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追憶の海外紀行

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#ヨーロッパ旅行

マルセイユから届いた絵葉書とコートダジュール(紺碧海岸)

マルセイユから届いた絵葉書とコートダジュール(紺碧海岸)

 以前の同僚、絵里香ちゃん、彼女に関して記憶していることは、彼女がストーカー被害を受けていたことである。

 同僚でなくなってから数年経った頃、その彼女から絵葉書が届いた。

「お久しぶりです。今、私はマルセイユを訪れています。少し荒んだ雰囲気の街ですが、私は、いろいろなパブに乗り込んでは現地の荒くれた男達と口論したりしています」

 太く大きな字にて書き殴られている葉書を読んだ時、彼女が随分勇ま

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壮麗であると聞いていた南フランス、南仏初心者の旅行法ダイジェスト

壮麗であると聞いていた南フランス、南仏初心者の旅行法ダイジェスト

 イースター休みに突入して2日目の午後、自宅からストックホルム・アーランダ空港へ向かう。18時頃発のルフトハンザ航空に乗るためである。

 イースターは7日から始まっているのに何故、6日の晩に発たず8日の晩まで待ったのか?

 航空券が比較的安価の日と時間帯を選んだためである。

 
 16時頃、アーランダ空港第5ターミナルのラウンジで早めの夕食を取ろうと、受付嬢に、食事にはどのようなものがあるか

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「パリ症候群」という言葉を御存じであろうか

「パリ症候群」という言葉を御存じであろうか

 「パリ症候群」

 数年前に、どなたかからこの言葉を聞かされた。

 パリに対してあまりに多大な憧れをもって渡仏した人が、理想と現実のギャップを精神的に受け入れられずに鬱病等に陥るというような症状であるらしい。1991年に精神科医の太田博昭先生が同名の著書を発表されてから認知され始めた症状であるという。

 パリというところはそのような症状が認知されるまでに、人々に憧憬を抱かせる都市らしい。

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トンネルを抜けると、そこは絶景、五つの村であった イタリア チンクエ・テッレ

トンネルを抜けると、そこは絶景、五つの村であった イタリア チンクエ・テッレ

 漆黒のトンネルの向こうには、果たしてどのような光景が広がっているのであろうか、と淡い期待を持たれたことはあるであろうか。

 スウェーデンからトンネルを越え、南下するとデンマークが出現する。日本では本州からトンネルの中をジョギングして南下すると九州に出る。北海道では、トンネルに入り込む前では視界が通っていたのに、トンネルを出たら濃霧の世界に包まれた。新潟県と長野県では、トンネルを出たら次のトンネ

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