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なぜうまく伝わらない?夫に色々助けを求めるも聞いてもらえず、必死に調べた結果、意外な方法で伝わり始めた話

人とのコミュニケーションは難しい。

会って話す>電話>メールやメッセージの方程式でないと、込み入った話や、両者の誤解などがあり、ややこしくなる経験を積み重ねて、ン十年…。

一時、営業・販売職に就いていたこともあり、それなりにコミュニケーションスキル等、本で読んだり、学んだりして、私なりに頑張ってきたが、夫にはそれでもうまく伝わらず、最近体調を崩すほど悩んで、悪化して正直参ってしまった。

それは夫に対して、「一人ではできない、二人でやらないとできない、家事の手伝いをお願いしたい。」が主な内容である。

私は勤めていた時、説明が分かりやすいと周りから言われることが多く、自分の適性テストでも「伝える」能力が(当時)突出しており、自分でも不器用ながら、割とまだ得意な方と認識していた。

しかし、夫にはいくら相談しても、話しかけても、「聞いてるよ。」とは言ってくれるが、どう見ても「耳で聞いてるだけで、心で聞いてないな。」と思う感じがする。

一人でできることや、勝手に決められることなら、別に良いのだが、家庭生活を営む上で、どうしても夫の力を借りなければ出来ないことが出てくる。

特に私は目の病気をしたので、さらに元気だった頃より、できる範囲が狭くなり、難しいことも出てきた。不器用に更に輪がかかってしまった。

以前、あまりにも片付けを手伝ってくれないので、爆発した話を書いたのも、私の記憶に新しい。

「う~ん、何とかならんかねぇ…。」と真剣に悩む日が増えてきた。

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少し前に、家電製品等を買う話を書いたと思うが、いよいよ近々それらがやってくる。

配達・設置日も決まり、私は焦ってきた。しかし、夫は相変わらず、全く動かないし、前から一緒にやってほしいと頼んだ“エアコンの掃除”もちっとも手伝ってくれない。

他の片付けは自分たちの問題なのでまだ待てるが、今度到着する家電製品関係とその周りの掃除、及びエアコンの掃除は何としても早急にお願いしたい。…遂に私の咳がひどくなってきたからだ。

「ねぇ、悪いんだけど、ちょっとエアコンの掃除手伝ってくれない?私の咳が止まらなくなってきて、薬飲み始めてるから困ってるんよ。」

「今度家電が来るから、この辺とあそこの散らかしてるの、何とかしてほしいんだけど。もう日にちがあまりないし。」

「うん…。」といってスマホを触っている。

この人は家族がどうなっても、いいんだろうか?
そんなに自分以外のことはどうでもいいのだろうか?
困っているのを見ても、何とも思わないのだろうか?
一度やって二人でないとできないの知ってて、何でほんの1時間弱手伝ってくれないのだろう?

と私の頭の中は「?」マークだらけで、脱力するとともに、何度も同じことを言ってるうちに、私の怒りのボルテージがまた前回同様、上がった。

ある日、私は爆発して夫に色々言った。
夫も今回はいつになく不機嫌そうで、納得していない顔をしているのは私にも分かった。

しかし、いくらそうやって話し合っても埒があかず、前にも後ろにも行かない状態が続いた。とうとうお互い必要最低限しか口を開かない日も出てきた。

最悪な状態になってしまった。
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その最悪な状況について、色々考えたが、私の今の持ってるコミュニケーション能力ではとても太刀打ちできないと思って悩んでたら、ある人からアドバイスをもらった。

それはとてもうちの悩みにあったアドバイスだが、病の私には負担が多い提案だった。

正直、めんどくさい。
今の自分にそこまでできるだろうか?
またそこまでしないと、夫に分かってもらえないのだろうか?
しかも私も一応、病を抱えており、そんなに余裕がない。むしろ助けてほしいくらいだ。

と不安に思うことばかりだった。

でもアドバイスは有り難いので、お礼を言って、できるところからだけでも取り入れようと思い、今の自分に何ができるか考えてみた。

そうこうするうちに、アドバイスしてくれた人が教えてくれたことに関する本を見つけ、早速電子書籍で買って、夜通し読んだ。

本来、体調を整えるためには、規則正しい生活、早く寝ることが大事だが、一秒でも早く、この状況から脱出するヒントが欲しくて、無我夢中で読んだ。

そこにもアドバイスしてくれた人が書いてくれた内容とほぼ同じもので、更にもっと私が具体的に知りたかったことが書かれていた。

しかし案の定、病の私には大変負担がかかるもので、更に呆然としてしまった。

しばし読み終えて、考えてみた。

「相手を変えることは基本難しいが、この事態を変えるには自分が変わるしかない。」

この言葉が何度も頭の中でリフレインし、とてもしんどいが、一度その本の内容含め、トライすることにした。

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まず初めに、問題点を書き出したレジュメを作って、夫と話し合った。

すると「書いたものを読む方が分かりやすいし、頭に残りやすい。」と言った。

色々話しているうちに、「期限を決めてもらったほうが、やりやすい。」と夫が言った。…それは私には新たな発見と共に驚きであった。

週一、だいたい決まった時間に、私がレジュメを作って、今週の議題、問題点をどうするか、期限の設定、先週の振り返り、今週の目標の再確認を「ミーティング」方式ですることにした。

