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地域、環境、SDGs

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「街の創造性UP!」、創業112年企業と地域の新しい関係性の取り組み事例

「街の創造性UP!」、創業112年企業と地域の新しい関係性の取り組み事例

日置市100人会議が本社で開催されました。昨日、3/17に「日置市100人カイギ」がKOBIRA新本社「HARBOR」で開催されました。テレビ取材なども入り、盛り上がりました。

この記事では、KOBIRAがVISION3「地域だからこその可能性が花開く、ワクワクあふれる街を生み出す」に向かって、どのようなことをやってきたか、またやろうとしているのか、その現在地を紹介しようと思います。

KOBI

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市内からシャッター温泉街に創業112年のKOBIRAが本社を移す、「会社」と「自分」の5個の理由

市内からシャッター温泉街に創業112年のKOBIRAが本社を移す、「会社」と「自分」の5個の理由

今月末に日置市に作った新本社の引き渡しがある。今までいた鹿児島市中心部のオフィスも引越し準備は、ほとんど終わり、いくつかのぽつんと机が残されている。

これから移転する新本社にはいくつかの特徴がある。
・日置市のシャッター温泉街の湯之元という街にある。
・常時出社するのは75名の参加者のうちの5名くらいで、あとは分散勤務している。
・会社でありつつ、地域コミュニティの第2公民館としても機能する。

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シャッター温泉街で餅まきフェス!!KOBIRA新本社上棟式に密着。

シャッター温泉街で餅まきフェス!!KOBIRA新本社上棟式に密着。

KOBIRAは2024年の初旬に、本社を鹿児島市から、シャッター街の温泉地である日置市湯之元へと移転します。
日置市と連携協定も結び、地域住民とともに世界に誇れる『ウェルビーイングタウン(*)』に再生していくことを目指しています。
*心身だけではなく社会的にも満たされ、人間らしく豊かに暮らせるまち

2023年6月に、工事の安全を祈願する地鎮祭を行ってから早3か月。

日々着々と建設が進む中、9月

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鹿児島から見た薩摩会議2023

鹿児島から見た薩摩会議2023

「150年後の未来をどう私たちは作るのか?」に関して話続けた薩摩会議2023が終わり、皆それぞれに何かを受け取って家に帰れたかと思います。主催団体のSELFの理事として、Day3のセッションに登壇させてもらった参加者として、鹿児島県に住む市民として、感じたことを、まだ消化しきれないこのタイミングで書いてみようと思います。

宣伝です。SELFではサポーター集めのために、SELF Transform

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ウェルビーイングタウンに必要なのは「横糸(connect)」と「縦糸(succession)」なのか、確かめる旅に出る。

ウェルビーイングタウンに必要なのは「横糸(connect)」と「縦糸(succession)」なのか、確かめる旅に出る。

そもそもウェルビーイングタウンってなんだ?先日、ウェルビーイングタウンを作るという連携協定を日置市と勢いで結んでしまった。その後から「身体的、精神的、社会的に幸せ(ウェルビーイング)な街とはそとそも何だ」と考えるようになった。

そこでウェルビーイングタウンを自分なりの定義を作ろうと、思っているし、それを考える過程は街と企業の関わりを作る上でも役に立ちそうだ。

まずは、自分なりの定義の仮説を考え

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「疎であること」は「自由である」と言い換えられるかもしれない。

「疎であること」は「自由である」と言い換えられるかもしれない。

決められない、ビジョンもない鹿児島都市部の限界。鹿児島市に「ドルフィンポート問題」と言うのがある。鹿児島市の港湾部、もともとドルフィンポートと呼ばれる繁華街の天文館に近い港湾の一等地の開発が棚上げになっていると言う問題だ。

いまの知事が体育館を作ると言い始め、鹿児島市長はスタジアムを作るといい、市民は「そんな景観の最高な所に体育館と立体駐車場を作るってアホか?もっと別の場所でいいだろ」となって、

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境界線をあいまいにして「ここちよさ」を地域に拡張する

境界線をあいまいにして「ここちよさ」を地域に拡張する

シャッター温泉街に本社を移動することにした1.11に日置市と連携協定を結ばせてもらい、日置市湯之元というシャッター温泉街への本社移転の発表をした。詳しくはリンクのPR Timesか日経の記事を見てほしい。日置市長と温泉に入りながら記念写真をしたり、市長やゆるキャラと街を浴衣で練り歩いたりと楽しかった。

本社移転だけでなく、山ほどある空き家にもオフィス機能を持たせて街全体をオフィス化するという発表

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Social系のプログラムに関わるかの判断は「課題が普遍的でソーシャルインパクトがあるか」と「ソーシャルチームのビジョナリーさ」

