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右足関節脱臼骨折 体験記

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自宅階段から落下し足関節脱臼骨折したおばさんの入院・手術〜リハビリなどの備忘録
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2024年6月の記事一覧

階段の呪いが解けた日

階段の呪いが解けた日

入院28日目
リハビリ21回目

本日は、担当してくれている理学療法士さんがお休みのため、別の方がお迎えに来てくれた。

リハビリ室までの移動が難しい方の場合は、ベッドに腰掛けながらリハビリを行なったり、フロアー内を歩行したりと様々だ。

大体毎日、同じ時間帯に行われるが、患者のお風呂や面会などの予定で、前後することも多々ある。 

外来のリハビリもあるので、理学療法士さんは毎日のスケジュール調整

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嬉しいお客様

嬉しいお客様

入院26日目

今日は日曜日。
外は朝から雨が降っている。

病院は外来もないし、リハビリもない。代わりに、午後から面会に来る方で病棟が賑やかになる日。

14時 
夫の面会。
この2日間程、携帯型のWi-Fiの調子が悪く、ネットが使えずだったので、様子を見に来てくれた。

ネットが使えないと一気に不便になる。テレビは見られなくても困らないけど、ネットが使えないと困ることが多い。

それだけネット

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シーネとの別れ

シーネとの別れ

入院24日目

朝食後

主治医の回診。
術後3週間が経過した。
今日で右足を固定していたシーネが外れるようだ。

包帯を外して、患部をまじまじと見る主治医。

内くるぶしの手術の傷は4cmくらい。キレイに皮膚がついてる。

外くるぶし側には、プレートを入れたため、傷は8cmくらい。こちらは傷の一部が、まだ少し口を開けている状態だった。そこはテープで保護をする。

主治医からは「これから足首をどん

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心が折れるとき

心が折れるとき

入院23日目

病棟の引っ越しが済んだ。
不安要素が多すぎて、なんだか気持ちが落ち着かない。

消灯時間になる前から、カーテンを隔てた左隣のベッドから、大きなイビキが聞こえている。ダブルベッドで、横に寝ている人がイビキをかいているような体感だ。

しかも、まったく途切れることなく一定のリズム、音量で聞こえてくる。

イビキが止まったかな、と思うと「ヴォエッヴォエ」と嘔気のような、咳込みのような声。

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突然の病棟移動

突然の病棟移動

入院22日目 午後

昼ご飯を食べ終わる頃、看護師さんがやってきた。

「とても急なんだけれど、病棟の移動が決まったのよ。15時くらいには移動になると思います。」

それにしてもホントに急な話だな。 

ここは急性期病棟なので、病状が落ち着いてくると、ケア病棟に移動になることは知っていた。

その日がついに来てしまったのだ。

今日はずーっと洗っていない、シーネ固定している右足を、お風呂場でキレイ

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恐怖の階段再び

恐怖の階段再び

入院22日目 午前
リハビリ16回目

リハビリは、日曜・祝日を除いて毎日行われる。

頑張って松葉杖の練習を重ねた結果、平地の歩行は自信がついた。

それに伴って1週間前から、日中に限ってだが、フロアー移動や別階のトイレまでの移動が、車椅子ではなく、松葉杖で移動してよいことになったのだ。これは喜ばしいことである。

しかし「付き添いあり」の条件つき。

それまでは、車椅子移動で自由にスイスーイと

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友人の面会

友人の面会

入院19日目

入院してから月日はずいぶん経って、この生活にも慣れてはきた。

けれど、単調なスケジュールで、会話は看護師さんと理学療法士さんと交わす、必要最小限のやりとりだけの日がほとんど。 

雑談とか、他愛もない話ができていない物足りなさを感じている自分がいた。

他者と共感したり、されたりするコミュケーションの不足は、私にとってストレスになるみたい。

もちろん1人の時間も大切で、必要不可

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93歳の想い

93歳の想い

とある日の夜。 

夕飯を食べ終えた頃、病棟がバタバタしだした。同室に入院してくる方がいるようだ。

相変わらず、カーテン越しの会話や出来事が、盗まなくても聴こえてしまう状況なので、病室内での一部始終が伝わってきてしまう。

病室にストレッチャーが入ってくる音がする。そこから「せーの。」の掛け声でベッドに移る音。

「痛い痛い。」というおばあさんの声が響く。

左足大腿骨を骨折しているようだ。足の

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初めてのおつかい

初めてのおつかい

入院14日目

昨夜は眠剤をもらって、グッスリ寝ることができた。

いつもは服用してないのだが、時々眠れなかった時に、処方してもらっている。

夕方以降に救急で運ばれてきた方が、入院することになったりすると、消灯後になっても病棟がバタバタすることがある。

また、夜中のトイレ対応などの物音で目が覚めてしまい、そのまま朝まで眠れなかったり・・・

それは病院だから仕方がない。

そんな時は、お昼寝で

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恐怖の階段

恐怖の階段

入院10日目

リハビリは今日で6回目。
だいぶ松葉杖にも慣れてきた。

最初の頃よくあった、歩行時の不安定さは軽減してきた。でも、未だに歩き始めがグラつく事が多いので毎回ドキドキする。

本日のリハビリメニューは、ストレッチ、筋トレ、そして大本命の階段昇降である。

リハビリ室の一角に、練習用の階段が設置されている。一段の高さ、いわゆる蹴上が低い6段と、蹴上が高い4段、2種類の階段だ。

一般的

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スーパーおばあちゃん

スーパーおばあちゃん

私が入院してから、1週間ほどして、同室の斜め向かいのベッドに入院してきたおばあちゃんがいた。

朝のお散歩時に転倒して、膝のお皿の骨を骨折してしまったようだった。

入院時の看護師さんとのやりとりが聞こえてきたが、とても矍鑠(かくしゃく)としている方なんだなということは伺い知れた。ご家族の方の「スーパーおばあちゃんなんです。」という言葉がとても印象的だった。

病室はカーテンで仕切られているだけな

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病院食と味覚

病院食と味覚

入院初日の夕飯が、病院食の1食目だった。病院食にさほど期待はしていなかったが、これから毎日3食頂く上で、そこそこでも美味しいか、そうでないかは結構大事なことである。

整形外科での入院の場合、食欲にはさほど影響は及ぼさない。しっかりお腹は空く。私の場合だけかもしれないが・・・

ご飯、主菜1品、副菜2品。
先ずは主菜をひと口頂いてみる。

「ん?」

副菜2品にも箸をつけてみる。

「んんん?」

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初めての松葉杖

初めての松葉杖

入院6日目

主治医の回診あり。右足の包帯とガーゼ交換をしていただく。初めて傷口を見ることができた。かなり痛々しい光景だ。まだ腫れはあまり引いてない。

自分の足なのに、自分の足じゃないみたいで、不思議な感覚になる。 まだ指も動かしにくい。

シャワー浴の許可がでた。術後3日ぶりでやっとスッキリできる!髪の毛を洗えないのが本当に辛かった。
 
この日以降は、1日おきにシャワー浴をさせてもらっている

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面会

面会

入院5日目

今日は日曜日。
リハビリがないし、外来もない日だからなのか、なんだか病棟も、いつもよりのんびりしてる気がする。

いつもはとにかく看護師さんは忙しそうだ。通常業務に加えて、頻繁に鳴るナースコールの対応。新規患者の受け入れなどなど、仕事内容は多岐にわたる。

忙しいとつい対応が雑になったり、会話が早口になったりしてしまいそうだが、看護師さん達は、常に冷静沈着に求められていることを1つず

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