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ゆっくりちゃんのための学習支援

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小学校の一斉授業に自力でついていくのが難しい,ゆっくり学ぶ子「ゆっくりちゃん」のために支援者はどんなことができるでしょうか。 最小限の支援で、自分で解決する力を育てたいと思い、様…
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傘らくまきバンド

傘らくまきバンド

幼児や低学年の子だと、傘をくるくると巻いて留めるバンド(胴ネームバンド)がうまくできない子いますよね。
原因のひとつとして、最後に留める面ファスナーの面積が1~2cmほどしかなくて、うまく合わせられないとせっかく巻いた傘がばらりとほどけたりして、イヤになっちゃう子もいますよね。

そんなお悩みを解決してくれるのが、自作の「傘らくまきバンド」です。
100円ショップで買ってきた面ファスナーを、傘の胴

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色違いひも

色違いひも

年齢が上がると、ひも靴を履く機会が増えますよね。
もちろん、ひものない靴を選ぶという選択もあっていいと思いますが、
もし可能ならば、蝶々結びの練習をしていて損はありません。
蝶々結びに限らず、工作や手芸、生活のさまざまな場面でひもを結ぶ機会は多いと思います。

でも、そばについて隣で手本を実演して見せても「このひもをこうやって、これをここの輪っかを通して・・・ああ、違う!」なんてじれったくなっちゃ

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小学1年算数 大胆提案!「数の合成・分解」は深追いするな!

小学1年算数 大胆提案!「数の合成・分解」は深追いするな!

1年生教科書では、1から10までの数を習った後勉強するのが「数の合成や分解」です。
「2と3で〇」(合成)や「5は2と〇」(分解)というものです。
これが一部のゆっくりちゃんにとってとんでもなく難しい!
保護者にしてみれば、我が子が1年生になって2か月ぐらいで勉強につまずくことに驚愕してしまいます。

つまずく理由
1.数字という概念の未定着
2.言語的理解の難しさ
3.カリキュラム設計の不適切さ

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算数4年 折れ線グラフの指導 学習支援3つの原因とその支援方法

算数4年 折れ線グラフの指導 学習支援3つの原因とその支援方法

例えば4年生算数「折れ線グラフ」では,2つの数値をグラフや表に表したり読み取ったりします。

主なゆっくりちゃんのつまずきポイント原因1.グラフのマス目が細かすぎて読みまちがえる原因2.2つの数値を混同してしまう
原因3.定規で直線がうまく引けない など

原因1.グラフのマス目が細かすぎて読み間違えるグラフのマス目が細かすぎると,数値を読み間違えたり,グラフの点を間違った場所に打ってしまうことが

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時計ばっちりクリアシートの作り方

時計ばっちりクリアシートの作り方

今回から学習理解がゆっくりな「ゆっくりちゃん」のために,学習支援の具体的方法や自力解決を促す補助具を紹介していきたいと思います。

はじめに,お断りしておきたいことは,ここで紹介する方法は,一斉授業での指導法についていくのがやっとの子供に,こんな方法を試したらうまくいったという実践例であって,唯一無二の「正しい指導法」ではないということです。
子供によって理解の進度や認知の特性は千差万別なので,「

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