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コム活日記☆

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半僧半俗である虚無僧の俗人目線で虚無僧活動を綴ります✏️
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#辻立ち

ついていないコム活☆

ついていないコム活☆

某地下道にて。しばらく吹いていてもいつものことだが人々の反応はない。オバチャンが10円くれただけだった。

場所を変えようと、隣の駅に行く。

ここは、後ろが壁で、高架下のため音がよく通るので、誰かしら聞いてくれる場所ではある。

が、

眼の前に、下校途中の高校生が5、6人たむろしはじめた。

元気な高校生の話し声には負けてしまう。

そして、何やらチクリとすると思ったら、蚊が飛び立っていった。

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ある風の強い日🍃面を諸人に合わせ申すまじきこと。

ある風の強い日🍃面を諸人に合わせ申すまじきこと。

意気込んで出かけたのはいいものの、強風に煽られただ寒いだけで帰ってくるなんて日もあったりする。

編み笠は雨や日よけにはいいかも知れないが、風に全く向いていない。広重の「東海道五拾三次之内」の浮世絵にもあるように、風で吹っ飛んでしまうのだ。

虚無僧の天蓋(深編み笠)が、団子笠からあのような形になったのは、浪人が虚無僧に身をやつし、顔を隠す為だと言われているが、外で尺八を吹いている経験からすると、

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年明けコム活☆西に東に高架下。

年明けコム活☆西に東に高架下。

1月に入りますます厳しい冬の寒さとなりました。

辻立ち真冬用必須アイテムといえば、

手甲の代わりにウールの指ぬき手袋、 
脚絆の代わりにレッグウォーマー、
黒衣の中は薄手のダウンジャケット、
地下足袋の中に靴の中カイロ、 
体には張るカイロ、

などなどでしょうか。

さて、
新年明けまして1月前半に、中央総武線を西から東へ転々としてみた。

今年初のコム活は、

中央線立川駅

天気予報によ

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鳴らない竹と鬼太郎と🎃変わってあげたい命

鳴らない竹と鬼太郎と🎃変わってあげたい命

尺八にはよく鳴る竹と、全然鳴らない竹がある。
そもそも鳴らないのではなく、鳴らせないのでは?
という疑問は置いておいて...、
鳴らない竹は目一杯、息を吹き込んでも、全然大きな音が出ない。
それが、一時間も吹いていると、よく鳴る竹よりも全然よく鳴る竹に変わったりする。しかも良い音で。

これは私にだけあることかも知れないが、実際そうなのだ。
地無しだったりすると、竹の中がいくらか湿ってそれが漆の変

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世界一重たい五十円玉。

世界一重たい五十円玉。

辻立ちを終え、編み笠をとり、絡子(袈裟)を外したりして、帰り支度をしている時に、たまに「はい」とお布施を頂くことがある。

「あ、...どうも。」なんて不意をつかれたように固まってしまう。

いつも偈箱に入れてもらっているので、素手でもらうのに抵抗があったりもする。

この日は、少女とも大人ともつかない面立ちの女性が、手に五十円玉を持って、しゃがんでいる私の方に差し出している。

ややうつむき加減

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そんな大人にいったいいつなれるんだろう。

そんな大人にいったいいつなれるんだろう。

某駅前で辻立ちをしていたら、白髪のご婦人が少し離れたところで何やらゴソゴソしていて、そしてツツツと近づいてきて、白い紙に包んだものを偈箱に入れてくださった。

おお、恐れ入ります。

一礼すると、

私はお箏を弾いてたのよ、尺八の音が懐かしくて、綺麗な音ね。なんて話しかけてくださった。

良かった。お箏を弾く方にちゃんと尺八の音だと分かっていただいて。

と安心した。

家に帰り、その白い紙を見て

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辻立ちを排除された駅に、暫くしてからまた辻立ちに行ってみる。

辻立ちを排除された駅に、暫くしてからまた辻立ちに行ってみる。

雨降りは虚無僧ができる場所が限られるのである。

なので、以前警備員さんに排除された場所にもう一度行ってみたりする。
性懲りもなく。

何度も行っていたけど、ある日突然警備員さんがやって来て「ここは禁止です」なんて言われたりする。

しかしながら、こちらにとって良い場所というのがあるのだ。

何故良い場所かというと、その雨降りでも出来る屋根がある場所ということ。そして下校の子どもたちが大勢通るのだ

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近所の辻立ちどころ。(酔っ払いや博打うちが愛おしく感じる瞬間に出くわす☆コム活)

近所の辻立ちどころ。(酔っ払いや博打うちが愛おしく感じる瞬間に出くわす☆コム活)

ここで言う「どころ」は、

の、「どころ」です。

だいたい、辻立ち出来る場所は決まってくるので、いつもの「◯◯処」みたな感覚になってくる気がしないでもない。

いや、
タイトルに勢いで「どころ」と付けてしまったばかりに、どうでも良いことをまた書いてしまった。

辻立ちを「◯◯処」にするなんて、なんて罰当たりな!

何かもっと気の効いたタイトルをそのうち考えます。

最近、というかコロナ以降あまり

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コム活日記☆名古屋&岐阜・高山🌸日本の真ん中北上行脚👣

コム活日記☆名古屋&岐阜・高山🌸日本の真ん中北上行脚👣

コム活☆中部篇です。

行脚と行っても、電車バス使いましたよ。笑

やってきました名古屋駅前。

ついに念願叶いました。

JRの東口には『大名古屋ビルヂング』
絶対、みんな心の中で「大名古屋ビルヂング」と呟いてる。
「私、大名古屋ビルヂングで働いてるの」

と、言ってみたいビル名ナンバーワン。

それはいいとして…、

名古屋と言えば、名古屋の虚無僧、牧原一路氏が活動されていますね。今回は牧原氏

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駅前で ニコニコしながら 竹を吹く。

駅前で ニコニコしながら 竹を吹く。

某都内駅前にて。

辻立ちしている目の前を、とてつもなく沢山の人々が行ったり来たりしている。

冬の昼下がり。

気温は低いが、暖かな日差しがさしている。

ベビーカーの赤ちゃんに祈る。健康でありますように。

そのお母さんに祈る。赤ちゃんと幸せでありますように。

まん丸の目をして見つめて来る子らに祈る。元気に大きくなれますように。

改札に走る人に祈る。電車に間に合いますように。

ゆっくり歩

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乞う。を考ふ。

乞う。を考ふ。

『乞う』とは何か?

そんなこと考えてる閑があったら働けと、
耳元でそんなご意見が聞えます。

じゃ『働く』って何だ?

あ〜ぁだめだこりゃ、
そんな声が聞えます。

一応調べてみますと、

【乞う】の意味は、

【働く】の意味は、

だからどうしたという話ですが、虚無僧活動として路上で辻立ちしたり、門付けしたりしていると、考えなくても良いような事を延々と考えるわけです。

『乞う。を考ふ。』シリ

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コム活日記☆高山篇

コム活日記☆高山篇

たびたび来てます高山にて、虚無僧活動報告です。

今回は岐阜からバスで向かいました🚌

おおお!
伊吹山!

岐阜に住んでた頃は、毎日のように伊吹山を眺めていたので、ついつい見ると嬉しくなってしまいます。

冬になると雪に覆われて綺麗なんですよね。

おおお!
今度は北アルプス!

テンション上がります⤴
いよいよ飛騨地方。

今回、高山に立ち寄ったのは毎年11月に開催されている『あんきどり展』

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