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アジアの一人旅が好きです。神社の獅子・狛犬が好きです。美術館や博物館の展覧会に出かける…

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アジアの一人旅が好きです。神社の獅子・狛犬が好きです。美術館や博物館の展覧会に出かけるのが好きです。小説を読むのも好きです。そんな「好き」を文字にしてみようと思ってnoteを始めました。著書『大阪狛犬物語』(澪標)・『狛犬誕生』(澪標)。

マガジン

  • 2023年 展覧会の記録

    2022年に引き続き、2023年に訪れた展覧会の記録をまとめました。#27から#48まであります。

  • アジア紀行~インドネシア・スラウェシ島タナトラジャ~

    1989年、タナトラジャの写真展を見たのがきっかけで、家族4人でインドネシア・スラウェシ島の旅に出ました。到着したものの、帰国便の予約が不備だったり、家族が高熱・下痢でダウンしたりとまさにサバイバル旅行でしたが、よきガイドに恵まれ、貴重な経験をしました。当時の記録と写真を頼りに、旅を再現しました。

  • komajinの「五風十雨 ぼくの日常」

    「五風十雨」とは、「五日ごとに風が吹き、十日ごとに雨が降る」意から、「気候が穏やかで順調なこと」「世の中が平穏無事であること」のたとえです。何かと気をもみ心が暗くなる現実の世界を見つめながら、世の中の平穏を祈りつつ、ちょっとした日常の出来事や思いを切り取って、ここに記そうと思います。

  • アジア紀行~インドネシア・バリ島男3人漫遊記

    インドネシアのセラム島・アンボン島のハードな旅からバリ島に戻ってきた3人。思いっきり羽を伸ばしてのんびりします。

  • アジア紀行~インドネシア・アンボン&セラム~

    たまたまテレビで知った「巨大チョウ・トリバネアゲハ」を実際に見に行こう、という単純な動機で始まった男3人の珍道中です。さて、旅の顛末は?

記事一覧

大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ③天神ノ森天満宮~忘れ去られた狛犬~

大阪市西成区の地図と神社 大阪市には、現在24の行政区があります。西成区は、上町台地の西側から木津川に至る間に位置しています。上町台地の西に生る(成る)地として、…

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17時間前
19

アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑩~

西バライ(West Baray)シェムリアップ4日目の午後。 午前中は、ニャック・ポアン、東メボン、プレ・ループを訪れたが、曇っていたおかげで暑さに苦しめられることはなか…

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2日前
23

大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ②敷津松之宮御旅所~昭和の鬼面狛犬~

大阪市西成区の地図と神社 大阪市には、現在24の行政区があります。西成区は、上町台地の西側から木津川に至る間に位置しています。上町台地の西に生る(成る)地として、…

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4日前
20

京都国立博物館 特別展「雪舟伝説」ー「画聖」の誕生ー~展覧会#58~

「雪舟展」ではありません!友人に「雪舟展、観てきたよ」と話した。展覧会のリーフレットは、観終わったあとに持って帰っただけで、ついさっきまで中身を見てなかった。二…

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5日前
39

4月の俳句(2024)

卯の花月4月の中頃から、庭の「ヒメウツギ」が咲き出した。花の時期は長くて、いつまでも白く可愛い花で目を楽しませてくれる。 芭蕉の『奥の細道』の旅に随行した門人の…

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7日前
31

大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ①津守神社~風格ある2対の狛犬~

大阪市西成区の地図と神社 大阪市には、現在24の行政区があります。西成区は、上町台地の西側から木津川に至る間に位置しています。上町台地の西に生る(成る)地として、…

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9日前
31

黄色い花

春の花は黄色い?春に咲く花は黄色いものが多い? 赤も白も、桃も紫も、色とりどりの花が一斉に咲いている。桜の季節はほぼ終わってしまったが、あの薄桃色のはかないよう…

