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智慧の祝福

ある時。 お釈迦様は手に砂を持ち弟子達に問いかけました。 私の手のひらにある砂と君達が座っている大地。 これはどちらが大きいか? 弟子達は答えました。 世尊よ。 大地の方が大きいです。 お釈迦様は答えました。 悪趣に生まれる者は大地の大きさに等しく。 人間界に生まれる者は手のひらの砂の如しである。 人間に生まれることは稀であり。 真理に巡り会うことは稀であり。 修行の道に入ることは稀であり。 来世善趣に赴くことも稀であり。 解脱することはその更に稀である。 千載

    • 罪過の認識

      誤りの中に不和がある。 全てを反対に取り違える者は等しく破滅する。 自らの過ちを知ること。 自らの過ちを正すこと。 自らの過ちを滅ぼすこと。 これこそ修行の道である。 自らの過ちに気付き。 自らが愚者だと認識する者はすなわち賢者である。 衆生は過ちに気付くことなく破滅の道を辿る。 それゆえ自己の妄想。観念。邪法。自己認識内の正義と悪。偽りの信仰。 これら全てを放棄せよ。 全てを正しき法に塗り替えよ。 過ちの中に不和があり。間違いの中に不幸があり。如何なる罪悪も自

      • 導きの光

        他人の苦しみに想い馳せよ。 自利の奴隷となる汝らは。その自利によって数多の苦しみと破滅を享受せしめる。 恐怖をもたらすこと敵の如き自我を。 汝は滅ぼさねばならぬ。 自利の奴隷となる為に人はしばしば罪悪を犯す。他を苦しめ自我を他の上に立たせようと願う者は自利の為に悪趣へ赴く。 かような訳で自利を求めれば危難が生じる。然るにこの破滅の原因となりゆく自我を汝は滅ぼさねばならぬ。 前世等で自利を図った者は自我愛ゆえに数多の苦しみを享受せしめる。 前世等で利他を図った者は慈

        • 苦しみなき者

          人は苦しみを望まない。 しかしながら苦しみの原因を欲する。 人は無知ゆえに沈む。 あたかも白鳥が蓮華の池に潜るように。 衆生は地獄の海へと沈みゆく。 私は苦しみを望まない。 かような言葉に何の意味があるか。 自己の罪状をありありと見よ。 そこには悪業の鎖がしかと結び付けられている。 悪業とは何か。 苦しみとは何か。 カルマとは何か。 どのように私は苦しむか。 この世界の普遍の理とは何か。 それらのことを深く熟考せよ。 衆生は自ら苦の大火に飛び込む。 あたかも蛾が

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        智慧の祝福

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        • 真理の雫
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        記事

          忍辱精進

          一切成就は精進によりもたらされる。 正しき目標を持ち。正しき認識を為し。正しき選択を以て。正しき努力を行う。 これが修行の基礎である。 精進は願望成就の根本である。 精進なしに何事も達成し得ない。 それは確かなことである。 世俗的なことであれ。 霊性的なことであれ。 如何なる成就も精進によりもたらされる。 ゆえに苦しみに嘆く者よ。 惰性を捨てよ。 惰性とは暗黒の闇である。 全ての真実を覆い隠し。数多の幸福を奪い去り。無気力という悪魔が我々の心を支配する。 然

          忍辱精進

          導きの花

          不幸の滅却。 汝は自我を愛する。 あたかも我が子のように。 あたかも恋人のように。 あたかも親友のように。 人は自我を過度に愛着するがゆえに苦しむ。 自我は我々に何の利益をもたらすか。 我々を幾度となく地獄の獄卒の手に引き渡し。数え切れないほど地獄の業火に投げ入れ。我々に数多の苦痛をもたらした。 数千生の輪廻を経巡り。数多の有為転変を果たし。我々を苦の牢獄に縛りつけるこの自我は。一体何の役に立つか。 苦しみの根元は自我である。 自我ゆえに転生し。 自我ゆえに苦し

          導きの花

          菩薩の心意気

          私を苦しめる者に安楽あれ。 私を傷つける者に安らぎあれ。 私を罵る者に静安あれ。 私をいたぶる者に幸福あれ。 私を殺す者に覚醒あれ。 菩薩に苦しみは存在しない。 菩薩は自他転換の法により一切の苦しみから解放される。 自らを害する者こそ菩薩は喜ぶ。 菩薩は大悲の心に溢れ。 一切が覚醒の境地を得ることを強く望んでいる。 それゆえ自己を害する者に次のような喜びの心を起こす。 私を害する者一切に平安あれ。 私を害する者一切は覚醒に預かる者たれ。 もし私が苦しむこ

          菩薩の心意気

          菩薩の願い

          全空間に住する全ての衆生に私自身を捧げ奉る。 私は私の全てを用いて衆生に奉仕したい。 私の全ての修行の果報を用いて。 衆生の全ての願いを成就し得たい。 私は衆生の贄でありたい。 我が身は幸福を生み出す祭壇となり。 我が心は幸福を生み出す紫煙となり。 我が魂は幸福を生み出す香となる。 私は衆生の幸福を成就し得たい。 私は衆生の望みを叶えたい。 私は幸福の礎となりたい。 衆生の望むままに我が身は委ねられる。 飲食を求める者の為には飲食となり。 財宝を求める者の為には財

