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むなしさとともに生きる術
― 命を絶とうとしていた頃 ―
むなしさとともに生きる術は
生きるむなしさを悟ること
生きるむなしさをただ知っても
ただすべてがむなしいだけ
むなしさとともに生きる術を
持ち合わせた人間などいない
むなしさから逃げる術を
むなしく披露しているだけ
生きることはむなしいこと
でもそう悟ることはできない
だからその意味を見出せず
ただむなしさが生きている
なぜ命を絶とうとするのか 3
― 命を絶とうとしていた頃 ―
わかったようなことを言われるほど
生きることが辛くなるもの
わかったようなことを言う
カウンセラーや自称クリスチャンが
何をわかっているのだろう
耐え難い苦しみの中で
わからない人たちに応じようと
残りの力を振り絞ることに
疲れ果ててしまうのだから
なぜ命を絶とうとするのか 2
― 命を絶とうとしていた頃 ―
なぜ命を絶とうとするのか
“一人で抱え込まないで” と言われても
抱え込む以外にないわけだから
人に話をしたとしても
わかってもらえないことを
確信させられるだけだから
わかってもらえていないことに
なおさら苦しくなるだけだから
わかってもらえない苦しみが
相手までも苦しくさせるから
“一人で抱え込まないで“ と寄り添うように言いつつも
本気で命を絶とうと
苦しみが追いかけてくる
― 命を絶とうとしていた頃 ―
苦しみが追いかけてくる
勢いを増して迫ってくる
逃げるつもりはないのだけれど
耐えられないほど苦しくて
逃げることも苦しいから
助けたいなんて思わないでほしい
励まそうなんて考えないでほしい
余計に苦しくなるだけだから
だから私は誰にも言わない
言ってくれればよかったなどと
どうか思わないでほしい
何故こんなにむなしいのか
― 命を絶とうとしていた頃 ―
何でこんなに苦しいのか
むなしくて仕方がないからだろう
何でこんなにむなしいのか
自分でわからないのだから
人にわかるわけがない
わかってあげたいなどというように
思うこともしないでほしい
私もあなたもわからないのだから