院などの温泉が有名です。

人口約114万(日本で33位)、温泉源泉総数・温泉湧出量、かぼす・乾しいたけ・養殖ひらめの生産量など日本一が多くあります。

大分県の地方新聞は大分合同新聞。テレビ局はテレビ大分、大分放送、大分朝日放送です。

有名な観光地・特産品はべっぷ地獄めぐり、別府温泉、由布院温泉、宇佐神宮、ハーモニーランド、城島高原パーク、久住高原、昭和ロマン蔵、やまなみハイウェイ、かぼす、かぼすブリン、おおいた和牛、関サバ、関アジ、とり天、ざびえる、やせうま、甘太くん等です。

大阪芸術大学の学生が描いた「大分県」を見ていきましょう。

(大阪芸術大学 デザイン学科2年 藤本すみれさん)

【製作意図】
大分県の特産かぼすは、全国の生産量の96%を占めているそうです。大分といえば、沢山ある温泉地。温泉に浸かりながらかぼすを飲むと美味しいだろうな、と思いながら描きました。

【吉良式視点】
大分の「かぼす」、徳島の「すだち」どちらも冬は鍋に、夏は冷やしてジュースとして、とてもよくマッチしますね。僕も大好きです。
このかぼすジュースの妄想は非常に良くわかります。別府温泉に入ってから飲むかぼすジュースは1年を通じていけそうですね。こうやってデザインを通じて「夏は冬は」を「夏も冬も」に変えるだけで需要が増えていきます。その力を内在しているデザインは力のあるデザインです。素晴らしいです。

(大阪芸術大学 デザイン学科3年 大盛明夏さん)

【製作意図】
稲積水中鍾乳洞を描きました。青く幻想的な感じを意識しました。素材のザラつきやゴツゴツした感じを出すためにいつもよりざらざらした筆を使ったり、テクスチャを貼って雰囲気を出しました。

【吉良式視点】
同じ大分県臼杵市の風連鍾乳洞は行ったことがありますが、父方の実家の側の豊後高田市の稲積水中鍾乳洞は行ったことはなく、今回初めて知りました。大分県は阿蘇山の外輪山や祖父山、祖母山等、火山が多く、石灰岩が多いことからか鍾乳洞が複数あります。この稲積水中鍾乳洞は長さ日本一の規模ということで驚きました。今度父の実家を訪れる機会があれば必ず訪れたいです。
この作品は鍾乳洞の神秘さ、下から伸び、上から水滴が垂れるような動きが想像できて、シズル感と透明感のある秀才です。ちなみに僕は鍾乳洞の中の涼しさが好きなので、真夏の鍾乳洞がおすすめです。

(大阪芸術大学 デザイン学科2年 山崎梨乃さん)

【製作意図】
高崎山自然動物園を描きました。実際に行ったことがあり、動物園とは違い、野生のサルの生態を見ることができるすばらしい場所なので描きました。

【吉良式視点】
子供の頃、両親の実家のある大分に行くのは大好きでした。大分に行けば必ずマリンパレスと高崎山自然動物園に連れて行ってもらえるからです。マリンパレスは2004年にリニューアルして「うみたまご」と言う名称がついています。
かつての記憶のなかでも、電気ウナギの実験は鮮明に記憶しています。その正面にあるのが高崎山自然動物園、まさにサル達の居住地です。ボスザルの強烈なパワーを覚えています。怖すぎて近づけずエサを放り投げて逃げていました。このマンガデザインのような世界観とは異なりますが、とても楽しく怖かったことを思い起こさせる秀作です。もう一度行きたくなりました。

(大阪芸術大学 キャラクター造形学科3年 田口智子さん)

【製作意図】
「ひたん寿司」は、日田発祥といわれる元祖「たか菜巻」と日田市で取れた野菜や漬物、川魚を使用している珍しい寿司です。いちごやトマトなどを使った変わったお寿司があります。
たか菜巻は長い歴史がありますが、ひたん寿司が誕生したのは2010年頃で、町おこしのために考案されました。ひたん寿司を調べている中で「彌助すし」というお店で食べられるひたん寿司が一度食べてみたいなと思ったため今回描きました。

【吉良式視点】
日田市は林業の町としても有名で、日田杉はブランドです。ひたん寿司についてはまったく知りませんでした。制作意図にも書いてあるように2010年頃に生まれたのでまだ歴史は浅いですね。日田の「たか菜巻き」は日田市発祥と言われよく知られています。この「ひたん寿司」野菜や漬物を鮪や鮑のように見せ、とても美しく、ビジュアライズされています。マンガデザインの課題にぴったりの食ですね。

次回は「鳥取県」を紹介します。お楽しみに!


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