工作舎

土星マークの出版社、工作舎です。創業は1971年、おかげさまで2021年に50周年を迎えます。サイエンス、アート、人文、文学などの書籍を刊行。丁寧な本づくりを心がけています。https://www.kousakusha.co.jp/

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土星マークの出版社、工作舎です。創業は1971年、おかげさまで2021年に50周年を迎えます。サイエンス、アート、人文、文学などの書籍を刊行。丁寧な本づくりを心がけています。https://www.kousakusha.co.jp/

    マガジン

    • 桃山鈴子 イモムシ本制作記

      驚異のイモムシ描き、虫めづるイラストレーター桃山鈴子さん。 工作舎から2021年、イモムシだらけの作品集を刊行しました。 孵化した幼虫が脱皮を重ねてどんどん成長していくような、 本づくりのプロセスをつづります。

    • わたしの仕事と工作舎の本

      工作舎の本ってどんな人に読まれているんだろう。どんな役に立っているんだろう。そこで、さまざまな分野の表現者や研究者の方に「あなたのお仕事と工作舎の本の関係について書いてください!」とお願いしました。書いてくださる方、日々探索中です。

    • 森須磨子 しめかざり探訪記

      『しめかざり—新年の願いを結ぶかたち』が大好評の森須磨子さん。年末年始、全国各地へしめかざりを探し求めて旅した記録「しめかざり探訪記」を連載します。

    • 土星紀セレクション

      「土星紀」は書籍への「投げ込み」として制作された新刊案内。印刷物の特色を生かしたデザインで多くの読者に喜ばれました。創立50周年記念として、選りすぐりのバックナンバーをご紹介します。

    • 『批評王』刊行記念 著者・佐々木敦さんが語る

      2020年8月末予定の佐々木敦さんの『批評王——終わりなき思考のレッスン』の刊行カウントダウン企画です。3時間におよぶインタビューを連載にて公開します。

      • 桃山鈴子 イモムシ本制作記

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    春だ京都だイモムシだ! 桃山鈴子さん新作展レポート

    桃山さんの新作個展「わたしのイモムシ2023」が、四条河原町のメリーゴーランドKYOTOのギャラリーで4月12日まで開催中です。 展覧会の模様を工作舎の編集者がお伝えします。 会場となるメリーゴーランドKYOTOさんが入居している壽ビルディングは、1927年(昭和2)に建てられたモダン建築。「ミナ ペルホネン」京都店が入っているビルです。 桜の季節の京都の週末は午前中から人がいっぱい。このビルも繁華街の四条河原町にほど近い立地ですが、建物の中は静かな空気が流れています。

      • イモムシの○○○は十虫十色! 桃山鈴子2023新作展のお知らせ

        イモムシ画家 桃山鈴子さんの個展「わたしのイモムシ2023」が4月1日からメリーゴーランドKYOTOで開催されます。 今回はイモムシの○○○を画材として活用した新作を多数展示いたします! これまで桃山さんの作品発表は東京が中心でしたが、今回は京都で初めて個展を開催されます。関西方面にお住いの皆様、ぜひお運びください。 会場は子どもの本の専門店「メリーゴーランドKYOTO」さんです。ミナ ペルホネンの入っている素敵なビルの5階にあります。 京都にやってくる新作イモムシのライ

        • イモムシ画家になる前の桃山鈴子さんが魂をつかまれた「黒い芋虫」

          「素敵なことがありました」 ある日、桃山鈴子さんからメールが届きました。 10年以上前、一枚の鉄道写真と出会った桃山さん。 そこに写された情景に魂をつかまれて繰り返し眺めていたそうです。 その後、ツイッターを介して撮影者の眞船直樹さんとコンタクトを取ることができ、先日思いがけないサプライズをいただいたとのこと。 鉄道とイモムシ。自然と人為。神々しさといとおしさ。桃山さんの魂をつかんだ眞船さんの写真とともに、当時の感動とお二人の交流をつづります。   黒い芋虫──桃山鈴子

