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「セルジュゲンズブール、パリで一番人気がある男」

 パリ第四大学留学中に知ったフランスのスーパースター!
 彼は、ロシア系ユダヤ人である。
 もちろん、国籍はフランス国籍だ。

 フランスにもアメリカと同じピラミッド型の人種・民族の構造がある。
 ロシア系ユダヤ人は、そのピラミッドの底辺である。
 アフリカ移民の下に位置する。

 そこから這い上がり、歌手(作詞作曲家)、映画監督、ピアニスト、マルチ芸術家としてその位置を不動にした、スーパースターである。
 エリートを自認する大学教授でさえ、彼のファンである。
 彼の生き方は、女たらしの一生であった。

 ジェーンンバーキン、ブリジットバルドーを初め、有名な女優、歌手、モデルは、彼と何がしらの関係にある。
 彼は、口癖のように著名人になっても、自分は「マイナー」であると言うのが口癖であった。
 ヘビースモーカーで一日のタバコの本数は120本以上である。
 ジタンが、大好きであった。
 ロリータであった。
 若い女の子が好きであったということである。
 朝からワインを飲み、自らアルコール依存症となっていった。
 晩年は、肝臓がんにかかり、10時間を超える手術を受け、奇跡的に生還する。しかし、彼の命を奪ったのは、ガンではなく、タバコの吸い過ぎで悪くした心臓であった。
 死後、約一週間後に発見される。
 パリで彼の墓を訪れると花束とメッセージでいつも一杯だ。
 若者たちは、熱心に目をつぶり両手を組み、彼に話しかけている。

ゲンズブール

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