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『祝福二世:信仰を捨てた元統一教会信者の告白』を読んで
統一教会二世として生まれ、熱心に教会活動に勤しんでいた時期もあった元統一教会信者、宮坂日出美さんのノンフィクション『祝福二世』が、なかなか評判のようだ。
私は一年ほど前に、本書の原本ともいえる「カクヨム(WEB小説サイト)」の連載、『カルトとマネロン』(以下、『マネロン』)も読んでいたので、それが書籍化されると知った時は、率直に嬉しく思った。
私が『マネロン』に関心を持ったのは、バリ教(バリバ
安倍元首相銃撃事件の真相:真相解明を遠ざけた騒動
安倍元首相銃撃事件後に起きた安倍氏(または自民党)と統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係にまつわる騒動は、はたして事件の真相解明に向かったのだろうか。むしろ事件の真相解明からかけ離れていったように感じてならない。
統一教会批判報道がもたらしたもの
統一教会騒動の一年の間に、違憲とも指摘される一部の地方議会で起きた統一教会との決別決議、統一教会などの被害者救済の名の下で急いで作られた寄付規制
鈴木エイト氏とは何者か④:勇敢なジャーナリストなのか?
なぜエイト氏は統一教会追求を続けられたのか
統一教会と政治家について報じてこなかった報道関係者にとって、ここ10年くらいにわたり、しつこく統一教会を追求してきたエイト氏の活動は、勇敢に映ったのかもしれない。
特に、統一教会が何か巨悪な団体で、その信徒も危ない人たちというイメージを持っていたらそうなってしまう。
ところが多くの統一教会の信徒と実際に会ってきたエイト氏は、報道などで浮かぶ怪しいイ
鈴木エイト氏とは何者か③:統一教会追求の動機と経路
何故ジャーナリストとして評価されたのか
狭い世界観とカルト的思考で想像を膨らませ、真実とかけ離れた主張をしたり、簡単にガセネタに踊らされる傾向があるジャーナリストの鈴木エイト氏だが、ジャーナリストとして、それなりの評価を得ている。その理由の一つは、他の記者やジャーナリストがしてこなかったこと、できていなかったことを、してきたからだと思われる。
昨年来の騒動で、統一教会が関心を集めたが、統一教会
安倍元首相銃撃事件の真相②:ビデオメッセージで決意は本当か?
「安倍元首相暗殺事件の真相①」の続きです。
山上がビデオメッセージを見たのは2022年春
2022年7月に起きた安倍晋三元首相銃撃事件、犯人の山上徹也は「ビデオメッセージを見て殺害を決意した」との報道があったが、本当にそうだろうか。
まず山上は、いつこのビデオメッセージを見たかというと、メッセージが流された統一教会(世界平和統一家庭連合)の友好団体のイベントが開催された2021年9月ではない
安倍元首相銃撃事件の真相①:ビデオメッセージと事件
2022年7月8日11時半ごろ、日本の憲政史上最も長く首相を務めた安倍晋三元首相が銃弾に倒れた。犯人は山上徹也。動機は統一教会(世界平和統一家庭連合)への恨みからだという。
宗教団体への恨みがなぜ安部元首相に
その後、1年以上に渡り、この大事件に関する報道の多くが、なぜか「安部元首相(または自民党)と統一教会の関係」に集中、そこに事件のカギがあるかのような報道が続いた。
そしていつの間にか「