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読書

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2020年9月の記事一覧

立花隆著『知の旅は終わらない』を読むと人生はやっぱり旅だった。

立花隆著『知の旅は終わらない』を読むと人生はやっぱり旅だった。

ごきげんママ♡は繰り返し書くようにあまり勉強をしてきませんでした。そのコンプレックスのせいで、知的な人へ無条件の憧れがあります。その象徴のような方が立花隆さんではないでしょうか。この方の頭の中はどうなっているのか、覗いてみたくなりました。期待通りこの本は知的好奇心を満たすにはぴったりの多岐にわたる内容になっています。

まず、タイトルの「旅」という言葉がいいです。今は自由に旅に出かけることはできな

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さくらももこ著『やきそばうえだ』を読むと自然に泣けてくる

さくらももこ著『やきそばうえだ』を読むと自然に泣けてくる

たまに新聞を念入りに読むととても良いことがあります。8月29日の朝は多分余裕があったのだと思います。日経新聞の真ん中のページあたりに紹介されていたのが『やきそばうえだ』でした。その時はふぅん、と思った程度でした。

数日後、本屋さんでみるともなく見ていて背表紙が目に飛び込んできました。まるで竹やぶでかぐや姫の竹だけが光っているかのように。あ、これが『やきそばうえだ』! これも運命と思ってお買い上げ

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あまりに覚えられなくて『忘却の整理学』(外山滋比古著)を読んでみた。

あまりに覚えられなくて『忘却の整理学』(外山滋比古著)を読んでみた。

ごきげんママ♡は公言している通りハングル講座を聴き、ピアノの暗譜に励む毎日を過ごしています。大方の予想通り、それらはいずれも難航中。ハングル講座は頭の上を滑り脱落しかけています。ショパンのワルツは二週間計画で覚えようとしていたのを二か月計画に見直しました。下方修正です。

それだけではなくて、さっき測った今朝の体重と体脂肪をスマホに記録しようとしても覚えていない。別の部屋に物を取りに行って何をしに

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秋の夜長に桐野夏生さんの“I’m sorry,mama” はいかがでしょうか。

秋の夜長に桐野夏生さんの“I’m sorry,mama” はいかがでしょうか。

古い友人に1日一人は人が死なないと気が済まない、という人がいます。もちろんミステリー小説の中での話です。かつては深窓の御令嬢で今は名家の大奥様です。ご一緒するのが気恥ずかしくなるほどの丁寧なお話しの仕方をなさいます。その上ヨーロッパの言語に通じ、待ち合わせの時も原書で小説を読んでおられたりします。

片やベッドタイムにほっこりする小説だけを選んで読む友人もいます。ごきげんママ♡はどちらかと言うとそ

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