仏陀の導き
法蔵郷。
汝らは一切の罪悪を滅ぼす稀なる処に赴くべきである。
サットサンガは衆生の迷盲を滅ぼす。
然るにそれはサンガの中において不断の善福の流れが生じるからである。
彼らは善き言葉を連ね。善き行いに身を清め。善き心を以て法友と語り合う。
サンガの中において悪心が発生することはなく。智慧ある師によって様々な利益ある会話を紡ぎ。如何なる悪や魔も入り込む隙がなく。まさしく仏陀の祝福が絶え間なく注がれる由緒正しき場所である。
人は場所と周囲に大きく影響を受ける。
諸々の悪事は悪い場所。悪い友から。数珠繋ぎのように伝播する。
あたかも伝染性のように。
諸々の悪事を集合せしめる場所は世俗と悪友である。
ゆえに汝らは世俗と悪友から離れよ。
悪は絶え間なく汝らに降り注ぎ。
その場とその友から離れぬ限り。
汝らは不幸と苦しみから決して逃れられない。
愚者は誰人の友でもない。
如来はそのようにお説きになられた。
善き言葉を語り合い。善き言葉を聞き。善き行いを為し。善き心を以てサンガに属する者は修行に励む。
このような稀なる場所は修行者の宝であり。穢れを滅ぼす聖地である。
幸福になりたい者は必ずそこに属すべきである。
悪友の周りにおいて破滅は巡る。
汝らの周りに法の灯を飾す者が一体どれ程いるだろうか。
汝らの周りに真理の言葉を語る者はいるだろうか。
汝らの周りにこの世の全てを知り尽くした。智慧ある聖者はいるだろうか。
悪友の中にあって不幸は巡る。
ゆえに悪友から離れよ。
あたかも火の粉が隣家に燃え移るように。
悪友は汝らに破滅の火の粉を振り撒ける。
ゆえに悪友を退けよ。
智慧ある者の元へ急げ。
心清らかな者の元へ急げ。
善き友は不断の智慧を車輪のように廻す。
然るにそれは幸福の伝播であり。
善き友の中にあって不断の善福は生じ得る。
幸福はサンガの中に存在している。
サンガに属する者は皆修行者であり。
また修行者を導く偉大なる師が弟子達を深く愛し。慈しみを込めて幸福に導く。
サンガは法の灯である。
サンガは幸福の源泉である。
サンガは智慧の宝庫である。
ゆえにサンガを求めよ。
悪しき輪の中にあって不幸は巡る。
善き輪の中にあって幸福は巡る。
善福の実践。
それは主に布施と奉仕からなるが。布施と奉仕は聖なる者に為し得て初めて大果となる。
清き者への布施奉仕は多大なる恩恵を汝らに現す。然るにそれは功徳の返りの力が強いことに起因する。心とは鏡のようなものであり。この世の一切は因果の法則によって成り立つ。それゆえ一切の穢れを除いた聖者の心は純粋透明であり。罪穢れなく。一切の不純物なく。布施者。奉仕者に功徳の果報をありのまま還元する。
ゆえに布施奉仕の対象は常に心清らかな聖者でなくてはならない。そうでなければ汝らに膨大な功徳の果報が還元されないからである。聖者への布施奉仕。また聖者が運営するサットサンガへの布施奉仕。これら二つが汝らに多大な恩恵をもたらす。
功徳は聖者によって清められる。
布施奉仕は聖なる者へ。
布施奉仕は聖なる場所へ。
穢れた場所への布施奉仕。
穢れた者への布施奉仕。
これらは破滅の因である。
全てが因果であるならば。穢れた者。穢れた場所への布施奉仕は。汝らに穢れと破滅を還元する。ゆえに如何なる理由があろうとも。穢れた者。穢れた場所への布施奉仕は行ってはならない。それは汝らを破滅に導く。
それゆえ布施奉仕は必ず聖なる者に行わなければならない。
物事を正しく識別し。
正しき行為を心掛けなさい。
誤りは不和であり。
間違いは不幸となり。
過ちは破滅をもたらす。
ゆえに正しき者に従いなさい。
正しき者を求めなさい。
無明に陥る者が独りよがりになるならば。
数多の過失により地獄に赴く。
それゆえ自らを導く正しき師が必要です。自らと共に歩む正しき友が必要です。
独りよがりの道は破滅の入り口です。
正しき者の集まり。
聖なる者の集まり。
すなわちサットサンガに帰依を表し。
汝らもそこに加わる必要があります。
智慧ある師と善き友を以て。
汝らは限りない幸福の道を歩める。
それはダルマの正道であり。
不幸の滅却であり。
完全なる自由と幸福の獲得です。
汝らも苦悩を厭い離れ。
幸福を求めダルマの道に参道してください。
人はダルマなしに幸福になることは決してありません。
ダルマのみが救いです。
ゆえにダルマを求めてください。
サットサンガを求めてください。
自らを救ってくださる偉大な師を求めてください。
幸福はまさしくそこにあるのです。
