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日々の泡

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日々思いついたこと、考えたこと、害にも薬にもならない話をとりとめもなく書いています。
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#生き方

今日からじゃない、明日からの生き方

今日からじゃない、明日からの生き方

人生があるとすれば、それは過去の積み重ねだ。
どこにあるかといえば、それは自分の頭の中しかない。
自分の頭の中のことではあるけれども、それは変えられない。
将来、認知症にでもなって新しい記憶を持つようになれば別だけれども。

その過去の全てに満足している人は少ないだろう。
少なくとも、僕はそうだ。
むしろ、後悔することの方が多い。
でも、どれだけ悔やもうとも、それはもう変えられない。
やり直すこと

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「好きなことをやる」の嘘

よく「死ぬ前に後悔する〇〇のこと」などというようなリストが公開される。
どのような状況で聞いたのかは知らないけれども、どうせ老い先短い人に聞くのなら、人生でよかったこと、満足していることの方を聞いてあげればと思うのだが。

そのリストを見ると、「好きな人に素直に告白すればよかった」「行きたいところに行けばよかった」「やりたい仕事を選べばよかった」「友人にもっと合えばよかった」
等々。
つまり、共通

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あなた、本当に一般人?

あなた、本当に一般人?

あなたは一般人だろうか。

明解さんで調べてみると、
①特別の身分や地位を持たない、世間の普通の人。
②問題とする事柄に関係していない人。

どうもよくわかったようでわからない、一般的な回答だ。

芸能人やアナウンサーの結婚が話題になって、お相手は「一般人です」ということがよくある。
このニュースを見ている我々は、ああ自分と同じ一般人かと、なぜかホッとしてその芸能人やアナウンサーに束の間の親しみを

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僕には主義がない、あるのは味わいだけ

僕には主義がない、あるのは味わいだけ

僕には主義というものがない。
この年まで生きてきてお恥ずかしいことだと思う。
だが、事実なのだから仕方がない。
こうでなければならない、こうでなければ受け入れないというガン!としたものがない。
生活の上でも、思想的にもまったくそんなものを持ち合わせていない。

若い頃から、そうした主義を持っている人が羨ましかった。
人間関係においても、自分の主義にのっとってイエス・ノーとはっきり言える人がまぶしか

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肩の力を抜く唯一!?の方法

肩の力を抜く唯一!?の方法

肩の力を抜くと言っても、生き方とか人間関係の話ではない。
考え方の話でもない。
明日からとか、毎日少しずつという話でもない。
もっと緊急の、今すぐこの場で肩の力を抜きたいと言う時の話。

野球でキャッチャーがピッチャーに肩の力を抜けと、両肩をぐるぐる回しているのをよく見かける。
ピッチャーもそれに応えて両肩をぐるぐる回す。
バッターもベンチから指摘されて、肩を回していたりする。
あるいは両肩を上下

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最後の日のこと

最後の日のこと

最後の日はあっけなく終わった。
何かを期待していた訳でもなかったのだが。

何を最後の日と言うのかは人それぞれだ。

小中高、さらには大学の卒業式。
体育系のクラブ活動なら3年生の最後の試合。
恋人との最後の夜。
独身最後の日。
プロジェクトが目標を達成した日。
あるいは道半ばで挫折した日。
誰も経験したことのない地球最後の日。

私も一通りの最後を経験している(地球最後の日以外は)。
しかし今回

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人を笑顔にする方法

人を笑顔にする方法

タクシー会社で長年ドライバー採用の仕事をしてきた。
タクシーといえども立派なサービス業。運転技術はもちろん、接客の技術も要求される。面接では、そうした適性も見極めて採否の判断をしていかなくてはならない。
けれどもこれがなかなか上手くいかない。いざ採用してみるとこんな筈では、というケースがざらにある。

