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Seiji Lakefield
2021年8月20日 17:41
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜老剣士は若い弟子に剣術稽古をつけるのが唯一の生き甲斐だった若い弟子はこの老剣士から学ぶことが多く人生の師と仰いでいた稽古は苛烈である時に老剣士は面を外しては「思い切りかかって来なさい」と愛弟子を鼓舞する弟子は躊躇するものの「無心で撃つべし」と言う老剣士の気魄に押されるように意を決して打ち込んでゆく面を外し
2023年5月20日 11:47
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜・・・・五月だというのに季節外れの猛暑が到来したまだ来ぬ梅雨を通り越して湿り気のない暑さを凌いでいると一羽のツバメが飛んで来たわたしは恐る恐る窓をほんの少しだけ開けてみる彼は群れから離れて一番乗りに飛来したけれどこの突然の暑さでむしろ取り残された風に目を円くしている姿に愛らしさがあった彼とははぐれ者同志と
2023年1月29日 01:59
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜或る雪の降る夜だった彼からの別れの電話もう繋がることはないことを悟ったあの日の夜それ以来ひたすら仕事をすることで彼のことを忘れようとしていたオフィスに独り__時計を見ると22:00外の寒さは厳しそうだとふと窓ガラスの霜をそっと手で拭うと凍りついた窓に雪の華が咲いている(すっかり遅くなってしまったようね。)いつも
2022年11月5日 16:38
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜わたしはあの日の出来事が脳裏に焼き付いて離れることがない。少年の瞳を持った男Rと言う人物の生涯について、わたしが見た出来事を筆にしたためる__ 。・・・・それは__青い光で激しく動いていた。肉汁から作り出した培養基に眩く光る物体が見える。目に突き刺さるような放射が広がる。Rはついに発見したのだ__ 。内側を
2022年6月23日 03:24
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 30数年ぶりにあのアパートの前を通り過ぎる周囲の風景もずいぶんと変わってしまっていたあのアパートの窓からは部屋の灯りが灯っているかつての想い出の空間には見知らぬ新しい住人の別の物語が営まれているのだろうか・・・・ 初恋は淡い記憶にある__若さは時として盲目的なまでの恋に溺れる夜の帳の中彼
2022年5月11日 12:39
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 その昔__とある人里で日照りがつづいたこのままでは収穫までに作物が干上がっていく明日の糧をも危ぶまれる飢饉の事態に陥ろうとしていたこの立ちはだかる自然の脅威を前にして集落の住民たちは雨乞いをすることに決めた山上にしめ縄を囲うように張り巡らせてその中心には薪を組み上げかがり火を焚いた雨乞いの儀式が始まる__