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トルクメニスタン生活

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筆者の3年半のトルクメニスタン生活での体験を中心に綴ります。
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記事一覧

トルクメン絨毯の世界・部族ごとに違う文様

トルクメン絨毯の世界・部族ごとに違う文様

トルクメニスタンで重要視されている文化の一つに絨毯織があります。トルクメニスタンの絨毯は日本でこそあまりなじみがありませんが、世界にはコレクターも少なくないと聞きます。

かの有名なマルコ・ポーロも「最も精巧で美しいもの」と記述しているとかいないとか。見たことのない方はイメージしにくいと思いますので、まずはこちらをご覧ください。

私がトルクメニスタンに住んでいたときの賃貸物件に敷かれていた絨毯で

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断食明け祭り・リベンジに燃えた2年目

断食明け祭り・リベンジに燃えた2年目

前回トルクメニスタンの断食についての記事を書いてから早いもので一か月が経ちました。今年2021年は5月13日が断食明け祭ということで、トルクメニスタンの断食明け祭の思い出について書こうと思います。

断食明け祭はoraza baýramy(オラザ・バイラム)といい、トルクメニスタンでは犠牲祭(グルバン・バイラム)と並ぶ最も大きな祝日の一つです。一か月の断食を終えた人々は家族や親せきと集まり、食事を

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産業展示会のファッションショー・トルクメン土産にはタオルかTシャツがおすすめ

産業展示会のファッションショー・トルクメン土産にはタオルかTシャツがおすすめ

国内産業の展示会に行ったときに撮ったファッションショーの写真があったので掲載します。いわゆる芸術的なセンスは分かりませんが、おそらく自国の布で作った衣装のファッションショーということだと思います。パリコレみたいないわゆるファッションショーとは違い(?)、子供なんかもでてきたりしてアットホームな雰囲気でした。露出も控えめです(というより全くありません)。

子どもも堂々としていました。大人のモデルは

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トルクメニンの装身具、アクセサリー・赤い石と銀の魅力

トルクメニンの装身具、アクセサリー・赤い石と銀の魅力

世の女性たちは今も昔も美しいものに身を包むことに魅了され、男性はそんな女性たちに魅了されてきました。

トルクメニスタンの女性が身に着ける装身具は銀をベースに金でメッキ加工したり、様々な宝石や天然石をあしらって作られます。これらはアクセサリーであると同時に、人々の身を守るお守り、そして経済的に余裕のある時に投資した財産でもありました。いまでは結婚式の花嫁装束などに使われており、テケ族の結婚装束は衣

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健康の道・男はつらいよ

健康の道・男はつらいよ

トルクメニスタンの首都アシガバット郊外にはköpetdag(コペット山)の斜面に沿って続くウォーキングコースがあります。これはトルクメニスタンの初代大統領であるサパルムラット・ニヤゾフによって作られました。当初はSerdar ýoly(指導者(大統領)の道)という名称でしたが、現在ではSaglyk ýolyという名称に改められています。長さ36 kmの上級者コースと長さ7kmの初級者コースがあり、

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麗しきキャビアの世界・バザールで量り売り

麗しきキャビアの世界・バザールで量り売り

皆さん、今日のテーマは高級食材キャビアです。私はお金持ちなので、たくさんキャビアを食べた経験があります。すいません、さっそく嘘を吐いてしまいました。でも半分は本当です。今日はトルクメニスタンで一生分のキャビアを食べた話をしましょう。

キャビアの産地はご存じでしょうか。そう、カスピ海ですね。日本では、そのカスピ海沿岸のロシア産やイラン産が有名だと思いますが、トルクメニスタンももちろんカスピ海沿いで

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トルクメニスタンの断食・若者は比較的まじめにやっている印象

トルクメニスタンの断食・若者は比較的まじめにやっている印象

2021年は今日(4月13日)からラマダーン(断食月)ですね。ということで、トルクメニスタンの断食月がどのように過ごされているかについてご紹介したいと思います。

私の記事を読んでくださっている方は皆さんすでにご存じと思いますが、まずは簡単にイスラム教の断食について。イスラム教ではイスラム歴の9月に断食をする習慣があります。このイスラム歴の9月のことをラマダーン、ラマザンなどと呼びます(ラマダーン

