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2019年1月の記事一覧

教卓ホラー

最近は、意図的に挑発をした生徒を先生がしばき上げた事件が話題になっている。

ワシはIQが6なのでこの問題に対する正解を語るつもりはない。

しかし、ワシも教師をしていた頃、似たような事件があったよ。

ワシは高校の英語教師だった。

ワシは授業の鐘が鳴るとともに言った。

「hey! hey! hey! hey! hey,guys!」

「open your textbook!」

生徒たちが気

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学校のマリオネット

小学生の頃、学校の屋上にある給水タンクに想いを馳せていたワシ。

教室の窓から給水タンクをときどき眺めながら授業を受けていたワシ。

あれは給水タンク、、あれにはたっぷり水が詰まっておるのかいな?

したらば、あれにぷつっと大きな穴を開けたらば、水が屋上へ、屋上から校舎全体へとドクドクドクドク溢れ出していくのかしらんと想像しておったワシぃ。

だがよ、それを実行に移すことなんざありゃせんでした。

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オアシス音痴

ワシは極度の方向音痴だ。

ワシはそのせいで昔からいじめられてきた。

「やーい!方向音痴!普通の道を歩めないならば自分だけの道を進め!」

「やーいやーい!方向音痴!お前にしか歩めない道があるのでは!」

「やーい!方向音痴!最短距離だけが正解じゃないかも!」

「やーい!方向音痴!お前の足跡が後に誰かの目指す道になり得る!」

そんなことを言ってきたクソ野郎共が、今では立派な大人になって幸せを

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張り上げポピー(後編)

ワシは上司に前回の無礼を謝罪して、なんとか職場に復帰したいと考えていた。

謝罪のためきっちりタキシードをまとった。

首には上司の名前のタトゥーを入れた。

誠意を込めて、花束も用意した。

カリフォルニアポピーというお花で、黄色くてかわいいお花だ。

花言葉は「私を拒絶しないで」とのことなのでこれにした。

ワシは上司のデスクの前に行った。

花束の中から一本だけカリフォルニアポピーを取り出し

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張り上げポピー(前編)

ワシは仕事中、ハンコの赤インクを補充していた。

すると、知らぬ間に手に赤インクがついてしまったらしい。

ワシはそれに気づかず、しばらく仕事を続けていた。

あるときふと手を見ると、手が赤くなっていることに気づいた。

ワシは驚いて声をあげた。

「うわ!血が出てる!血が!」

すると隣の上司がこう言った。

「さっきインクの補充してたときについたんじゃないかね?」

ワシはそれを聞いて、これは

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ボヘミアン筋金入り

ワシは筋金入りの名医だ。

そして、年に一度のハワイでのバカンスから帰る飛行機に乗っている最中である。

医者とは言えど、性格がケチんぼだもんでエコノミークラス。

お隣さんとの距離はぎゅうぎゅうだ。

たまに腕が当たったりして、すみませんと会釈をする感じだぁりら。

ワシはすることがなくて暇だなと思った。

最近、ボヘミアンラプソディーという映画を観たばかりで曲が頭に焼き付いていたので、とりあえ

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仁王立ちミルク

コンビニの年齢確認で激昂する高齢者がいると耳にする。

たしかに、明らかに未成年とは思えない外見で実際にお年を召している方々にとってみれば、おかしなルールだと言われるのも無理はないかもしれない。

ただし、万が一、というものがある。

未成年に酒やタバコやブラックコーヒーを販売してしまうと、それが店側の責任になり得るのだから、万全を期す意味で確認を取るのは間違ったことではない。

何にせよ、激昂す

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小突き問題

ワシは中古ショップに行った。

長年溜め込んでいた、もう着ることのない服の山を売り払うためだ。

どこで売ろうが大した値段にならない服ばかりなので、古着屋でもない単なる中古ショップに行った。

今回、問題が一つござい。

とにかく量が多い。

査定をする店員さんにとっては迷惑な客であること間違いなし。

服がパンパンに入った袋を三つほど、申し訳なさそうに買取カウンターに載せたが、案の定店員さんに頭

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