          • 進化発生学者 倉谷滋が『ヘッケルと進化の夢』(佐藤恵子著)を読みつつ、毀誉褒貶の人ヘッケルに思いをはせる

            2022年12月に『反復幻想──進化と発生とゲノムの階層性』を工作舎から上梓した倉谷滋さん。本のオビには「それでも発生は進化を繰り返す」!? ヘッケルが提唱し、いったんは葬り去られた発生反復説。その歴史をひもとき、進化モデルとしての現代的可能性に取り組んだ700頁超の意欲作です。 執筆に際して倉谷さんは、ヘッケルの生涯と思想の全体像にせまった科学史家 佐藤恵子さんの2015年の著作『ヘッケルと進化の夢』を再読し、さまざまな示唆を受けとったとのこと。 本書へのコメンタリーと、ヘ

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            科学史研究者 鶴田想人さんが読む『植物と帝国』──わたしの仕事と工作舎の本#4

            「わたしの仕事と工作舎の本」第4回は 科学史研究者の鶴田想人さんにご寄稿いただきました。 鶴田さんは、未知の世界を切り開き知の体系を構築してきた科学技術が その一方、いかにして「無知」の領域をつくりだしてきたか という観点から科学史を捉え直す研究をしています。 鶴田さんが挙げてくださったのはロンダ・シービンガー『植物と帝国』。 18世紀、カリブ海の植民地からヨーロッパに伝わった ある植物の薬効──中絶をめぐる無知の歴史に光を当てた書物です。 ロンダ・シービンガー 『植物と帝

            しめかざり探訪記[12]福島県耶麻郡「会津民俗館」――会津民俗館で藁の民具を探訪する

             今回は番外編。  しめかざり探訪の途中で、猪苗代湖畔にある「会津民俗館」に立ち寄った。その展示品には「藁」関連の民具も多く、私個人としては初めて見る驚きの民具もあったので、少しだけ紹介してみようと思う。後半では、会津若松で生まれ育った山内政文さんによる、実生活での生き生きとした民具のお話。 ◼️藁にねむる  2019年12月30日。猪苗代駅からバスで10分、小雨まじりの会津民俗館に到着。近くに野口英世記念館やいくつかの飲食店があり、観光地の一角という感じだ。  古民家風

            テロ、ウォール街占拠、BLM運動…21世紀、ゾンビは「怒り」を映す鏡となった。遠藤徹『ゾンビと資本主義』本文一部公開

            黄昏どきのUSJにストリート・ゾンビが出現中の2022年10月。 工作舎では、遠藤徹 『ゾンビと資本主義──主体/ネオリベ/人種/ジェンダーを超えて』を刊行します(10月25日前後から書店に並びます)。 著者の遠藤徹さんは英文学やアメリカン・ポップカルチャーの研究者。これまでスーパーマンやバットマンなどアメリカンヒーローの表象分析によって人種主義や優生主義などの問題を読み解いてこられました。今回遠藤さんが取り組んだのはヒーローではなく個や主体のない群れであり、死んでいるのに生

            社会学者 松村一志さんが読む『英国心霊主義の抬頭』──わたしの仕事と工作舎の本#3

            工作舎の本って、どんな人に読まれているんだろう。 どんな役に立っているんだろう。 「わたしの仕事と工作舎の本」第3回の寄稿者は 社会学/科学論 研究者の松村一志さんです。 松村さんの著書『エビデンスの社会学』(青土社刊)は 英国の名探偵シャーロック・ホームズの作家コナン・ドイルが関わった ある事件の紹介から始まります。 私たちが判断の拠りどころとする確からしさや科学的証拠とは何か? その概念がどのように成立してきたのか? 松村さんが注目したのは19世紀に大流行した心霊主義と科

            映画研究者/批評家 北村匡平さんが出逢った高山宏 『表象の芸術工学』──わたしの仕事と工作舎の本#2

            工作舎の本って、どんな人に読まれているんだろう。 どんな役に立っているんだろう。 「わたしの仕事と工作舎の本」第2回に寄稿していただくのは 映画研究者/批評家の北村匡平さんです。 映像表現の技法をつぶさに分析し、京マチ子から椎名林檎まで 時代の欲望と価値観を映し出す文化現象を論じる北村さんが 大学時代に出逢い「感染」してしまった一冊の本。 それが『表象の芸術工学』(2002年 工作舎刊)。 博覧狂気の学魔と呼ばれる高山宏さんの講義録です。 高山宏『表象の芸術工学』北村匡平

