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映画やドラマのこと

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大人になったビビアン・スーを愛でる台湾映画『ママボーイ』

大人になったビビアン・スーを愛でる台湾映画『ママボーイ』

台湾映画の『ママボーイ』
こんな映画があったんですね。

最近のマイブームが台湾カルチャーなので、国内配信している映画やドラマも調べていたらU-Nextにありました。

ビビアン・スーが主演か、懐かしいな!

この魅力的な大人の女性がビビアン・スーだな。
上映時間も98分と手頃な長さ。
よし、観よう。

※※※

観てよかったな、と思えるなかなか味わい深い小品でした。

それにしても、この『ママボ

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ディストピアのような本当の話〜映画『あしたの少女』

ディストピアのような本当の話〜映画『あしたの少女』

韓国映画『あしたの少女』をやっと観ることが出来た。

大体のおらすじは色んなレビューでもれ聞いていたが、ここまで酷く切ない話だとは思わなかった。
どんなに酷い仕事であっても生活のためにと組織やシステムにがんじがらめになっているうちに、その酷さにも気づかないのか見ないふりをしているのか、麻痺してしまっている大人たち。
搾取され、犠牲者となるのは前途あるはずの若者たち。
その若者たちもやはり生きていく

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40年近くを経た今でもリアルに響く歌〜映画『リンダ リンダ リンダ』

40年近くを経た今でもリアルに響く歌〜映画『リンダ リンダ リンダ』

もう20年近く前の映画なんですね。

ペ・ドゥナが韓国からの留学生のソン役ではじめて出演した日本の映画。
日本語があまり分からないのでいい加減な返事をするという役どころだけど、リアルの現場でも同じように日本語があまり分からなかったんじゃないだろうか。
松山ケンイチ扮する男子学生に告白されるシーンがあって、彼は一生懸命覚えてきたハングルで告白するんだけど、ソンは彼のことを記憶していなくってというシー

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色々と残念だった映画『愛にイナズマ』

色々と残念だった映画『愛にイナズマ』

いやあ、変な映画でした。
変な映画って失礼な物言いですが。

想像してたのと全然違うんです。
『愛にイナズマ』というタイトル、
映画宣材ポスターイメージ

これですね。
雨に濡れた2人が運命的な出会いをする。
まるでイナズマに撃たれたかのような衝撃。
「この出会い、一億ボルト」

ところが、ところが、
え?そんな映画だっけ?という感じ。

観てから一週間くらい経っているので細かいところは記憶も定か

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誰にでも起きうる恐ろしさ〜映画『福田村事件』

誰にでも起きうる恐ろしさ〜映画『福田村事件』

森達也監督はドラマ映画を撮ってもメチャクチャ上手かった。

森達也監督のドキュメンタリー作品は一部しか観ていないけれど森達也を意識させるに十分な作品だった。

手持ちカメラでオーム真理教の内部を撮影したドキュメンタリー『A』も続編の『A2』も凄かった。

佐村河内守とは何者なのかに迫った『FAKE』に至っては、ほとんどドキュメンタリーなのか、それこそタイトル通りフェイク・ドキュメンタリーなのか?と

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ビートたけしのロマンティックな純愛が止まらない映画『アナログ』

ビートたけしのロマンティックな純愛が止まらない映画『アナログ』

なんというロマンティックな物語を書くんだよ、ビートたけしは。

正直言うとコメディアンのビートたけしとしてはあんまり笑ったことがないけれど(僕は上方漫才派だった)、
ロマンティックなビートたけしには何度か大泣きさせられている。

ビートたけし原作、劇団ひとり脚本・監督の『浅草キッド』はヤバかった。
こんなに泣けるのかというくらい泣いた。
あれはズルい。
劇団ひとりには原作・脚本・監督を1人でこなし

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映画『空白』は身に覚えがないとは言わせないイタイ映画

映画『空白』は身に覚えがないとは言わせないイタイ映画

吉田恵輔監督映画はイタイ。

チクチクと痛かったり、グサっと痛かったり、
ほんのり系と見せかけて、そうはすんなり終わらない。どこかでトゲのようなものが残る。

『空白』はとにかくイタイ、色んな意味で。

自分もあんなところがあるんじゃないか?そう思うとイタイ。

実は予告編を観て想像していたのとは違う方向に向かって行ったんだけど、途中まではキツかったなぁ。

視聴後一週間くらい寝かせてから書いてい

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一気に観てしまう『猿の惑星』リブート3部作はシーザーの物語を堪能する映画だ

