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ベトナムテトの伝統料理⑫明け方のバイクの辛苦の光り


目次
はじめに
1. バインチュンの起源
2. 材料の豚肉について
3. ラーゾンの葉ともち米
4. 輝く緑豆
5. 新鮮な豚肉の前準備
6. 竹皮とラーゾンの葉の準備
7. ラーゾンの葉で包み込む
8. 包み込みと竹皮での縛り付け
9. 茹で上げの始まり
10. 徹夜の番とご家族の思い出
11.辛苦の日々
12.明け方のバイクの辛苦の光り
バインチュンは
家族のテトへの
お祝いと幸せの祈り
を準備していくもので
かけがえのないものだ
と知りました。

是非、連載して写真を
たくさん載せて
書いてみたいと思いました。



12.明け方のバイクの辛苦の光り


タインホア省の
伝統的なご家族との
思い出をタインホアの新鮮な豚肉の
伝統料理のネムチュアに続いて

タインホアのテト伝統料理
バインチュンの料理の様子を
みなさまに贈りたく
連載を続けています。

これが今回2023年1月18日
午後1時頃に訪れたベトナム北中部
タインホア省の伝統的なご家族の
お家の様子です。

数年前にご家族の辛苦の日々から
念願の祈りの中で闘いながら
改築された状態でした。


タインホア省も
毎年のように
ベトナム中部特有の
風水害、暴風雨、洪水が
襲ってくる。

歴史的にも貧困率は
依然として非常に高い省のひとつで
一部の人々の生活は
依然として困難である。

タインホア省の治安と秩序にも
潜在的な不安定要因もある。

毎年のことで台風、洪水、
鉄砲水などが連続して
厳しすぎる自然環境。

このご主人は苦労を重ねてきた
農業者であり豆腐造りも様々な
農産物の加工も手作業で工夫して
苦労をしてきた。

養豚も続いてきたことも
実はこの夜に知ったことだった。

タインホアでもそうだが、
ベトナムは
自分で農産物を収穫して
それを選別したり加工したり
自分で集落の市場で売らなければ
生活が成り立たない。

家族で生活を支え合う。
半端なものじゃない。

妻は土日もなく1年間連日
働き続ける。

毎日朝4時半から市場へ売りに行く
夜は20時半過ぎに帰宅出来る。

毎日なのは、市場で座って
農産物を広げる場所を
他の人に、奪われるからだ。

妻にとってテトのお正月しか
休むことはない。

もう20年以上も続いている。

だから家事も
バインチュンづくりも
このご主人と子どもたちが
支えなけばならなかった。


2023年1月20日
午前1時10分頃の
バインチュンの大釜の
茹で上あげの様子です。




その時間はやってきた。

2023年1月18日のお昼頃
このタインホアのご家庭に
到着して、昨日の
1月19日の明け方は私は
眠っていた。

バインチュンづくりが始まり
明けた1月20日午前4時30分
がやってきた。

徹夜してほしいと勧められた。

そのときに
ご主人の妻が市場へ
販売に出掛けるときに必ず
お見送りしたいと
私には、誓いにも似た決意があった。

ぎっしりと詰め込まれというか
ぎっしりと括り付けられた
商品、農産物製品の様子です。

妻はこのバイクにまたがり
私は、ベトナム語で話しながら
見送ることとなりました。

しかし、このときの冷え込みは
すごかった。

妻は、シャンパーを3着
3重に着込み、、、

さらに、私は
本当に驚いた。

妻は、バイクに股がったあと
身体の前がわに寒さと
風よけのために
前向きに
もう一着の冬用のジャンパーを
しっかりと腕と腕に通した。

そう、身体の前方と後方に
ジャンパーを4着使って
身体を寒さから
守ってバイクで出発する
発進させるのです。


雨の中だろうが
強風や嵐だろうが
バイクで受ける
強烈な寒さと風を
なんとかして
身体の体温を
冷え込まないように
するためだそうです。


息が出来ないくらい苦しい
生活だったという意味が、、、


妻は、この荷物でいっぱいの
バイクをハンドルを
すごい力だと思います。
ハンドルを握り締めて
お家の門の前の
アスファルト車道まで
押し進めます。

もちろん、私も黙って
見送ることは出来ずに
後方の荷物を押しながら
支えます。

行ってくるからね
少し眠ってくださいと
もう振り向くことは
出来ないまま
私に声をかけた。

妻のバイクのエンジンが
掛からない。

何度も何度も、、、
スターターが作動しない。

私は、ご主人を呼びに
行こうと妻に言いました。

しかし、妻は首をわずかに振り
また、何度も何度も
バイクのエンジンがかかならい。

寒さのせいだと思います。

妻は諦めなかった。。。

もう20回以上、
スターターをかけようとしてる。

私は、はっきりと
ご主人の妻が
ご主人も、娘たちを
起こしたくないことが
わかりました。

ご主人を手伝えずに
ご主人を眠ったままで
毎日、こうやって
辛さも遥かに通り越して
少しでも、気づかれないように
バイクのエンジン音は
大きいのですが、
起こさないように
したいんですね。

そして、
私が無理だと感じていた
バイクのエンジンは
30回近い
妻の気持ちの強さが
乗り移って
奇跡のように
私の目の前で
とうとう、
本当にかかりました。

私の心に感動が生まれました。
また、涙が溢れて来ました。

また、
涙が溢れてこぼれ
落ちてながら

この写真の元になる
ビデオは

その霞んだ目で
撮影していました。

明け方の暗闇の中に

黄金色に光る

ご主人の妻のバイクの軌跡。。。

バイク音が静寂と
鶏とりの鳴く
暗闇の中で
こだまするように
少しずつ少しずつ
遠くに消えていきます。

20年以上、
ご主人以外はたぶん
誰にも見られなかった。

初めて他のひと、、、
私が見た最初で
最後に妻にとっても
最後の光景になると思いました。

私は、生涯忘れなれない
と思いました。

2023年1月20日
午前4時40分。。。

ビデオを連続して
止めて写真にしたものを
みなさまに贈ります。


この時刻の外の気温は
10℃を下回り
7℃しかありませんでした。

茹で上げは続いています。


〜 次回に続きます 〜


ベトナムテトの伝統料理①
1. お祝いと幸せを祈りを準備する
〜ベトナム北中部タインホアでの
ベトナムテト2023年1月22日直前の家庭料理「バインチュン」〜


ベトナムテトの伝統料理②
2. バインチュンの起源と豚肉について


ベトナムテトの伝統料理③
3. ラーゾンの葉ともち米


ベトナムテトの伝統料理④
4. 輝く緑豆


ベトナムテトの伝統料理⑤
5. 新鮮な豚肉の前準備


ベトナムテトの伝統料理⑥
6. 竹皮とラーゾンの葉の準備


ベトナムテトの伝統料理⑦
7. ラーゾンの葉で包み込み


ベトナムテトの伝統料理⑧
8. 包み込みと竹皮での縛り付け


ベトナムテトの伝統料理⑨
9. 茹で上げの始まり


ベトナムテトの伝統料理⑩
10. 徹夜の番とご家族の思い出


ベトナムテトの伝統料理⑪
11.辛苦の日々



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