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2021年以前に考えていたこと

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過去に感じていたこと、当時発掘した感覚の記録。
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私と身体_WIP

私と身体_WIP

先週末、「あれ?」と思った。なんだか右腰に違和感があった。近所で文字通り「駆け込み寺」にしているマッサージ店に当日予約を入れる。上半身集中コース90分。

セラピストさんが私の背中を触り、
「……まるで鉄の板のようですね」
とつぶやいた。

翌日。月曜だった。
朝、目が覚めて「おかしいな」と思った。首が回らない。肩は動くがゴリゴリ鳴る。背中から腰にかけて、ピリピリした痛み。
ものすごく身体が凝って

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左側の外と、右側のわたし//

左側の外と、右側のわたし//

円の左側は外へ接していて、右側は自分。
そんなイメージ。

自分の感じていることがわからないと思っていたけど、それは微妙に間違いで、
正しくは、「自分のことより先に相手のことを感じている。そしてそっちをどうにかしようとしている」、だった。
相手の感情が揺れたら、「なだめなきゃ」、期待を感じたら「叶えなきゃ」。自分が感じたことは後回しにして、円の「左側」ばかりを見てきた。「右側」のわたしはそのまま放

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そして資本主義//

そして資本主義//

実は(別に隠してもいないけど)私は小さいころ新聞記者になりたかった。
小学生新聞なるものを読んでいたし、両親にインタビューして壁新聞みたいなものを作る遊びをしていたし、大学ではそういうゼミにも入った。

が、挫折した。
理由は色々あるし、まだ言語化できていないこともたくさんある、のだけど、どうしてか今の"社会"が体感として"変"だと感じていて、それを「そういうもの」として受け入れたり、やりくりした

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幸せとか喜びとかそういうもの

幸せとか喜びとかそういうもの

…ってなんだろう?なんて、厨二病みたいなことを考えてた。わりとずっと長く。

で、最近気づいた。
私の日常の基本は家族といるときは「緊張」、旅のときは「サバイブ」だったから、通常=緊張、戦闘準備状態だったのだと思う。

そういう状況では、「ああきっと幸せとか喜びとかは、『こうではない(ここにはない、今とは違う)』んだろう…いいなぁ…どんなかなぁ…」と妄想するしかなかった。
見たことのない謎の形の、

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母、家族

母、家族

私は母が怖かった。
突然、ぶわわと吹き上がる感情。一度沸騰すると、冷えるまで口を聞いてくれない。たとえその怒りが誤解に基づくものであっても、正すこともできない。

恐怖だった。
いつ母の感情が吹き出すか。私のどの言葉が、どの行動が引き金になるかわからなかったから、指先までぴりぴりさせて、生活した。中身を確認されるゴミ箱。閉めさせてもらえない部屋のドア。

買ったばかりのクマのノートがどこかへ行った

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世界は"わたし"でできている

世界は"わたし"でできている

材料は、わたし。
出来上がりは、世界。

生まれた場所、両親、もっと前の祖先、周りの人、そのほかいろいろ、いろんな要素があるけれど、結局のところ材料はシンプルで、"わたし"なのだ。

だから出来上がった世界が気に食わないとしても、ほかの何かのせいにはできない。"わたし"以外の材料はないから。逆に言えばその、"わたし"が少しでも変わると、世界も変わる。

全てが、"わたし"の思うまま。
全てを、"わ

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第2誕生日

第2誕生日

外へ出ないように押し込めているんだよ。
感情がわからないんじゃないよ。

他人の口を通してだったけれど、それは私から「私」への決死のメッセージだった。

「自分が本当ことを言ったら、外へ出したら、私の好きな人たちを傷つけてしまう」、そう思っていた。断片的にではあるけれど、いろんなことを学び、それは随分歪んだ観念だと、理解はしていたけれど、腑に落ちてはいなかった。

どう受け止めるか決めてるのは、そ

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体感と本能と感情

体感と本能と感情

私にとって体感とは、本能だ。

誰かに恋をするときは、頭や心よりも先に体が気付いている。ふわっと心臓のあたりが浮くようなあたたかさや、普段の1.5倍くらい血流が良くなるような興奮。
恐怖を感じるときは、体全体、特に外側と心臓のあたりがピリピリと痛んで緊張する。
不安も恐怖と似ているが、もっとぼんやりしている。頭がぼうっとして、体全体がすこし麻痺しているような、じわじわグレーの空気が肺から全身にまわ

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ここにある

ここにある

部屋から歩いて2分くらいのところにある、喫茶店でモーニングを食べているときだった。ちょっとしょっぱいバターのきいたシナモントーストに、ココット入りのミニサラダがついている。業務用のドレッシングが油っぽい。クリームがのったカフェ・オレ。豆腐屋さんとか魚屋さんとか、寝具屋さんもある商店街がこのあたりにはまだ残っていて、その一角にあるこの店は、常連らしきお客が細くも途切れない、渋い喫茶店。一人だったのに

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わからないわけない

わからないわけない

「私は海のこと、友達だと思ってないから。」

「親友」だと思っていたYにそういわれたのは高校2年の春だった。大好きだった彼にふられた直後。ゴールデンウィークの前。私の誕生日の直前。帰り道の電車の中。席がなかったのか、車両の連結部分に立っていた。ゆっくり窓の外の景色が流れていた。

突然言われて、意味が分からなかった。頭がぼわっとして、目の前に霧が突然降りてきたような感覚。しばらくして、こめかみには

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My journey : 5Rhythms Heat beat, Body to Heart

with Shanti Park at Kobe, Japan

My journey : 5Rhythms Heat beat, Body to Heart with Shanti Park at Kobe, Japan

初めて一人で乗った新幹線で、Aviciiをひたすらrepeatした。26歳で突然亡くなった彼の。死後、彼の曲を知った私が。

まる2日と半日、ひたすらに踊りまくった。遠泳した後みたいな、爽快感と体の疲れ。

涙のあと。

* * *

最近、文章が書けなくなっていた。

わかってほしい焦りと期待が薄くなってきたことが一つ。そしてもっと大きな理由は、体の中で巡ったり蒸発したり膨張したり振動したりして

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薄布

薄布

外は、あたたかいらしい。
花が一面に咲いているらしい。
風がやさしく吹いているらしい。

向こうから漏れ聞こえてくる話や、目を凝らしてぼんやり見える景色を頼りにもがいた。ここではない外は、辛いことも悲しいことも何もない、幸せをだけを集めて空に吹き上げている世界なのだと想像した。
ここを出たかった。もう地獄は御免だった……

* * *

四方を鉄柵に囲まれた檻の中にいた。

たまに、外から客が来た

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My journey : 5rhythms-elements at Chiang Mai, Thailand

My journey : 5rhythms-elements at Chiang Mai, Thailand

タイ、チェンマイの少し郊外。
初めて来た場所。初めて会う人たち。

舞台は自然の中にある。
冬の東京でいかに自分がちっちゃく体を固めていたかに気がついた。
夏のような太陽を、あますところなく浴びたい。
陽ざしがあたたかくて、関節がゆるゆるとほぐれていく。

踊る、というより、ひたすら体から生まれる振動に身をゆだねる。

身体が起きた。

踵が地面につく。土踏まずを通り、爪先へ。
音楽が当たる。耳か

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