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12日前
26

アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑨~

シェムリアップ4日目朝6時半に目が覚める。昨夜はいつの間にか眠ってしまった。夜中に目覚めることもなく、久しぶりに十分に眠れたように思う。 バイタクのキーさんとの…

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2週間前
25

都をどりは、ヨーイヤサー

人生初の「都をどり」へ「五風十雨 ぼくの日常」に今回の記事を書き始めたのですが、「都をどり」を観るのは初体験。「日常」の中の「非日常」ですね。 たまたま手に入っ…

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2週間前
20

大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ⑥股ヶ池明神~大蛇伝説の神社の狛犬~

大阪市阿倍野区の地図と神社 大阪市には、現在24の行政区があります。阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えてきました。天王…

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2週間前
23

大阪中之島美術館「没後50年 福田平八郎」展~展覧会#57~

モネ展の影で毛馬で淀川から別れた大川は、蛇行しながら桜宮から通り抜けで有名な造幣局のそばを流れ、大阪城を左に見て中之島で左右に分かれる。右側を流れる大川はやがて…

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3週間前
48

大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ⑤松長大明神~相方を失った孤独狛犬~

大阪市阿倍野区の地図と神社大阪市には、現在24の行政区があります。阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えてきました。天王寺…

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3週間前
21

アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑧~

シェムリアップ3日目の午後午前中に訪れたプリヤ・カーン(Preah Khan)の印象が強烈で、まだ余韻が残っている。バイクタクシーのキーさんとの約束の時間は午後3時にして…

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3週間前
36

大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ④阿倍王子神社~睥睨する青銅狛犬~

大阪市阿倍野区の地図と神社 大阪市には、現在24の行政区があります。阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えてきました。天王…

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4週間前
25

背割堤お花見

京都の八幡市に、京都盆地から流れ出た桂川、琵琶湖からの宇治川、伊賀からの木津川の三川が合流する風光明媚な場所があります。三つの川はここで合流して淀川になり、大阪…

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1か月前
31

西宮市大谷記念美術館 生誕130年 没後60年を越えて「須田国太郎の芸術ー三つのまなざしー」展~展覧会#56~

須田国太郎という画家須田国太郎(1891-1961)は、京都出身の洋画家である。京都国立近代美術館のコレクション展でいくつかの作品を見た覚えはあるが、あまり記憶に残って…

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1か月前
39
大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ③天神ノ森天満宮~忘れ去られた狛犬~

大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ③天神ノ森天満宮~忘れ去られた狛犬~

大阪市西成区の地図と神社
大阪市には、現在24の行政区があります。西成区は、上町台地の西側から木津川に至る間に位置しています。上町台地の西に生る(成る)地として、かつて西成郡と呼ばれていた地域の一部が、大正14年(1925)に大阪市に編入された際に、現在の西成区になりました。北に浪速区、東に阿倍野区、南に住之江区、木津川を挟んで西に大正区が隣接しています。
明治時代ごろまでは玉出や天下茶屋に集落が

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アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑩~

アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑩~

西バライ(West Baray)シェムリアップ4日目の午後。
午前中は、ニャック・ポアン、東メボン、プレ・ループを訪れたが、曇っていたおかげで暑さに苦しめられることはなかった。しかし昼からは日差しが強くなり、これはかなり暑そうだ。

バイタクのキーさんとの約束は午後3時。あっという間にその時間になる。
午後は西バライに行こうと思っていた。バライは、アンコール・トムをはさんで東西に造られた広大な貯水

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大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ②敷津松之宮御旅所~昭和の鬼面狛犬~

大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ②敷津松之宮御旅所~昭和の鬼面狛犬~


大阪市西成区の地図と神社
大阪市には、現在24の行政区があります。西成区は、上町台地の西側から木津川に至る間に位置しています。上町台地の西に生る(成る)地として、かつて西成郡と呼ばれていた地域の一部が、大正14年(1925)に大阪市に編入された際に、現在の西成区になりました。北に浪速区、東に阿倍野区、南に住之江区、木津川を挟んで西に大正区が隣接しています。
明治時代ごろまでは玉出や天下茶屋に集落

