ねこしち

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ねこしち

創作。スケッチ。 Twitter→ https://twitter.com/i/flow/login?redirect_after_login=%2Fkurofunecosich メールアドレス ta9.wada✖︎gmail.com。✖︎の箇所を@ に変えてください。

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固定された記事

鼓動の風景へ

はじめに この小説は少し長い小説なので、少しでも皆さまに読んで頂きたいということで、期間限定ですが、無料で印刷をして送付します。ご興味がある方は下記のアドレスへ…

ねこしち
6か月前
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Opening

ねこしち
2日前

「天然表現」を実践する

 世間では「人工知能」の議論が盛んであるが、「天然知能」という概念があることはご存知だろうか?  生命基礎論研究者である郡司ペギオ幸夫は想定をしていなかった外部…

ねこしち
2週間前
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【メモ】今日聞いた、外村吉之介(染色家、初代倉敷民芸館館長)が語った制作の教え。「健康で、無駄がなく、真面目で、いばらない」。いわゆる名言の類は好きではないが、これは背骨になる素敵なことばだと思う。

ねこしち
3週間前

体の記憶、あるいは技の再現、そして小島信夫、さらに小説的思考

 先日、私が見に行ったダンス試演会の途中で興味深い場面があった。  二人一組で15分程度踊っていたダンサーは突如とまって、それまでに行っていた体の動きを言葉にす…

ねこしち
3週間前
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processing and tuning

 ダンサーの仁田晶凱さんがジャグラーの目黒陽介さんと小説家の山本浩貴さんと組んで行ったダンス公演「processing and tuning」を三鷹へ見に行った。  私は実は一度、…

ねこしち
1か月前
2

「ガツン」という感覚

 先日、煙草関連の会社に勤めている方と話していて、興味深いことを聞いた。  紙巻き煙草と電子煙草の喫煙者の割合は、全国的には紙巻の方が優勢だが、東京になるとその…

ねこしち
1か月前
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Sとの会話

こんな夢を見た。 大崎駅から少し歩いた森の中に広いアートスペースがある。 これは、B社が運営する現代美術家のSの作品のみを展示する空間なのだ。 コンクリート造りの…

ねこしち
1か月前
2

【メモ】芸術が世界を変える点があるとするならば、認識の拡張だけだ。これは目に見えず、時間もかかるが、世界(社会ではない)の原理を広げる。これを行ったのはカフカの小説、セザンヌの絵画。

ねこしち
1か月前
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鉄塔

ねこしち
1か月前

菜の花

ねこしち
1か月前

【メモ】時折、dancyuで紹介していたレシピで焼売やポークソテーなどの「ミニマル料理」を作っている。しみじみ旨い。鶏がらスープやめんつゆを使うと分かりやすく旨くなるがあえて使わない。味が主張するのではなく、自分で味を探しに行く、謙虚な旨さ。旨さのゾーンが広がった感じだ。

ねこしち
1か月前
1

言葉という故郷

 ジョナス・メカスという詩人・映像作家がいる。  彼はリトアニアの出身で、ナチスの侵攻とともに収容所に入れられてニューヨークへ避難をする。その後は終生、ニューヨ…

ねこしち
1か月前
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水路と白鷺

ねこしち
1か月前
+4

粟津潔邸

ねこしち
1か月前

光と橋脚

ねこしち
1か月前
1
鼓動の風景へ

鼓動の風景へ

はじめに
この小説は少し長い小説なので、少しでも皆さまに読んで頂きたいということで、期間限定ですが、無料で印刷をして送付します。ご興味がある方は下記のアドレスへ連絡をしてください。
アドレス ta9.wada✖︎gmail.com
✖︎を@に変えてください。