ちなみに私がレジュメを作ったり、ミーティングをするのは、だいぶん前に会社で働いていた時以来だし、目が悪いのもあり、正直めんどくさかった。しかしめんどくさいのをやらないと、夫に動いてもらえない問題が解決できない。やるしかなかった。

…ただ、ほんの少し、働いている時を思い出して、新鮮な気持ちでレジュメを作っている自分がいるのにも驚いた。

それと私がストレスを溜めだしたり、「これは困る!」ということが出てきたら、基本、夫のメールに送信することにした。

「何で夫のメールにわざわざこんなの書いて送らなきゃいけないの!」と思いつつ文字を打っていたが、文章を打ち込むことで、言いたい内容が整理され、腹が立って怒っているのだが、だんだん書くことに集中することで、多少怒りが和らいでくることが、少し感じられた。

これなら夫も感情的に話されるより、淡々と文を読むだけで良いので、私の感情を直接感じることなく、読みやすいかもしれない。(文章の書き方は気を付けないといけないが…。)

それと夫には、私がそれをやる代わりに、小さなことや、メールで送信するほどでもないことを、できるだけメモしてもらうようにした。

なかなかメモを取らずに「この間、約束したやろ!」という事は時々あるが、一応・・努力してくれているところである。

一度それでやってみようと、夫と話して取り組み始めた。

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まだ初めて間もないので、ここにスラスラ書けるほど実績はないのだが、効果は少しずつ出だした。

まず、ミーティングした当日、早速リビングのエアコンの掃除を手伝ってくれた。時間はかかったが、やってみて夫が

「なんか、空気がキレイになった気がする。やっぱり掃除をすると違うなぁ。気持ちがいい。」と言った。

前にもやってるはずだが、その時より、今回のほうが実感できたようだ。実際、結構そこそこホコリが溜まっていた。

「だから言うたやろー!」と、私は「やっと分かってくれた?」と思いながら答えた。

他にも各排気口の掃除もやって、動いてなくて故障かも?と思ったが、掃除してほんの少しでも動き出した。

「これは確かに一人ではできないね。ホコリ、スゴイなぁ…。でも微弱だけど動き出したね。」と夫が言った。私もここが随分前から気になってたのでホッとした。とにかく「やってみないと、想像できない」みたいなので、経験を積んで実感してもらうしかない。

そして家電搬入に伴う、関係箇所の片付けも、着手してくれるようになった。

床に散らばっていたものをミーティング後、早速処分してくれた。

他の処分品は、期限までに少しずつ分けて早速捨てられるようにしてくれて、遂にゴミの日に捨ててくれた。…それは私も必死に片付けてるのを見て、感化されたようで、それを夫から聞いて私は嬉しくなった。

そしてリビングのテレビ台付近に置いてある、不用品のこたつの裏も一緒に動かして、裏側のホコリを全部取るのを手伝ってくれた。

「これも前にある重いものや、支えておかないと倒れるものがあるから、確かに一人では無理だね。それにホコリ、すごいなぁ…これは確かにやっておかないといけないね。」と言った。

私にはいずれも想像できることばかりなのだが、夫は性格的に「察することが苦手」なので、どうしても一度本人にやってもらわないと、なぜ一人でできないか、分かってもらいにくいようだ。

まだまだ本当の意味では片付いていないが、少なくとも今度の搬入日には安心してお迎えできる所まで来たのじゃないのかとようやく思えた。

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始めだして日が浅いが、前ほど色々言わなくても、夫は決めた期限までにちゃんと少しずつでも動いてくれるようになった。

ルーティンワークが得意な主人に、取り組みやすいように、エアコンの掃除するタイミングも話し合って、年としてのルーティン化をはかり、今後様子を見ることにした。

送ったメールに対しても、一応返信があった。…期限切れ後に届いてるので、箇条書きに書かれた簡素な文章(ほぼ単語)に脱力したが、あれこれ期待しても仕方がないので、こらえた。(これがまたストレスになるのだが)

私もストレスが大分軽減されて、ようやく通常の生活に近い状態になってきた。

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やはり、自分にとって当たり前のことでも、自分以外の人にとっては“当たり前ではない”ということを、夫を通じて学んだ。

つまり「常識といっても人により違う。“常識を疑え”ということが大事」なのではないか、と今回のことを通して大変実感した。

アドバイスをくれた人にも言われたが、夫とスムーズに連携が取れない時、「どこでつまづいているのか?」という視点を持って接するようにすると、まだ現時点では言い切れないが、案外スムーズにいくことがあるということを、今は感じている。(続けばよいのだが…。)

会社でもそういうケースは多々あると思う。私も実際見かけたことがあり、今となってはこのことを私含め周りの皆が知っていれば、その人もミスが少なく済んで、色々言われなくて済んだかもしれないと回顧することがある。

何度言っても出来ない人に怒鳴る前に、伝える側にも“伝え方(言うのか、書くのか等)”に問題がないかどうか検証し、「どうすればお互いスムーズに仕事や家事ができるのか?」考える必要があると今回学んだ。

本人の努力以外に、伝える側も改めて「伝え方」をよく考えながらコミュニケーションを取れるように自分もなりたいし、そういう世の中になると良いなと、自分を省みつつ、夫を通じて思うのであった。



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