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世界健康デーの自転車イベント・健康は大事だよ

世界健康デーの自転車イベント・健康は大事だよ

2021年は4月7日は世界健康デーということで、トルクメニスタンでは自転車のイベントが行われたようです。これは、大統領や閣僚、公務員や学生などがみんなで街を自転車で巡ると言った健康促進を目的としたイベントです。

第一回の自転車イベントが行われたのは私が初めてトルクメニスタンに行った2013年(2014年かもしれない)。私たち極東の人間のようにトルクメニスタンの人々は自転車に乗る習慣が全くなく、そ

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トルクメニスタンでオーダーメイド・刺繍を使った作品

トルクメニスタンでオーダーメイド・刺繍を使った作品

トルクメニスタンではティキンチ(tikinçi)と呼ばれる裁縫屋が多く存在するという記事を以前書きましたが、今回はそのティキンチで服以外のものをオーダーして作った作品をご紹介します。

妻もトルクメンの民族衣装を何枚かは記念につくったものの、トルクメン人と違って毎日着るわけではないので、そんなにたくさん作っても仕方がありません。そのほかにも結婚式用のドレスや普段着も何枚か作ってもらいました。

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トルクメニスタンの教育事情・学費が無料で子だくさんでも困らない

トルクメニスタンの教育事情・学費が無料で子だくさんでも困らない

トルクメニスタンの家族は子だくさんな家庭が多いです。国が積極的に子供を産むことを勧めているからなのか、理由は分かりませんが、とにかく最低3人くらいは子供がいるイメージです(田舎ならもっと多いと予想されます)。

日本ならば、「学費が大変ねぇ。」という声が聞こえてきそうですが、トルクメニスタンでは小学校から大学まで全ての学費が無料なのです。もちろん教科書も教育機関側から貸し出され、最終的には返却しな

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妻の不時着・妻と一緒だと飛行機にまつわる災難に巻き込まれる話【後編】

妻の不時着・妻と一緒だと飛行機にまつわる災難に巻き込まれる話【後編】

この記事は【前編】の続きです。読んでいらっしゃらない方は【前編】からどうぞ。

【ケース4】飛行機で腹痛
飛行機自体の不調ではありませんが、国内便でレバップ州のトルクメナバットというところに友人の結婚式に行ったところ、妻が途中から腹痛を起こし、急遽帰宅するというアクシデントに見舞われました。実はアシガバットで花嫁さらいに参加し、花嫁を連れて一緒に旦那さんの実家であるトルクメナバットに帰るという大き

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妻の不時着・妻と一緒だと飛行機にまつわる災難に巻き込まれる話【前編】

妻の不時着・妻と一緒だと飛行機にまつわる災難に巻き込まれる話【前編】

うちの妻は飛行機が苦手です。その理由は乗り物酔いするからです。どれくらい苦手かというと、国内移動は全て新幹線で済ます程でした(新幹線なら酔わないかというとそうではありません。乗り物という乗り物全てに酔います。)。実際に一緒に乗ってみるとどうやら単に乗り物酔いするだけというよりも、逃げ場がないという恐怖を感じているようです。閉所恐怖症に近い症状かもしれません。

【通常フライト編】初の長距離フライト

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トルクメニスタンに桜?・お花畑隊長のお花図鑑

トルクメニスタンに桜?・お花畑隊長のお花図鑑

ノウルーズも終わり、これからしばらくはトルクメニスタンでも緑や花のきれいな季節が続きます。日本も桜の季節で、お花見にでも行きたいところですが、コロナ禍で寮手放しでそんな気分にもなれませんよね。そこで、今日は春に撮ったアシガバットの花々をご紹介しようと思います。

私が出先で花畑を見に行きたいとすぐに言うので、「お花畑隊長」というニックネームをつけられてしまいました。だって、日本だとだだっ広い花畑な

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トルクメン人家族のノウルーズ・トルクメン料理と踊りでお祝い

トルクメン人家族のノウルーズ・トルクメン料理と踊りでお祝い

以前、国のイベントとしてのノウルーズのお祝いの様子をお伝えしました。

ノウルーズはもちろん各家庭でもお祝いされますので、今回はトルクメン人の家族とお祝いした様子をご紹介しようと思います。

まず、御よばれする時には必ず手土産を持参することを忘れてはいけません。私たちはケーキを買いました。ケーキには、たくさんのお花が咲き、Nowruz geldi ilime.「ノウルーズが来た、私たちの国に。」と

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