ルックスも良く、話し方も問題なく、人当たりもいい、そんな人が研修を終えて営業に出てみるとクレーム

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「いつものやつ」が言えなくて

「いつものやつ」が言えなくて

行きつけの店と言うのが苦手だ。
店の人に顔を覚えられたなと思うと、足が遠ざかってしまう。

学生時代、下宿の近くにちょっと小洒落た、今で言えばカフェのような店があって、ランチの時間によく訪れていた。カレーやパスタなどに一手間かけたメニューを、懐の寂しい学生でも食べられるくらいの値段で提供していた。
多分、週に二三回は行っていたと思う。

すると当然なのだけれども顔も覚えられて、
向こうから、ランチ

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ビンタをくらえ、とその本は言った

ビンタをくらえ、とその本は言った

おすすめのビジネス書は?と問われることはほとんどない。一般人なので。
これはと思うものはその都度身近な人に進めてきた。

社会に出てから、かなりの量のビジネス書と言われる分野の本を読んできた。
トム・ピーたターズの「エクセレント・カンパニー」あたりから始まり、ドラッカーの「マネジメント」等々、経営、リーダーシップ、様々なスキルについで書かれたもの。また法律や制度などの知識や手続きについて書かれたも

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老いぼれも荒野をめざす

ドアを閉める前に振り向いた。
何か言いたいことはあるかい。そう問いかけた。
しかし逆に10年過ごした部屋は問い返してきた。
お前こそ、言い残すことはないのか。

先日退職をした。単身赴任のため会社に部屋を借りてもらっていた。
単身赴任も10年ともなると色々荷物も多くなっている。
すぐには出られないため、わがままを言って1ヶ月ほどの猶予をもらっていた。

少しずつ大阪の我が家に荷物を運び始めた。車で

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言葉はいつも誰かのために

言葉はいつも誰かのために

誰にでも好きな言葉のひとつやふたつはあると思う。
あの時支えてくれた言葉、いつも励ましてくれる言葉。座右の銘とまではいかなくても、いつも寄り添ってくれる言葉。

僕もいくつかの言葉を支えにして生きてきたけど、ひとつあげるとすればこの言葉。

「不求真」

これは永嘉幻覚禅師の「証道歌」の冒頭に出てくる言葉、と言うのは今カンニングしながら書いてる。
全文は

君見ずや
絶学無為の閑道人
不徐妄想不求

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フィールド・オブ・ドリームスを見て

フィールド・オブ・ドリームスを見て

映画の内容に触れている部分があります。

映画「フィールド・オブ・ドリームス」を久しぶりに見た。
このどこかで感じたことのある多幸感は何なのだろうか。

たまたま時間がありAmazonプライムのリストをつらつら見ていると出てきて、時間的にもちょうど良かったので再生ボタンを押した。今回で多分3回目くらい。
原作は翻訳が出版された当時に読んでいて、映画化されたのはそれから5年後くらい。ただ初めて見たの

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しあわせってなんだっけ

しあわせってなんだっけ

幸福とは何か、そんなことに僕ごときが答えを出せる筈もない。

過去著された幸福論はいったいいくつあるのだろうか。
思いつくだけでも、ラッセル、ヒルティ、バートランド、等々。
怠惰な僕はどれも読みきったことがなかったと思う。

学生時代に新宿のビヤガーデンで夕陽に照らされた高層ビルを眺めながらジョッキを傾けた時、結婚して仕事を終えて帰宅したときに2人で暮らし始めたアパートの窓の明かりを見上げた時、わ

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26年前のあの日

26年前のあの日

今日は震災の日。

震災と聞いて思い浮かべるのは関西人としては阪神淡路大震災だ。
当時大阪から京都に通勤していた。

その日は早出で5時半くらいには家を出ていた。
途中で車が大きく横揺れした。
強風でハンドルを取られたのかなと思った。
何台かの車は路肩に止めてタイヤをチェックしていた。
パンクかと思ったのだろう。

しばらくするとカーラジオから、毛利千代子さんの地震ですという叫び声。
初めて地震だ

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