あらすじのようなもの
ある男がサーカスに拾われたところから小説が始まる。ある男が見た夢から、19世紀末のヨーロッパの蚕の疫病を経由して、二

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「天然表現」を実践する

「天然表現」を実践する

 世間では「人工知能」の議論が盛んであるが、「天然知能」という概念があることはご存知だろうか?
 生命基礎論研究者である郡司ペギオ幸夫は想定をしていなかった外部をから得たものを受け入れる想像的な知能を「天然知能」と呼ぶ。
 郡司さんは、この「天然知能」をベースとして「天然表現」という概念を生み出した。
 郡司さんは「天然表現」の方法を使って、インスタレーションの作品を制作し、二人展を開く。その経験

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【メモ】今日聞いた、外村吉之介(染色家、初代倉敷民芸館館長)が語った制作の教え。「健康で、無駄がなく、真面目で、いばらない」。いわゆる名言の類は好きではないが、これは背骨になる素敵なことばだと思う。

体の記憶、あるいは技の再現、そして小島信夫、さらに小説的思考

体の記憶、あるいは技の再現、そして小島信夫、さらに小説的思考

 先日、私が見に行ったダンス試演会の途中で興味深い場面があった。
 二人一組で15分程度踊っていたダンサーは突如とまって、それまでに行っていた体の動きを言葉にする。「肘を自分の内側に回して、ひねって、戻して、相手の呼吸に合わせて、左足を出して、相手と背中合わせで」と言った具合に、その口調はたどたどしい。
 私はその場面を見たときに、カメラで撮った映像のように外から見た体の動きを思い出して、言葉に置

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processing and tuning

processing and tuning

 ダンサーの仁田晶凱さんがジャグラーの目黒陽介さんと小説家の山本浩貴さんと組んで行ったダンス公演「processing and tuning」を三鷹へ見に行った。

 私は実は一度、この公演を見ている。

 一か月前に横浜で試演会を見て、非常に面白かったので見に行ったのだ。

 本番は試演会よりも公演のねらいを観客に伝えようとしていて、面白かった。

 私が考える公演のねらいを説明するために、記憶

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「ガツン」という感覚

「ガツン」という感覚

 先日、煙草関連の会社に勤めている方と話していて、興味深いことを聞いた。
 紙巻き煙草と電子煙草の喫煙者の割合は、全国的には紙巻の方が優勢だが、東京になるとその割合が縮まるのだそうだ。さらに、東京でも洗練された人たちが集まる〇〇区では、電子煙草の喫煙者が逆転をするのだと言う。
 その方も電子煙草を愛用しているのかと思いきや、さにあらず、紙巻き煙草を愛用している。
「電子タバコでは紙巻と違ってガツン

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Sとの会話

Sとの会話

こんな夢を見た。
大崎駅から少し歩いた森の中に広いアートスペースがある。
これは、B社が運営する現代美術家のSの作品のみを展示する空間なのだ。
コンクリート造りの円盤のような形の建物が半分崖に突き刺さり、外に出ている円周の部分には窓ガラスがない。
 観客は靴を脱いで室内に入る。
 入ると内部には大きな蓮池が合って、Sは池の前に座り、長い竿のようなものを使って蓮の位置を調整している。池も彼の作品

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【メモ】芸術が世界を変える点があるとするならば、認識の拡張だけだ。これは目に見えず、時間もかかるが、世界(社会ではない)の原理を広げる。これを行ったのはカフカの小説、セザンヌの絵画。

【メモ】時折、dancyuで紹介していたレシピで焼売やポークソテーなどの「ミニマル料理」を作っている。しみじみ旨い。鶏がらスープやめんつゆを使うと分かりやすく旨くなるがあえて使わない。味が主張するのではなく、自分で味を探しに行く、謙虚な旨さ。旨さのゾーンが広がった感じだ。

言葉という故郷

言葉という故郷

 ジョナス・メカスという詩人・映像作家がいる。
 彼はリトアニアの出身で、ナチスの侵攻とともに収容所に入れられてニューヨークへ避難をする。その後は終生、ニューヨークに居続けた。
 彼は言う。
 リトアニアの言葉の中に自分の故郷があるのだと、さらに言えば言葉を使うことによって、故郷の過去の人々とつながるのだと。
 土地の代わりに言葉がある。
 日常的に使っている言葉によって、絶えず故郷とつながってい

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