小平勘太 /鹿児島のエネルギー商社の経営者

京大農→イリノイ大院→ITコンサル→農業ベンチャー数社起業→鹿児島で100年続くエネル…

小平勘太 /鹿児島のエネルギー商社の経営者

京大農→イリノイ大院→ITコンサル→農業ベンチャー数社起業→鹿児島で100年続くエネルギー商社(小平株式会社)の社長 3年前から田舎の漁師町に移住し、地元活動もお手伝い。地方が直面するゼロカーボンや人口減少などの社会の動きに対して、どう動くべきか、何を考えてるのかを書きます。

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  • 経営とビジネス

    経営やビジネス一般に関して考えていることをまとめています

  • アトツギ大全

    アトツギの経営ノウハウって体系化されてないですよね。一方、スタートアップだと、シリコンバレーの起業家達の様々な書籍もあるし、日本でもMVPの作り方からファイナンス、組織まで色んな資料に安価で簡単にアクセスできます。 同じように、アトツギが事業承継に関わる際の普遍的なノウハウも一定貯まってきてあるにはあるのですが、体系的にまとまっていません。この数年、自分自身が事業承継のアトツギ側として関わってきたので、「アトツギ大全」というハッシュタグで知識とケーススタディを織り交ぜながら書いていこうと思います。

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私の履歴書 「地域の幸せなありかた」と、それにどう企業、そしてテクノロジーが貢献するべきか」

自己紹介と簡単な経歴初めまして。小平(こびらと読みます)と申します。41歳鹿児島県日置市在住です。 いちき串木野というマグロ遠洋漁業が盛んな街に生まれ、小3で親の会社の移転に伴い鹿児島市に引っ越し。その後、大学で京都、大学院でアメリカのイリノイ州、ITコンサルや起業で東京、鹿児島市と移り住んで3年ほど前に日置市の海沿いのところに引っ越しました。 家の前は海で夕日が落ちるところに住んでいます。妻の実家の近くで特に田舎暮らしで集落の最若手の一員として(集落の「青年部」は75歳

    • 薩摩会議day2 湯之元(日置)セッションが最高なんで来て!

      薩摩会議2024開催!2024/9/21-23に鹿児島で「薩摩会議」が開催されます。こちら、3日間、日本中からやってきた数百人の方と「150年先の世界に私たちは何を残すのか?」をテーマに議論するイベント。 また今年は「会議室にこもってるだけじゃも何も面白くない」ということで、鹿児島県内の10ヶ所に別れて泊まりがけのローカルセッションか開催されます。 薩摩会議は参加したいけど、どこのローカルセッションに参加したいか決めかねてる、と言う方もいらっしゃるそうで、日置市の湯之元地

      • テーマ① 継いだその日、「まず何から始めるか?」 #アトツギ大全#001 -005

        アトツギの経営ノウハウって体系化されてないですよね。一方、スタートアップだと、シリコンバレーの起業家達の様々な書籍もあるし、日本でもMVPの作り方からファイナンス、組織まで色んな資料に安価で簡単にアクセスできます。 同じように、アトツギが事業承継に関わる際の普遍的なノウハウも一定貯まってきてあるにはあるのですが、体系的にまとまっていません。この数年、自分自身が事業承継のアトツギ側として関わってきたので、「アトツギ大全」というハッシュタグで知識とケーススタディを織り交ぜながら

        • 7.7の鹿児島知事選は、鹿児島が「国策追従」か「独立志向」か選ぶ選挙だよね

          政治は苦手で距離を置きたい派なんですが、今週末の知事選、いまいち政策的な違いでは論点が分かりづらいんだけど、結構今後の鹿児島の方向性にかなり大きな影響与えると思うんで、自分的な解釈を書いておきます。 今回の鹿児島知事選、現職の塩田さん、元自民県議の米丸さん、共産党のてのくちさんの3名が出馬されてます。てのくちさんの政策主張は分かりやすく違うんですが、塩田さん、米丸さんの政策の違いがどっちも自民系だし、正直、分かりづらい。 ただこの2候補には大きな違いがあって、「国の政策へ

