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子育て

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柴犬とアタッチメント

柴犬とアタッチメント

我が家に柴犬が家族入りしました。
とても大人しく気立ての良い子で、ブリーダーさんから、「コンテストを狙えるタイプだし、赤ちゃんを産ませないのは勿体無い…」と言われていたのでかなり悩みましたが、どんな子が何匹産まれるかわからないのに責任持てないなと、避妊手術をすることにしました。赤ちゃんを産ませないのであれば、女性生殖器系の腫瘍のリスクが高まるという話を聞いたので、病気を予防するためにと。

普段

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モモから学ぶ「寄り添い方」

モモから学ぶ「寄り添い方」

川谷医院の医師と心理士とで、リレーエッセイを始めました。

岩永先生のエッセイに、子どもは「鬼は外、福は内」から心の成長と共に、「鬼は内、福は内」と言えるようになる、という話が書かれていました。

このエッセイを読んで連想したことは、最近はSNSでつぶやいたことが大勢の人に発信されてしまうため、「鬼は外」と思いがけないほど大量の豆をぶつけてしまうことも、ぶつけられてしまうことも多いということです。

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ペアレントアウェアネス

ペアレントアウェアネス

子どものこころ専門医と考える能動的な子育てオンラインコミュニティー https://community.camp-fire.jp/projects/view/671229?list=search_result_projects_popular  にて、ペアレントアウェアネス(Dr.えり式ペアレントトレーニング)始動して1ヶ月が経ちました。

現在、7名の方にご参加頂いています。
このペアレントアウ

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問題行動を繰り返す子の理由

問題行動を繰り返す子の理由

「何度も注意しているのにやめない」

子どもが問題行動を繰り返す背景には3つの理由が考えられます。
①注意されることで、注目欲求を満たしている
②反復強迫
③ダメだと禁止されることで、逆に意識してしまう

①は、応用行動分析 (ABA)で紹介されており、ペアレントトレーニングでもお伝えしているお話です。
子どもはかまってもらいたい、注目してもらいたい、というときに、よい行動ではなく、注意を受ける問

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性教育

性教育の相談を受ける事がしばしばあります。

日本の性教育は小学校高学年でもオブラートな表現での説明にとどまります。

海外では、小学校5-6年生でも避妊法について話し合うこともあるほど、日本との差が大きい。

今、寝た子を起こすな的な日本の性教育が見直されています。

特にここ数年、子どもたちがSNSで見知らぬ人とつながり、性的な画像を要求されるというニュースを目にすることが増えていますが、私の

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子どもを怒りすぎることを悩む人へ

子どもを怒りすぎることを悩む人へ

子どもを怒りすぎてしまうという相談が、よくあります。

親の中に、子どもに対する「こうあるべき」が強すぎるので、まずは「べき」を捨てることが必要だと、ペアレントトレーニングでは説明をしています。

この「べき」を捨てるためには、まず、
子どもを、子どもの頃の自分や、兄弟児、周りの子どもたちと比較することをやめる必要があります。

子育ての方法がわからないと、自分が育てられた経験を思い出しながら子ど

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子どもへの声かけ②具体的に

子どもへの声かけ②具体的に

子どもへの声かけについて、
「その子がどんな気持ちでいるかを想像しながら、
その子が気持ちをわかってもらえたと思えるような声かけをしましょう」
ということを、以前youtubeでお伝えしました。

https://www.youtube.com/watch?v=2Pf-deDboPI&t=17s

ただ、その声かけの仕方がわからない、ということを
何度か保護者の方から言われました。

「わからない

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偏食への工夫

偏食への工夫

以前、子どもの偏食への対応についてのお話を書きました。

今回は、具体的な調理の工夫について、まとめてみました。

偏食への調理の工夫というと、
嫌いな野菜はみじん切りにして、ハンバーグに混ぜる、
チャーハンに混ぜる
などがよく行われているかなと思います。
ただ、子どもによってはこういうのもうまくいかないことがあります。

前回も書きましたが、子どもの「苦手」な理由には色々あります。

味、食感、

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子どもへの声かけ

子どもへの声かけ

先日、ブログでも告知しましたが、
スクールカウンセラーで「子育てに悩む親の会」の講師をしている
クアモト美穂先生とオンライン対談を行いました。
テーマは、親の会で相談されることの多い「声かけ」について。

「いつまで遊んでるの?」
「宿題は終わったの?」
「どうしたの?」
「元気がないね?」
様々な場面で声かけというのは行われますが、
子どもにどう声をかけたらいいのか悩むこと、ありますよね。

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オンライン授業の困り

オンライン授業の困り

緊急事態宣言下で迎えた2学期。
福岡市と近郊の都市では、オンライン授業が導入される学校が多くなっています。
診察の際に、オンライン授業での困りを耳にすることが多いため、
私なりに対策を考え、ご紹介します。
オンライン授業がうまくいってないなと感じる子どもたちへの
解決の糸口になればと思います。

1. 集中しづらい
わざわざ紹介するまでもありませんが・・・
周りの物が目に入ってしまうと、つい気が逸

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愛着に視点を置いた不登校への対応

愛着に視点を置いた不登校への対応

子どもが親を求めて安心を得ようとする行動を「愛着(アタッチメント)」といいます。
それに対して、子どもの非言語的な感情表現から気持ちを汲んで応答するのを、
前回お話しした情緒的応答といいます。

乳児と親の間では、
子が空腹や眠気などの生理的な不快感を取り除きたいという欲求を、
泣いたりぐずったり抱っこを求めたりして愛着行動として示します。
それに対し、親からの情緒的応答で満足感が得られると、

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共感力を育てるには

共感力を育てるには

前回の感情コントロールの問題に次いで、
「どうすれば、人に共感できるようになるんでしょうか?」
という相談を受けることがよくあります。

共感とは
「相手の気持ちに自分の気持ちをあわせること」
を言います。

共感できる人というのは、相手の気持ちに立つことができる人、
つまり「相手の事を自分の事としてとらえることができる人」
ということです。
この、相手の事を自分の事としてとらえる、というのを

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「人の気持ちがわからない」悩みを持つ子の保護者にお伝えしていること

「人の気持ちがわからない」悩みを持つ子の保護者にお伝えしていること

「人の気持ちがわからない」「感情のコントロールが苦手」
ということを保護者の方が心配されて受診して来られる患者さんが結構いらっしゃいます。

そういうお子さんの話を聞いてみると、
人の気持ちの前に、「自分の気持ちがわからない」
ということが大半です。
自閉スペクトラム症の人に多いのですが、
そもそも気持ちというものに目を向けることが苦手だから、
自分の中の負の感情について
「なんか嫌な感じ」
で全

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反抗期の子どもへの対応

反抗期の子どもへの対応

「以前はそれなりに親の言うことも聞いて動いてくれていたのに、
反抗期になって、ちっとも言うことを聞いてくれない。
どう対応したらいいですか?」

こんな相談をよく受けます。

反抗期は、子どもの心の発達過程で、一般的に歩行を開始した1~2歳の頃と思春期に訪れます。
この2つの時期に共通するテーマは、「自立」と「依存」です。

1~2歳の時期。
一人歩きができるようになり行動範囲が増え、
自分ででき

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