一気に観てしまう『猿の惑星』リブート3部作はシーザーの物語を堪能する映画だ

一気に観てしまいましたよ映画『猿の惑星』リブート三部作。

昭和生まれの僕にとっての最初の猿の惑星体験はオリジナル版です。

チャールトン・ヘストン主演(かつては全米ライフル協会のトップで激しいロビーイングで銃規制に真っ向反対していたキャラで有名になっていましたね)のやつです。

人間を助ける主人公の猿がコーネリアス博士とジーラ博士の男女(雄雌?)猿コンビのやつです。
この頃はそこまでリアル感を求

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アニャ無双の映画『マッドマックス:フュリオサ』

アニャ無双の映画『マッドマックス:フュリオサ』

観てきましたよ!

土曜の最終回に観に行こうかと思ったんですが、終わるのが24時半頃で寝落ちしない自信がなかったので、雨でしたが日曜の昼の回に行ってきました。

雨のせいなのか、ランチタイムに重なった時間帯のせいなのか、
洋画を観ない最近の日本国民のせいなのか、
みんなIMAXへ流れたのか(だったら素晴らしいですが)、
客席の埋まり具合は、残念としかいいようがない。
広めのスクリーンなのに、30人

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僕にはこの映画について語る言葉はない『GOLDFISH』

僕にはこの映画について語る言葉はない『GOLDFISH』

映画『GOLDFISH』

1980年代に社会現象にまでなった幻のパンクバンド「ガンズ(銃徒)」の再結成にまつわる物語。

明らかに「アナーキー(亜無亜危異)」がモデルだと分かる。
そして監督はアナーキーのギタリスト藤沼伸一。

僕はこの映画を楽しめる資格はないだろうな、と思いつつもやはり観てしまった。
音楽を、ギターを、そしてロックを愛しているから。

だけど観ている間も、そして観終わってからも

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普通の顔をしたアバンギャルドな映画 『関心領域』

普通の顔をしたアバンギャルドな映画 『関心領域』

『関心領域』
『落下の解剖学』と似た路線の邦題だな、と思った。
(奇しくもどちらの映画もザンドラ・ヒュラーだ!)
一見=一聴しただけだと何だかよく分からない捉えどころのないタイトル。

「関心領域」という単語そのものが普段聞き慣れないものだし、
「関心」と「領域」というそれぞれ独立した単語をくっつけて新しい単語を作ったような感じだったから。

そういえば、映画で話されるドイツ語もそういう言語だった

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もし2週間後に世界が終わるとしたら〜『世界の終わりから』

もし2週間後に世界が終わるとしたら〜『世界の終わりから』

この映画のポスターアートワークの印象が強烈だった。

紀里谷和明の監督作品、これが引退作品だという。

紀里谷和明のことも殆ど知らないし、作品も全く観ていない。
あのタツノコプロの『新造人間キャシャーン』を実写化した『CASSHERN』も、
江口洋介が石川五右衛門に扮したこれもポスターイメージが印象的な『GOEMON』も、
ハリウッド・デビューを飾ったという『ラスト・ナイツ』も、
何も観ていなかっ

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ずっと不穏で宙ぶらりんなままの『終わらない週末』

ずっと不穏で宙ぶらりんなままの『終わらない週末』

Netflixで配信しているオリジナル映画『終わらない週末』を観ました。

原題は『Leave The World Behind』
終わってみるとこちらの方が真の物語の主人公は誰だったのかが分かったんだけど、この邦題はなぁ。

とにかく冒頭から終始不穏。

ジュリア・ロバーツ(アマンダ)とイーサン・ホーク(クレイ)の夫婦と2人の子供たち、16才の兄アーチーと13才の妹アーチー。

アマンダが朝に突

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これは、噂以上のクソ映画でした笑『死霊の盆踊り』

これは、噂以上のクソ映画でした笑『死霊の盆踊り』

さらば青春の光チャンネルで、クソ映画として紹介されていた『死霊の盆踊り』といいう映画です。

U-Nextで3/21で配信終了だったので観てみました。

はい!90分が時間の無駄(笑)
噂に違わぬクソ映画です。
海外版ポスターだけはカッコいいぞ。

おっそろしく低予算だと思われるチープなセット。
これは高校の映研の新入部員の作品ですか?
とオープニングからいいたくなる。

赤ら顔で白髪頭のマントを

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