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わたしの仕事と工作舎の本

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工作舎の本ってどんな人に読まれているんだろう。どんな役に立っているんだろう。そこで、さまざまな分野の表現者や研究者の方に「あなたのお仕事と工作舎の本の関係について書いてください!… もっと読む
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#工作舎

フードデザイナー平井 巧さんが読む『廃棄の文化誌』──わたしの仕事と工作舎の本#6

フードデザイナー平井 巧さんが読む『廃棄の文化誌』──わたしの仕事と工作舎の本#6

「わたしの仕事と工作舎の本」第6回は、フードデザイナー平井 巧さんに寄稿していただきました。
平井さんの「フードデザイン」という仕事は、食品やメニューを考案したりすることとはちょっと違っています。料理のイベントや食の生産現場ツアーなど実践的で楽しい学びを通して、人間と食のありかたを見つめ直し、新たな提案をしていくことに取り組んでおられます。
そんな平井さんが出会った工作舎の本、都市デザインで知られ

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社会学研究者 村瀬泰菜さんが読む『女性を弄ぶ博物学』──わたしの仕事と工作舎の本#5

社会学研究者 村瀬泰菜さんが読む『女性を弄ぶ博物学』──わたしの仕事と工作舎の本#5

村瀬泰菜さんは、チェコの生殖技術とそれをめぐる政治や制度について
歴史社会学や科学技術社会論の視座から研究しています。
刺激を受けた本として、ロンダ・シービンガーの一連の著作や
キャロリン・マーチャント『自然の死』(品切)など、
科学知とジェンダーをテーマにした工作舎の本を挙げて下さいました。
今回は、シービンガー『女性を弄ぶ博物学』をひもときながら
性と生殖の問題に取り組む村瀬さんの仕事について

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科学史研究者 鶴田想人さんが読む『植物と帝国』──わたしの仕事と工作舎の本#4

科学史研究者 鶴田想人さんが読む『植物と帝国』──わたしの仕事と工作舎の本#4

「わたしの仕事と工作舎の本」第4回は
科学史研究者の鶴田想人さんにご寄稿いただきました。
鶴田さんは、未知の世界を切り開き知の体系を構築してきた科学技術が
その一方、いかにして「無知」の領域をつくりだしてきたか
という観点から科学史を捉え直す研究をしています。
鶴田さんが挙げてくださったのはロンダ・シービンガー『植物と帝国』。
18世紀、カリブ海の植民地からヨーロッパに伝わった
ある植物の薬効──

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社会学者  松村一志さんが読む『英国心霊主義の抬頭』──わたしの仕事と工作舎の本#3

社会学者 松村一志さんが読む『英国心霊主義の抬頭』──わたしの仕事と工作舎の本#3

工作舎の本って、どんな人に読まれているんだろう。
どんな役に立っているんだろう。
「わたしの仕事と工作舎の本」第3回の寄稿者は
社会学/科学論 研究者の松村一志さんです。
松村さんの著書『エビデンスの社会学』(青土社刊)は
英国の名探偵シャーロック・ホームズの作家コナン・ドイルが関わった
ある事件の紹介から始まります。
私たちが判断の拠りどころとする確からしさや科学的証拠とは何か?
その概念がどの

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映画研究者/批評家 北村匡平さんが出逢った高山宏 『表象の芸術工学』──わたしの仕事と工作舎の本#2

映画研究者/批評家 北村匡平さんが出逢った高山宏 『表象の芸術工学』──わたしの仕事と工作舎の本#2

工作舎の本って、どんな人に読まれているんだろう。
どんな役に立っているんだろう。
「わたしの仕事と工作舎の本」第2回に寄稿していただくのは
映画研究者/批評家の北村匡平さんです。
映像表現の技法をつぶさに分析し、京マチ子から椎名林檎まで
時代の欲望と価値観を映し出す文化現象を論じる北村さんが
大学時代に出逢い「感染」してしまった一冊の本。
それが『表象の芸術工学』(2002年 工作舎刊)。
博覧狂

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ロシア宇宙主義の研究者 福井祐生さんが読む『ロシアの博物学者たち』

ロシア宇宙主義の研究者 福井祐生さんが読む『ロシアの博物学者たち』

工作舎の本って、どんな人に読まれているんだろう。
どんな役に立っているんだろう。
「わたしの仕事と工作舎の本」第1回は
ロシア宗教思想の若手研究者、福井祐生さん。
研究対象であるフョードロフとロシア宇宙主義について、
そして西欧とは異なる視座をもつロシア思想を研究する上で
参考文献の一つとなったダニエル・P・トーデス著
『ロシアの博物学者たち』について書いていただきました。

『カラマーゾフの兄弟

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