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        記事

          Deep tech/Place Based Innovationと地方企業の親和性

          地方からイノベーションを!みたいな事を最近言われてるし、創業系のイベントにも自治体から沢山の予算がついてたりする。そういう時に大体、多くの人がイメージされてるのはアプリとかSaaSで一儲けしてくれみたいなことだけども、最近はそっちにはあんまり投資が集らなくなってるのは、地方ではあんまり知られてないところ(そして、すぐに田舎の新規事業コンサルはアプリかSaaS作らせようとする)。 今、注目も資金も集まっているのはDeepTechと呼ばれる社会課題解決型のビジネス分野だ。また、

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          地方の老舗企業でビジネスSHIFTに立ち向かう

          KOBIRAは2022年9月から3年間の第4創業プロジェクトを進めていて、今ちょうどのその半分が終わったところ。まだ初めてたった1年半かと思うんだけど、組織、マネジメント、DX、広報、採用、全方面で大きく会社を変えることができた。その経緯や進捗などは下の年始の記事にまとめているので、読んでほしい。 主に「組織」「マネジメント」とリソースを配分してきて、ついに本丸の「ビジネスSHIFT」に取り組んでいる。日々、がっぷり四つで悪戦苦闘しているところだ。 ビジネスSHIFTとは

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          地方老舗企業での生成AIの活用事例-使えた6パターンとこれから3パターン-(2024年4月ver)

          生成AIの利用をどのようにして、生産性を上げるか、繰り返し作業を軽減するか、経営のスピードアップを図るかというのは、特に人手不足の地方企業ではなんとなく興味のあることかと思います。鹿児島の創業112年の老舗企業である小平株式会社でどのように利用しているのか、またこういうところは使えなかったということを共有したいと思います。(使えないという内容は今後、サービス改善で使えるようになる可能性あります) そもそもLLMとはChatGPTとは何だ?という説明は省きますので、そちらは他

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          「街の創造性UP!」、創業112年企業と地域の新しい関係性の取り組み事例

          日置市100人会議が本社で開催されました。昨日、3/17に「日置市100人カイギ」がKOBIRA新本社「HARBOR」で開催されました。テレビ取材なども入り、盛り上がりました。 この記事では、KOBIRAがVISION3「地域だからこその可能性が花開く、ワクワクあふれる街を生み出す」に向かって、どのようなことをやってきたか、またやろうとしているのか、その現在地を紹介しようと思います。 KOBIRAはこんな会社まず、創業112年。私で4代目です。 事業としては、エネルギー

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          インフレが突きつける、あなたの会社のサービス「価値」への宿題

          いま、地方中小企業の経営の1番の課題は「インフレにどう対応するか」だ。 インフレになるとどうなるか? まず、今までと変えずに同じやり方をしていたら、仕入や販売管理費は高くなるので利益が減る。また、追い討ちで日本人若年層の人材不足も追ってきているので、人件費も今までとおなじ額だと採用できないので人件費も上がっていく。 コストが高くなると言うことは、利益を確保するためには値上げかコストカットをしないといけない。ただコストカットは今まで数十年のデフレ期で割とやり尽くしているの

          インフレが突きつける、あなたの会社のサービス「価値」への宿題

          市内からシャッター温泉街に創業112年のKOBIRAが本社を移す、「会社」と「自分」の5個の理由

          今月末に日置市に作った新本社の引き渡しがある。今までいた鹿児島市中心部のオフィスも引越し準備は、ほとんど終わり、いくつかのぽつんと机が残されている。 これから移転する新本社にはいくつかの特徴がある。 ・日置市のシャッター温泉街の湯之元という街にある。 ・常時出社するのは75名の参加者のうちの5名くらいで、あとは分散勤務している。 ・会社でありつつ、地域コミュニティの第2公民館としても機能する。 ・この建物だけでなく、周囲の街の空き家を回収してオフィスにする「街まるごとオフィ