Social系のプログラムに関わるかの判断は「課題が普遍的でソーシャルインパクトがあるか」と「ソーシャルチームのビジョナリーさ」

最近、地域系のことに企業として関わったり、先日、地域課題x企業のイベントに参加したりして思ったことあるので、投稿します。

基準①課題が洗練されてないといけない自分自身の中での枠組みとして、社会課題解決系のプログラムに参加するかはいくつかの基準を置いています。

一点目は、そのNPO(など)が見つけた課題がR&Dとして洗練されたアプローチがされているかということ。それを少し言い換えると、その課題が

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【SELFの本棚】#31「農家はもっと減っていい」 久松達央著

【SELFの本棚】#31「農家はもっと減っていい」 久松達央著

久松さんと知り合ったのはもう10年くらい前になるだろうか。とはいえ、実は一度も会ったことはなくて、お互いの活動を意識しつつ、SNSでの交流を重ねてきた。茨城で現役の有機農家として経営をされている久松さんは農業界の論客としても知られてきた。2013年の「キレイゴトぬきの農業論」のころから、彼は農業という分野を俯瞰的に、外様の目線から見て語っており、見えにくい農業界の実情を論理的に業界外の世界に伝えて

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【SELFの本棚】#034 『ネイチャー資本主義 環境問題を克服する資本主義の到来 (PHP新書)』(夫馬 賢治 著)

【SELFの本棚】#034 『ネイチャー資本主義 環境問題を克服する資本主義の到来 (PHP新書)』(夫馬 賢治 著)

(文責: SELF小平)

もともと、環境問題における敵は大企業だった。

例えば、映画のエリン・ブロコビッチは環境汚染を起こす大企業とジュリアロバーツが演じる弁護士がバトルする映画だった。日本でも「悪の大企業vs草の根のNPO活動家」というような対立構図で環境問題は語られ、資本主義は常に環境問題の敵だった。

ところが今回紹介する「ネイチャー資本主義」によると、ESG投資が広がることで、その構図

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民間企業が地域に無料のシェアカフェをオープンして1年。どう地域が、企業が、私が変わったのか。

民間企業が地域に無料のシェアカフェをオープンして1年。どう地域が、企業が、私が変わったのか。

地域の変容、企業の変容、私の変容こんにちは、SELFの理事をしている小平と言います。本職は小平株式会社という創業110年の老舗のエネルギー商社の社長をしています。

昨年の7月に、ハマポケというシェアカフェを助成金なしの民間企業の資金100%で作りました。当初は1年間利用料無料としましたが、先日、ずっと無料にすることにしました。場所は日置市の東市来町湯之元という昔栄えた歓楽街でしたが今はシャッター

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「ブルーオーシャンで楽しく仕事してる大人が沢山いて、すぐ会えること」が、地域を楽しくさせる第一歩

「ブルーオーシャンで楽しく仕事してる大人が沢山いて、すぐ会えること」が、地域を楽しくさせる第一歩

鹿児島には大学生が地元企業に就職しないという課題がある。鹿児島大学で6割以上は県外に就職する。少し考えると当たり前で、鹿児島の大手企業は先行きが暗いレッドオーシャンの業種が多いからだ。

レッドオーシャンの業界ではサービスの差別化も出来ないので人間関係のマウント合戦がイコール仕事になる。あの人や会社と揉めると面倒臭いというキャラの社長は大体どの市町村にも何人かいて、それがイコール優位性になってるの

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SDGsとかコミュニティとかペラペラと盛って話しちゃってる自分を誰かにぶん殴ってほしい。

SDGsとかコミュニティとかペラペラと盛って話しちゃってる自分を誰かにぶん殴ってほしい。

どうも最近、チヤホヤされすぎてダメだ。先日のビジコン準優勝やハマポケ(シャッター街の近所に作った無料のシェアカフェ)の事などを自分もマスコミにペラペラ喋っちゃうし、色んな人に褒められすぎている。ハマポケや湯之元の話など取材やインタビューで繰り返しすぎてスムーズに説明できるようになってしまった自分がダークサイドに堕ちている気がする。

ちなみにダークサイドは褒められる地域側がストーリーを現実以上に過

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ダメな理由がシンプルなだけに農業振興は難しい。

ダメな理由がシンプルなだけに農業振興は難しい。

農業振興の議論は種々あれど、専業農家や法人の農業経営が苦しい理由はシンプルだ。(野菜を例に話す。米や畜産はちょっとまた事情が変わる)

①家庭の野菜消費量が減ってマーケットの価格競争が加熱し、価格が下がってるから農家経営は苦しい。

②輸入野菜に加工と廉価マーケットを取られて国産通常品の行き場もなく、値段を下げて加工用野菜を売らないといけないから農家経営は苦しい。

③かといって助成金があるので供

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