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地方老舗企業での生成AIの活用事例-使えた6パターンとこれから3パターン-(2024年4月ver)

生成AIの利用をどのようにして、生産性を上げるか、繰り返し作業を軽減するか、経営のスピードアップを図るかというのは、特に人手不足の地方企業ではなんとなく興味のあることかと思います。鹿児島の創業112年の老舗企業である小平株式会社でどのように利用しているのか、またこういうところは使えなかったということを共有したいと思います。(使えないという内容は今後、サービス改善で使えるようになる可能性あります)

そもそもLLMとはChatGPTとは何だ?という説明は省きますので、そちらは他の方のnoteをご覧ください。

これに使えた!6パターン

①ChatGPT "data analyst"による Excelデータ解析

まず、最初に経営者の自分の生産性を爆上げしてくれたのが、これ。data analystはChatGPTのGPTs (カスタマイズされたGhatGPT)で、Pythonを使ったデータ解析やデータのビジュアライズ、出力を行ってくれます。うちの会社の場合は、ChatGPTは、Teamプランで使っていて、その中でデータの解析を行いました。

方法は、excelファイルをローカルに用意して、アップロードする。以上。あとはやり取りしながら使ってみてください。Excelでやったら何時間もかかるような数万件データをサクサクと分析してくれます。

②GPTsを使った新規事業開発ステップのリード

先ほど書いたGPTsでは、個別にカスタマイズした機能を作成できます。KOBIRAの場合では、複数のGPTsを使って、ステップごとにGPTsを作成、それに沿ってアクションを行うことで新規事業の構築のガイドラインを作成しています(写真は作成途中のNotionのキャプチャー)。

こちら、まだブラッシュアップの途中ですが社内ドキュメントの読み込みなどもできるので、各種マニュアル作りへの利用の幅は広いかと思います。

業務フローを分解→解析→できる部分をAI等で代替をコツコツやるのが黄金パターンですね。

③GPTsを使った人事目標設計アシスト

また、自社の中で目標設定をSMART(具体的/測定可能/達成可能/経営目標に沿った/時間制約のある)の基準に沿って行うのが苦手なスタッフもおり、またマネージャーの中にも問題のある目標をどう修正するのか慣れない人もいます。そこで作ったのが「KOBIRA 目標 SMART チェック」。

GPTsを利用することで目標のチェックを行なってもらえ、また、改善案を提案してもらえます。一つ一つの目標の改善案を考えるのがマネージャーも大変なので、時間の削減が見込まれることかと思います。

④Google AppSheetのコードをChatGPTでの作成

こちら良くあるケースかと思うのですがgoogle workspaceの自動化をおこなってくれるGASの作成をChatGPTに行ってもらえます。動かしてみてエラーが出たら再修正してもらうという形でプログラミングができない事務員でも作業の自動化が出来るのが良い点です。

⑤Claude 3 によるライティング(レポート、補助金申請、議事録)

副社長の池田君が書いてますが、ライティングに関してはClaude 3を社内で活用してます。レポート作成や補助金申請書などの作成に活用中。

zoomの録音データから文字起こしして、Claude3によるストーリー議事録の作成も行なっています。

これには上手くいかなかった&これからの取り組み

(ダメだった)思いのこもったVision系 文章の作成

AIの整然とした理路整然とした文章で出力すると、いわゆる「エモい」文章がまだ難しいと感じています。この文章は勢いで手で書いているのですが、AIに突っ込むちとちゃんとしてしまうんですよね。手癖のようなものをプロンプトで学習してなりきる、未来も近くくるかもしれないのですが、まだ難しいように思います。

(これから) Notion DBの整備とNotion AIの活用

社内のナレッジの共有をNotion で行うよう社内ワーキンググループが動いてます。Notion AI (β)を使ってNotion内のデータを解答をもらえるようにすることで、社内問い合わせ時間を削減したいです。


(これから)Microsoft Co-Pilot / Gemini for Google workspaceのプロセスの導入

これはこれから。Gemini for Google Workspaceはまた日本語未対応でした。うちの会社MSなんですが、これが本格的に出たらGASもあるので乗り換えたいと思ってます。

まとめ

現状使えそうな筋としては、
①業務フローをワンステップごとに分解し、それぞれに合った効率化を行う(ex. GASやGPTs)、
②社内知識を集積し、QA時間を短縮させる、
③文章を作成してもらう
の3点かと思います。動画系、音声系、既存アプリへの組み込み、API利用した複数モデルの同時利用etc,,今後も色々なトライアルを進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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