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お気に入り記事まとめ

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また読み返したいぐらい印象に残った記事たち。
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#ブラジリアン柔術

【PRIDE全史】~“世界最高峰”の誕生から消滅まで~

【PRIDE全史】~“世界最高峰”の誕生から消滅まで~

みなさんはかつて日本に存在した世界最高峰の総合格闘技団体「PRIDE」をご存知でしょうか?

1997年(平成9年)に産声を上げたPRIDEは桜庭和志、エメリヤーエンコ・ヒョードル、ヴァンダレイ・シウバ、五味隆典といったスター選手を次々に輩出し、日本に総合格闘技ブームを巻き起こしました。

世界中のトップファイターがPRIDEに参戦し、「世界最高峰の舞台」と言われるまでに成長しますが、2007年(

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「“異聞”としてのブラジリアン柔術」を『エクリヲ vol.15』に寄稿しました

「“異聞”としてのブラジリアン柔術」を『エクリヲ vol.15』に寄稿しました

 5月19日発売の『エクリヲ vol.15』におよそ2万字の論考『“異聞”としてのブラジリアン柔術』を寄稿しました。通販や全国の独立系書店さんなどで発売中です。

 雑誌のテーマは「モダン・ラテン・アメリカ」。文学・映画・アニメーション・思想など南米についてのイメージを刷新するような特集になっています。

『エクリヲ』は2014年から始まっている批評同人誌で、僕も長らく編集に携わってきたのですが、

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反復練習信仰の罠。柔術における反復練習の意味(全文無料)

反復練習信仰の罠。柔術における反復練習の意味(全文無料)

 今日も今日とて柔術は楽しい。今日は反復練習の話。

 反復練習がダメ、という話ではないです。思考停止してそれだけやっていても身に付かない能力がある、という話です。

1.日本の反復練習信仰 日本の練習は反復練習信仰があります。正拳突き千本!素振り千回!千本ノック!みたいな。これ自体は否定しません。反復は効果的な練習です。

 分かりやすい例だと、ダーツの練習などは反復練習で精度を上げる最たるもの

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かみつきファイターへの道

カリキュラムをしっかり制定していてクラスのフォーマットも統一されていたりして非常に画一的にみえるトライフォースですが、少なくとも他流派で紫帯まで取得したあとにトライフォースの軍門に下った私は早川先生のトライフォースを画一的で厳しめだと思っていたのですが、入門してみるとこれほど会員さんたちが好き勝手にしてよくて好きにしなはれと言われる流派も珍しいくらいだと驚いたものです。ヘッドロックに人生のすべてを

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グレイシー柔術の起源とは何か ロバート・ドリスデール『OPENING CLOSED GUARD』について

グレイシー柔術の起源とは何か ロバート・ドリスデール『OPENING CLOSED GUARD』について

 グレイシー柔術の〝起源〟とは何か。

 今や世界規模で行われるようになった総合格闘技において、グレイシー柔術(ブラジリアン柔術)の技術習得は必須となっている。現在もなおMMAシーンを牽引するUFCの第一回大会(1993年11月12日開催)で、ホイス・グレイシーがボクシングや相撲、空手といった数多の格闘家を退けて優勝したことで、その技術体系はブラジルの一部地域を超えて、世界各地へと伝播していった(

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柔術におけるテイクダウン(試論)

1 BJJの公式試合では、ポイントを先取した方が圧倒的に有利である。特に白帯やマスターの試合では、先に「テイクダウン」を取る事が出来れば、その2点を5分間守り切れば勝ててしまう。
 また、ジョン・ダナハーは「テイクダウン」に関して次のように言っている(注1)。

注1)

 「コンペティションでは、試合が始まって相手を引き込むかテイクダウンに行くかは君の自由だ。(試合における)比率は引き込み5割、

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