            ロシア宇宙主義の研究者 福井祐生さんが読む『ロシアの博物学者たち』

            工作舎の本って、どんな人に読まれているんだろう。 どんな役に立っているんだろう。 「わたしの仕事と工作舎の本」第1回は ロシア宗教思想の若手研究者、福井祐生さん。 研究対象であるフョードロフとロシア宇宙主義について、 そして西欧とは異なる視座をもつロシア思想を研究する上で 参考文献の一つとなったダニエル・P・トーデス著 『ロシアの博物学者たち』について書いていただきました。 『カラマーゾフの兄弟』との出会いからロシア宇宙主義へ  はじめまして、福井祐生(ふくい・ゆうき)と

            「命が惜しいのは、虫も人も同じことだ」─虫の日記念『蟲虫双紙』チラ読み

            6月4日は虫の日。工作舎刊『蟲虫双紙(むしむしそうし)』をご紹介します。上方文化評論家の福井栄一さんが日本の古典文献から虫にまつわる物語や言い伝えを集めて、読みやすく現代語訳した一冊です。 昔々から人間は、形態も性質も多様すぎる虫たちをこわがったり、嫌悪したり、かわいがったり、あがめたりしながら、とにかくずっと共存してきたんだということが、この本を読んでいるとよくわかるのです。 それでは『蟲虫双紙』に収録された物語をひとつをお読みください。 題して、蜂の恩返し。武士と虫の

            しめかざり探訪記[11]滋賀県大津市――「ミさん」に守られた、大津のしめかざり

             今回のnoteは、前回の「高山探訪」の翌日の話。  岐阜県高山市をあとにした私は、その翌日、滋賀県長浜市に来ていた。当時の私はまだまだ全国のしめかざりの全体像が見えておらず、白地図の「県」を塗りつぶすように旅をしていた。 ■スタートは空回り  2006年12月30日、早朝。長浜駅前のビジネスホテルを出て、私は最初の一歩に悩んでいた。予定通り商店街に向かうか、初めましての琵琶湖を見に行くか。例のごとく「急ぐ旅」ではあったが、確か湖までは徒歩圏内だったはず。何かの感動を期待

            『わたしはイモムシ』世界へはばたく! 桃山鈴子さんADC賞おめでとう!

            Imomushiの魅力は世界に通じる! 2022年5月18日、クリエイティブ業界の世界的アワードThe ADC Annual Awardsの101回目の授賞発表がNYで行われました。篠原ともえさんがデザインした革のキモノ作品が受賞したことで、日本でも大きな注目を集めている賞です。 このADCのイラストレーション部門で、桃山鈴子さんの作品集『わたしはイモムシ』(工作舎刊)がブロンズキューブを受賞しました。 イモムシの絵がADC Winnerに選ばれるなんてすごい! 「この受

            Congratulations to Suzuko Momoyama on winning the Bronze Cube at the ADC Awards!

            Japanese artist Suzuko Momoyama has won the 2022 Bronze Cube in the Illustration category at the ADC 101st Annual Awards for her first book I, CATERPILLAR. It's amazing that a drawings of a caterpillars could be selected for an internationa

            イモムシ、へんしん! 桃山鈴子さんの初めての絵本と原画展

            2022年4月25日、福音館書店さんから 『へんしん ─すがたをかえるイモムシ』が刊行されました。 イモムシ画家・桃山鈴子さんの初めての絵本です。 東京で開催された原画展の様子もお伝えします。   春の訪れとともに届いた絵本『へんしん』。 企画のスタートから完成まで3年がかりだったそうです。 解説と監修は井上大成さん、ブックデザインは大島依提亜さん。 カバー帯には養老孟司先生が「なにしろまず見てください」と推薦の言葉をお寄せになっています。  カバーはモンキチョウ。 カバ

            しめかざり探訪記[10]――岐阜県高山市しめかざりタイムスリップin飛騨

             2006年の「しめかざり探訪」は、岐阜県高山市から滋賀県大津市をまわった。今回のnoteでは高山での2日間を書いてみる。 ■ビル街のバスターミナル  12月28日。早朝に自宅を出て、新宿西口の高速バスターミナルへ向かう。まだ「バスタ新宿」が影も形もない頃で、旧安田生命第二ビルの一階にバスの発着所があった。ビルも待合室も年季が入って薄暗い。そもそも私は「バスターミナル」というものが苦手だ。目まぐるしく発着するバスの波から、自分の一台を的確にキャッチできるだろうかと不安にな