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ラスボスが高人さんで困ってます!37
「アッ……あ゛ぁッあっ!」
「高人さん凄い。……いい匂い。気持ちいいですか?」
ゴプッゴチュッと淫らな水音を辺りに響かせて俺は彼を汚し続ける。何度彼の中を俺の欲望で穢しただろうか。溢れる白濁を見つめ収まらない欲求に眉を顰める。
「アッぁっんん」
動く度にビクビクと身体を痙攣させ、涙と涎を垂らして虚ろに空を見上げて快楽だけに浸っている。
「……もう聞こえてないか。」
高人さんが気持ち良さそうならそ
ラスボスが高人さんで困ってます!36
小鳥の囀る声が聞こえる。風が木々を揺らし、その葉の朝露を振り落とすと、俺の頬をピシャリと濡らした。
「ん……。」
その冷たかに目を覚ました俺は、チュン太に擦り寄ろうとする。
しかし隣にチュン太の気配はなく、眠い目を擦りなら辺りを見回した。
「あれ……ちゅんた?」
目の前には湖があり、紅葉した木々が美しく湖面を彩る。瑞穂国とはまた違う植生に、やはり遠い国なのだと、少しだけ心細くなった。
俺は
ラスボスが高人さんで困ってます!35
風を切る音だけが耳に響く。
どれくらいの時間を飛び続けているだろうか。太陽はすっかり沈み、辺りは夜の闇に包まれて星の位置を頼りに飛んでいた。
前方の水平線に夕陽が沈み始めた頃など、チュン太のエメラルド色の瞳に夕陽が映り込みキラキラと輝いていた。ほんの少しの間、彼と目が合うとその美しい瞳が愛しげに細められて、擽ったくも堪らなく愛おしく感じた。
本当に一瞬、言葉も交わしていない一瞬の事だったが、俺
ラスボスが高人さんで困ってます!34
翌日、俺が朝食を作っていると、高人さんがヨタヨタと居間にやってきた。
「てんめぇ……むちゃくちゃしやがって。」
「あ!高人さん!おはようございます。もう少し寝てて良かったのに!」
グツグツと芋を煮る隣で、味噌汁の味見をする。
「寝てんのも痛いんだよ!加減を覚えろ。加減を!」
ご立腹の高人さんにお茶を持っていきながら俺は困ったようよ笑った。
「すみません。高人さんが魅力的すぎて我慢できませんでした。
ラスボスが高人さんで困ってます!33
「ちょ、ちゅんたッ……まってッアッあぁ!!」
「まだです、まだ……もっとッ」
気付けば障子の外は薄暗くなっている。もう秋も深まり日の入りも早い。暗くなった部屋で、俺は今にも高人さんを喰い尽くしてしまいそうな程に欲情し、抱き続けていた。
着物はとうに全てを剥ぎ取り、二人一糸纏わぬ姿で肌を重ねている。
四つ這いで上半身をぐったりと布団に沈ませて、ふらつく腰を俺が支えてやる。溢れ出る白濁を中に戻すよ
ラスボスが高人さんで困ってます!32
眼下には紅葉が秋の山々を彩り賑やかす。
この地に生きる命達が、冬に向けてその身を肥やす時期だ。秋の恵みを持ってその冬を乗り切る。それは亜人も変わらずの事だ。
風を切る音が耳を掠めていく。
俺は翼を水平に保ったまま気流に乗って目的の村、つむぎ村を目指していた。
昼間といえど、空の上は空気が冷たく掠めていく風は身体を心地よく冷やした。しかし、これは龍の身体だからであって、人間だときっともっと寒いので