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京都国立博物館 特別展「雪舟伝説」ー「画聖」の誕生ー~展覧会#58~

京都国立博物館 特別展「雪舟伝説」ー「画聖」の誕生ー~展覧会#58~

「雪舟展」ではありません!友人に「雪舟展、観てきたよ」と話した。展覧会のリーフレットは、観終わったあとに持って帰っただけで、ついさっきまで中身を見てなかった。二つ折りの中央にこんな文字が書かれていた。なんと・・・・・・

この展覧会は、雪舟の作品を展示することだけが目的ではなかった。雪舟の没後もその作品は生き続け、狩野派をはじめとする諸派の多くの画家たちの手本となり、受容されてきた。雪舟をキーワー

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4月の俳句(2024)

4月の俳句(2024)

卯の花月4月の中頃から、庭の「ヒメウツギ」が咲き出した。花の時期は長くて、いつまでも白く可愛い花で目を楽しませてくれる。

芭蕉の『奥の細道』の旅に随行した門人の曽良が、白河の関を越えるときに詠んだ挨拶の句である。元禄2年(1689)4月20日、現在の太陽暦では6月初旬になる。「卯の花」は夏の季語なのだ。

陰暦4月は「卯月」と呼ばれる。卯の花が咲く季節だから「卯月」である。
では、「卯の花」の名

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大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ①津守神社~風格ある2対の狛犬~

大阪市の神社と狛犬 ⑳西成区 ①津守神社~風格ある2対の狛犬~

大阪市西成区の地図と神社
大阪市には、現在24の行政区があります。西成区は、上町台地の西側から木津川に至る間に位置しています。上町台地の西に生る(成る)地として、かつて西成郡と呼ばれていた地域の一部が、大正14年(1925)に大阪市に編入された際に、現在の西成区になりました。北に浪速区、東に阿倍野区、南に住之江区、木津川を挟んで西に大正区が隣接しています。
明治時代ごろまでは玉出や天下茶屋に集落が

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黄色い花

黄色い花

春の花は黄色い?春に咲く花は黄色いものが多い? 赤も白も、桃も紫も、色とりどりの花が一斉に咲いている。桜の季節はほぼ終わってしまったが、あの薄桃色のはかないような美しさが、春の色を代表していると言えなくもない。

平安時代の古典の世界では、「花」といえば「桜」を指す。都に咲く桜の花は薄緑の柳と調和して、美しい錦の世界を織りなす。

しかし、町に出て、やはり目立つのは黄色い花だろう。

4月のある一

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アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑨~

アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑨~

シェムリアップ4日目朝6時半に目が覚める。昨夜はいつの間にか眠ってしまった。夜中に目覚めることもなく、久しぶりに十分に眠れたように思う。
バイタクのキーさんとの約束は8時なので、かなり余裕がある。レストランに下りて朝食にしようかと考えたが、あまり食欲がない。昨日マーケットで買ったバナナがテーブルの上にあったので、1本食べる。皮が薄くてむきにくい。
約束の8時にホテルの1階へ。キーさんは20分も遅れ

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都をどりは、ヨーイヤサー

都をどりは、ヨーイヤサー

人生初の「都をどり」へ「五風十雨 ぼくの日常」に今回の記事を書き始めたのですが、「都をどり」を観るのは初体験。「日常」の中の「非日常」ですね。
たまたま手に入った「都をどり」のチケット。電話で予約を入れて座席を確保し、黄砂曇りの京都へ行ってきました。

最寄りの阪急京都線の駅まで、自転車を走らせます。1年ちょっと前まで、通勤で週2回は通っていた道ですが、久しぶりに走ると懐かしい気がしました。川沿い

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大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ⑥股ヶ池明神~大蛇伝説の神社の狛犬~