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          「狂った老舗」の2023年振り返りと、2024年の展望

          正攻法できっちり会社を整備した2023年今年も終わりそうな気分になっているので、この一年をちょっと振り返ってみる。今年は正攻法の綺麗なフォームで改革できた一年だと思っていて、「KOBIRA社の健康診断と治療」の1年だった。悪いところを診断して、問題あるところの治療ができた。そう言う意味ではまだ「狂えてない」んだけど、着々と突き抜けるカウントダウンが進んで行ってるんじゃないかと思ってる。 KOBIRA社の2023年を振り返る組織の空気の変化 MVVが揃ったのが去年11月。そ

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          地方中小企業は「あたりまえの経営」を出来るようになろう

          都会の経営偏差値50は、地方の偏差値70都心の会社が行っている「あたりまえ」の業務が、地方の中小企業ではまだまだ出来てないことが多いと思います。都会の経営偏差値50は、地方の偏差値70くらい。まず、地方の経営者と企業は「あたりまえの経営」を出来るようになることが大切だと思っています。 あたりまえの経営ってなんだ?あたりまえの経営は、 経営目標を立て 経営目標の進捗を毎週毎月確認し 目標(予算)未達の時は原因を探し 対策を費用対効果をふまえ決め 対策を実行し、進捗を

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          「理念経営」と「データドリブン経営」そして「物語経営」の掛け算でオンリーワン企業を作ろう。

          会社取り組みを経営戦略のフレームで考える最近ありがたいことに様々な媒体でも紹介され、また採用でもたくさんの優秀な方にもジョインしていただいています。2年前からすると考えられない状況です。 まだ自分が会社を第4創業として変え始めて1年半の取り組みなので、まだまだ足らないところもあるのですが、さらにこの取り組みを発展させていきたいと思っております。 その際に、会社の移転やDXなどの取り組みをどのような経営上の戦略でやっているのですか?と聞かれる事があるのですが、正直、やらない

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          「究極の地方中小企業」の話と、内的動機をベースにした目標設定のやり方

          というか郷土のリーダー目指してない今度、鹿児島県の「かごしま青年塾」という企画で地元の若手でリーダーになりたい方々に講演する機会をいただきました。この青年塾は「郷土の発展を支え、地域の核となる次世代リーダーを育成する」そうです。 おそらく以下のプレスリリースを見て、「こいつ(小平の事)は郷土の発展に燃えているので本社を地元に戻したりしてるに違いない」と判断されての選出なのでしょう ただ自分は正直「郷土の発展にも地域の核になること」にも次世代リーダーにも興味がないので、困って

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          111年企業の生産性爆増:Amazon方式でのマネージャー会議の変革

          1年間で会議が変わった:Amazon方式の採用とその成果創業から111年が経つKOBIRA社の社長をしています。うちの会社は、古い御前会議形式の会議形態をずっと行なっていて、会議が効率的な課題解決の場となっていませんでした。具体的には、各部長が社長の前で結果を読み上げ、予算達成であれば褒められ、そうでなければ怒られるという形式で、課題の報告、分析を通じて、課題解決の対策を議論する場として会議が機能していませんでした。 そこで1年前、この非効率な状況を打破するために、役員会議

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          LPガス事業社とGX(グリーントランスフォーメーション) 2023年版- ファクトの整理と戦略 -

          LPガスと脱炭素社会現在、弊社の事業ポートフォリオには、エネルギー事業(やさしいエネルギー/LPガス、新電力)、IT/DX事業(KOBIRA DX Partner)、貿易コンサルティング事業(グローカルビジネス事業部)の3つのセグメントがあります。 エネルギー事業は弊社では稼ぎ頭ですが、将来の脱炭素社会でLPガス事業がどうなるか様々な未来予測が存在すると思います。この記事では、今時点での経営の将来予測を示し、過度に楽天的にも悲観的にもならないようLPガス事業の未来予測を共有

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