慈悲と帰依。
智慧ある者を友とせよ。
智慧の輪にあって幸福は巡り滴る。
ゆえに幸福を求める者よ。
智慧深き師を求めよ。
三界全てを知り尽くす偉大なる智慧者を訪ねよ。
法の扉を決意の心を以て叩け。
さすれば幸福は訪れる。
サンガの門に赴き。
サンガの門弟となれ。
偉大なる智慧者は汝らを歓迎する。
法の守護者となりて一切を導きたまう。
妙音マンジュシュリーに帰依し傅きなさい。
彼は汝らの全てを導く。
修行とは帰依に始まり帰依に終わる。
それゆえ妙音に傅きなさい。
彼が汝らの全ての世話を為さる。
あたかも人が動物の世話をするように。
もしくは母親が幼子の世話をするように。
あれやこれやの一切を妙音が取り仕切る。
ゆえに妙音に明け渡しなさい。
人生の全てを妙音に任せなさい。
心を以て委任状を書き渡しなさい。
一切はあなたのもの。
私の全てをあなたに差し出す。
ゆえに妙音よ。
悪人の私を守りたまえ。
一切の罪過をその智慧の剣で滅ぼしたまえ。
私は熱烈なバクティを以てあなたに仕える。
私はあなたの僕である。
私はあなたの召し使いである。
ゆえに何なりとご命令ください。
私は召し使い。あなたは雇い主。
私はあなたのご命令に従う。
主婦のように慎ましく。
奴隷のように従順に。
私はあなたの召し使い。
ゆえに妙音よ。
どうか私の罪穢れ一切を滅ぼしたまえ。
私の全てを捧げ奉るゆえ。
どうか私に慈悲の恩寵をお与えください。
私を完全なあなたの道具としてください。
私にあなたへの終わりなき愛をお与えください。
私はあなたに喜んで仕える。
あたかも恋人と戯れるように。
もしくは親友と共に過ごすように。
ゆえに我が主よ。
どうか私を導きたまえ。
偉大なる師の元へ。
愛すべき法友の元へ。
どうか私を導きたまえ。
諸々の祈願を以て我が主は微笑む。
満足そうに慈悲の笑みを浮かべながら。
私に智慧の恩寵をお授けくださる。
愛する主よ。
どうか全てを導きたまえ。
これを見る全ての者を導きたまえ。
またこれを見ない全ての者を導きたまえ。
私はあなたに祈願する。
どうか一切を救いたまえ。
諸々の衆生一切に智慧の恩寵を授けたまえ。
私のことはどうでもいい。
ただ衆生をお救いください。
衆生の幸福が全てである。
衆生の利益が全てである。
衆生が菩薩の全てである。
衆生とは功徳の宝石である。
ゆえに私は功徳の宝石たる衆生を深く愛する。
あたかも財閥の婦人が宝石を愛するように。もしくは幼子が母親を愛するように。
一切は母なる衆生。
自らを産み育てた母親の如く衆生を愛する。
私は理由なき愛を衆生に捧げる。
一切衆生に幸福あれ。
一切衆生に祝福あれ。
私は衆生に傅く。
慎ましく敬いの心を以て。
一切を愛し一切に仕える。
衆生は私の母ゆえに。
衆生は妙音の現れゆえに。
感謝と敬いを以て私は衆生に奉仕する。
私を攻撃した者は私の悪業を浄化してくれた。
私を罵った者は私に不屈の精神を与えてくれた。
私を辱しめた者は私に信仰心を与えてくれた。
私を苦しめた全ての者は私にダルマの法を与えてくれた。
今の私があるのは衆生のおかげ。
衆生が私の穢れ全てを落としてくれた。
ゆえに衆生に感謝を表する。
ありとあらゆる苦難は私に真理の蜜を与えてくれた。
あらゆる殺伐とした現象は私に放棄の心を与えてくれた。
全てを壊す無常の嵐は私に永遠の幸福を与えてくれた。
ゆえに全ての破滅的現象よ。
私はお前達に感謝を表する。
この世の一切に感謝しきれない程の恩がある。
菩薩が恩知らずなのは恥ずべきこと。
ゆえに私は一切に限りない恩返しを施す。
私を救ってくれた全てに奉仕する。
次はあなた方が救われてください。
その為に私は衆生の召し使いとなる。
一切衆生の幸福のため。
限りない恩を返すため。
私は衆生に傅き全てを与える。
それが菩薩の勤めである。
私は一切に傅く。
まるで自分以外の全てが如来であられるかのように。
私は全ての光にひれ伏す。
敬いを以て一切を愛する。
この世の本質は仏陀の計り知れない黄金の宮殿と何も変わらない。ゆえに一切に敬いを持ち。一切を愛さなければならない。何者も傷つけてはならない。何者も恨んではならない。何者にも怒りを現してはならない。一切は仏陀の現れである。信仰ある者が如来にひれ伏すように。私もこの世の全てにひれ伏す。
それがバクティ。
すなわち信仰行である。
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