大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ⑥股ヶ池明神~大蛇伝説の神社の狛犬~

大阪市阿倍野区の地図と神社
大阪市には、現在24の行政区があります。阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えてきました。天王寺区との区境にある北部には交通機関が集結し、多くの商業施設が建ち並んでいます。特に、地上300mの高さを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」は、天王寺・阿倍野のランドマークになっています。区名の「阿倍野」は、古代にこの地を領有していた豪族

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大阪中之島美術館「没後50年 福田平八郎」展~展覧会#57~

大阪中之島美術館「没後50年 福田平八郎」展~展覧会#57~

モネ展の影で毛馬で淀川から別れた大川は、蛇行しながら桜宮から通り抜けで有名な造幣局のそばを流れ、大阪城を左に見て中之島で左右に分かれる。右側を流れる大川はやがて堂島川と名前が変わり、左側の流れは土佐堀川となる。
大阪駅から堂島地下街を通って地上に出て、堂島川に架かる渡辺橋を渡ると、双子のようなフェスティバルタワーが道路を挟んでそびえている。

ここから次の田蓑橋まで、堂島川沿いの遊歩道を歩くのが好

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大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ⑤松長大明神~相方を失った孤独狛犬~

大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ⑤松長大明神~相方を失った孤独狛犬~

大阪市阿倍野区の地図と神社大阪市には、現在24の行政区があります。阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えてきました。天王寺区との区境にある北部には交通機関が集結し、多くの商業施設が建ち並んでいます。特に、地上300mの高さを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」は、天王寺・阿倍野のランドマークになっています。区名の「阿倍野」は、古代にこの地を領有していた豪族「

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アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑧~

アジア紀行~カンボジア・アンコール遺跡の旅⑧~

シェムリアップ3日目の午後午前中に訪れたプリヤ・カーン(Preah Khan)の印象が強烈で、まだ余韻が残っている。バイクタクシーのキーさんとの約束の時間は午後3時にしてあるので、時間的に余裕があるのがうれしい。

まずは腹ごしらえ。ホテルのレストランで、ハムサンドとグレープフルーツのジュースを注文する。サンドウィッチに入っているタマネギの味が強烈だが、それがまた美味しい。
部屋に戻ってシャワーを

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大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ④阿倍王子神社~睥睨する青銅狛犬~

大阪市の神社と狛犬 ⑲阿倍野区 ④阿倍王子神社~睥睨する青銅狛犬~

大阪市阿倍野区の地図と神社

大阪市には、現在24の行政区があります。阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えてきました。天王寺区との区境にある北部には交通機関が集結し、多くの商業施設が建ち並んでいます。特に、地上300mの高さを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」は、天王寺・阿倍野のランドマークになっています。区名の「阿倍野」は、古代にこの地を領有していた豪

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背割堤お花見

背割堤お花見

京都の八幡市に、京都盆地から流れ出た桂川、琵琶湖からの宇治川、伊賀からの木津川の三川が合流する風光明媚な場所があります。三つの川はここで合流して淀川になり、大阪湾へと流れていきます。
背割堤は、木津川と宇治川を分ける堤防で、西日本有数の桜スポットとしても知られています。

現在、この背割堤で「さくらまつり」が開催中。高校の同級生たちと連れだって花見に行ってきました。
集合は、11時に京阪の石清水八

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西宮市大谷記念美術館 生誕130年 没後60年を越えて「須田国太郎の芸術ー三つのまなざしー」展~展覧会#56~

西宮市大谷記念美術館 生誕130年 没後60年を越えて「須田国太郎の芸術ー三つのまなざしー」展~展覧会#56~

須田国太郎という画家須田国太郎(1891-1961)は、京都出身の洋画家である。京都国立近代美術館のコレクション展でいくつかの作品を見た覚えはあるが、あまり記憶に残っていない。輪郭のはっきりしない暗い絵を描く画家という印象だった。
今回、須田国太郎の作品をまとめて鑑賞できるいい機会なので、西宮市大谷記念美術館に行ってきた。

館内に入ると、ゆったりとしたロビー。いつもながらよく手入れされた庭園が視

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