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#超短編小説
【超短編小説】劇作家の苦悩(300字)
劇作家は悩んでいた。
台本がまだ1ページもできていないのである。
逃げようか?
駄目だ。家のローンも残っている。
書くか?
それができればこんなに悩むことはない。
私を苦しめているものはなんだ?
昔はこんなに苦労しなくても書くことができた。
たとえ朝まで飲んでいても、次の稽古までには台本ができた。
そうだ、明日の稽古の読み合わせを延期すればいいではないか。
駄目だ。初日まで
【超短編小説】もっと高く(300字)
男は街の権力者。
男は自分の土地に、街で一番高いビルを建てようとしていた。
金にものを言わせ、ついに街一番のビルは完成した。
満足気な男をよそに、街外れにはビルより高い山がそびえ立っていた。
男は面白くない。
さらに金にものを言わせ、その山より高いビルを建てようとした。
山より高いビルが完成したが、男はそのビルよりも高い所にある雲が気に食わなかった。
男はさらに金にものを言わせ、雲よ