          菩薩の願い

          仏陀の導き

          法蔵郷。 汝らは一切の罪悪を滅ぼす稀なる処に赴くべきである。 サットサンガは衆生の迷盲を滅ぼす。 然るにそれはサンガの中において不断の善福の流れが生じるからである。 彼らは善き言葉を連ね。善き行いに身を清め。善き心を以て法友と語り合う。 サンガの中において悪心が発生することはなく。智慧ある師によって様々な利益ある会話を紡ぎ。如何なる悪や魔も入り込む隙がなく。まさしく仏陀の祝福が絶え間なく注がれる由緒正しき場所である。 人は場所と周囲に大きく影響を受ける。 諸々の悪

          仏陀の導き

          菩薩の道

          一切を救いたい。 無辺の衆生界を救いたい。 幸福に飢える者を救いたい。 苦しみに嘆く者を救いたい。 憂い。悲しみ。愛憎。悲壮。 全ての苦しみを滅ぼしたい。 救えよ。 無量の衆生の苦しみを。 救えよ。 輪廻界全ての苦しみを。 救えよ。 無知に溺れる者共を。 皆に幸福あれ。 皆救われよ。 諸々の菩薩の心は大悲に属する。 大悲ゆえに現れ。 大悲ゆえに過ぎゆく。 菩薩の住居はただ慈悲にある。 衆生を見捨てること叶わず。 誰も見捨てること叶わず。 誰も差別

          菩薩の道

          道ゆく者

          道歩む者を友とせよ。 道と共にあれば汝らは決して不幸にはなり得ない。 ゆえに道ゆく者に従いその後を追え。 道ゆく者は必ず汝らに幸福を与える。 道ゆく者を友とせよ。 道ある者を師と仰げ。 道ゆく者の間に区別なく。 道歩む者の間に差別なく。 道ゆかざる者の間に区別あり。 道外れゆく者の間に差別あり。 道ゆく者を求めよ。 汝らに宝の在りかを示す師を求めよ。 邪念なく。思慮があり。心は落ち着き。慈しみに溢れ。全てを平等に観る者。 彼こそ賢者であり。 彼こそ婆羅門であり

          道ゆく者

          菩薩の志

          暗闇の迷盲。 無明に陥る衆生に安楽あれ。 一切衆生幸福に預かる者たれ。 苦しめる者に安楽あれ。 諸々のスガタ。仏子。菩薩方に私は帰依を表する。 一切にまします全方角の正覚者に私は帰依を表する。 輪廻とニルヴァーナは不可分である。 それらを識別する最上の智慧を私に与えたまえ。 一切の方角にまします清浄無辺なる仏陀に私は帰依を表する。 諸々の功徳果報一切を衆生に捧げ奉る。 ゆえに世尊よ。 どうか苦しめる者に救いの恩寵を与えたまえ。 一切の苦しみを滅ぼしたまえ。

          菩薩の志

          使命

          この世の勝者。絶対なる唯一者。 永遠なる至福。完全なる光輝。 一切の成就者。修行完成者。 全ての幸福の源泉。完全なる自由。 一切の苦しみを滅ぼしたまう者。 この世の全てであられる仏陀釈迦牟尼に帰依し奉る。 勝者の子にしてかつ無量の安楽の蔵。 菩薩に帰依を表する。 偉大なる仏陀よ。 哀れみにより私の一切の穢れを滅ぼしたまえ。 純粋なる光輝よ。 私の無明を残らず滅ぼしたまえ。 一切の成就者よ。 私の罪穢れ全てを洗い流したまえ。 偉大なる光輝に勤め励む菩薩よ。 どうか哀

          最高の教え

          苦しみは救いである。 一切の苦悩は如来の祝福である。 牟尼の王者は一切の救い主。 限りない御慈悲をこの偽りの世界に余すとこなく注がれる。 一切は慈悲に満ちている。 全ては完璧である。 憂いや迷いさえ仏陀の恩寵と祝福である。 それゆえ何を恐れることがあろうか。 如何なる苦しみも苦しみからの解放だと知りなさい。 一切は穢れの浄化に等しい。 穢れがある内は決して幸福に輝くことなく。 無明であり。無知であり。鈍重であり。全てを逆さまに捉えてしまう。 然るにそれら

          最高の教え

          信仰

          偉大なる聖者の王。 仏陀釈迦牟尼に深く敬意を放ち帰依致します。 数限りない衆生を教化したまう。 偉大なる菩薩の王。 仏陀釈迦牟尼に深く帰依致します。 まことに清らかな浄信。 すなわちバクティを以てあなたに全てを捧げ奉る。 偉大なる御方よ。 どうか全てをお救いたまえ。 一切衆生を救いたまう。 如意宝珠の如き智慧の法を我らに与えたまえ。 一切衆生を解放したまう。 甘露の如き信愛の法を我らに与えたまえ。 我らの全てはあなたのもの。 あなただけが生命の唯一者。 あなた

          如来の祝福

          如何なる衆生も等しく苦しみを抱え。 如何なる衆生も等しく幸福を願う。 ゆえに智慧ある者は平等心を培う。 一切は平等である。 皆等しく生命であり。 皆等しく幸福を望み。 皆等しく不幸を嫌う。 それゆえ如何なる特権があって自らの幸福だけを望むか。 衆生は等しい。 皆同じである。 皆平等に傷つき。 皆平等に幸福を望み。 皆平等に輪廻に彷徨い疲れている。 ゆえに私は自らの菩提心を震い起こし。 一切衆生を救いたいと強く発願する。 この世の全てに哀れみを向け。 一切衆生の

          如来の祝福