「パリ症候群」という言葉を御存じであろうか
「パリ症候群」
数年前に、どなたかからこの言葉を聞かされた。
パリに対してあまりに多大な憧れをもって渡仏した人が、理想と現実のギャップを精神的に受け入れられずに鬱病等に陥るというような症状であるらしい。1991年に精神科医の太田博昭先生が同名の著書を発表されてから認知され始めた症状であるという。
パリというところはそのような症状が認知されるまでに、人々に憧憬を抱かせる都市らしい。
仮に私が、「パリは好きか?」と訊ねられたら、「好きだ」と答えるであろう。合計六回もプライベートで訪れている。しかし、「何故か?」と訊ねられても、要素が多すぎるため返答はし難い。
「パリに住みたいか?」と訊ねられたら「短期間なら住みたい」と答えるかもしれない。
長期間住みたいとは思わない主な理由は、フランス語を学習したことが無く、今後始める予定もないこと。「ファッションの先端」等のフランスのイメージが自分にとっては輝き過ぎているということ。さらにパリからは徒歩圏内に海がないこと、であろうか。
パリに限った話ではないが、外国に短期間出掛ける以前には、事前にその国のことをあまり調べないようにしている。旅行前は多忙であることも理由であるが、先入観を植え付けないためでもある。旅行先に関して多大な期待を抱いていなければ多大な失望を味わうこともない。
今回の旅行は、全体を通してどのように評価すべきであるのか、18区の高台に聳えるサクレ・クール寺院からパリの街を見下ろしながら考えてみる。
三年半ぶりに臨む景観である。
考えてみれば、三年半前のあの訪問がノートルダム大聖堂の本来の姿を観た最後であった。尖塔はその三か月後に焼け落ちた。
私が初めてフランスを訪れたのは五歳の時であった。アフリカ駐在を終えた父と一緒に滞在していた私達家族が、パリ経由にて日本に帰国する時であった。記憶にあるものはノートルダム大聖堂とステンドグラスで有名なシャルトルのみであった。
エッフェル塔のまわりの広場では多くの人々が散歩をしたり、音楽を堪能しながら各々の黄昏時を満喫していた。
パリにて所用を済ませたあと、早足にて定番の観光地をまわることにした。今回は残念ながら美術館等の訪問は組み入れられなかった。
とりあえずシャンゼリゼ通りを散策しようと、最寄りだと思われる地下鉄の出口を出てみると、蜃気楼のように夏の熱気に包まれた凱旋門がかなり遠方に佇んでいた。
パリにおいては、地下鉄を極力駆使していたが、それにも拘わらず毎日の徒歩数は、何故かほぼ三万歩にも上っていた。これがパリをして大都市と言わしめる所以であろう。
シャンゼリゼ通りに立ち寄った理由の一つに、この通りで勤務をされていらっしゃるnoterさんに一言、挨拶をして行きたいと思ったことがある。この方は、おそらく私とは性格が正反対だとは感じているが、それ故、とても尊敬をしている。
彼女は時計屋さんで勤務をされていらっしゃると言う。
その時計屋さんに飛び入りで訪問して、「どもー、北国から来ました」、などと彼女に挨拶をしようかと何となく考えていた。
しかし、
シャンゼリゼ通りに存在する時計屋さんが、たった一軒だけであると思い込んでいた田舎者は、炎天下の中、四軒目の店内を覗いたあとに、くだんのnoterさんを探すことを断念した。
と、皆様がおそらく何度も写真等でご覧になられているパリの定番景観を投稿させて頂いた。前回投稿をしたのがこれらの写真であれば国当てクイズの正解者はおそらく100パーセントであったはずである。
ケーキの写真でテンションが上がると仰られていた方がいらしたので、今回も多少ご紹介を。
後日のレストラン編にてさらにご紹介させて頂くことににするとして、今回は宿泊先の近所の小さいボランジェリのケーキをご紹介させて頂くことにしよう。
この国に関する旅行記はまだ少し続きますが、正解者の発表がありますので今回の紀行はここまでです。ご静読有難う御座いました。
さて、成り行き上、クイズ形式を採る羽目になってしまった(?)私が旅行をした都市あるいは国に関してですが、今回も申し訳なくなるほど多くの方が推察をして下さいました。有難う御座いました。
前回のコペンハーゲンは、第一声にて当てられてしまいましたので、今回は多少捻らせて頂きました。
問題はどこの「国」、でした。しかし、この国の「首都」の名称が入っている方もご紹介させて頂きたいと思います。
さて今回のアイドルはどなたでしょうか?
注記、この方の全盛期の頃、私はまだ生まれて居りません
今回のアイドルは国名を明記して下さったこの方です。
有難う御座いました。
ご推察の通り、フランスでした。
主に白黒写真で、どこか懐かしい風情のある写真を沢山ご紹介して下さる、もときさんでした。
正解の明記はされていらっしゃいませんでしたが国名と都市名を正解(の一部)に入れて下さった方々です。有難う御座いました。
次回は、様々な理由にて、他国を推察して下さった方々をご紹介させて頂きたいと思います。今回、どなたかを見落としておりましたらつついてくださいませ。
また、パリ在住の方々、口外しないで下さり有難う御座いました。
今回も遅れ気味になっておりますが、これからゆっくりと皆様の玉稿を拝読に伺いたいと思います。