IsaoFujiwara

キャリアコンサルタントの資格を取得して6年余、本業とは別に地味に活動しています。 本業…

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キャリアコンサルタントの資格を取得して6年余、本業とは別に地味に活動しています。 本業定年の転機も現実として見えはじめ、 次の一歩をどうしようか・・と考えたりする今日この頃です。

記事一覧

エフェクチュエーション

エフェクチュエーションとは、 「高い不確実性に対して予測ではなくコントロールによって対処する思考様式」 です。 従来の「目的主導」でリスク予測を重視した「コーゼー…

IsaoFujiwara
2か月前
3

まず、ちゃんと聴く。

「まず」 というのは、伝える前に「まず」聴くこと。 「ちゃんと聴く」 とは、 「社会のルールや規範、私の価値観や常識に照らして、善悪正邪を判断するのではなく、全て…

IsaoFujiwara
5か月前
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世界は贈与でできている

最近、贈与論というのが話題になっているのでしょうか。 「贈与論はコミュニケーション論でなければなりません」と著者は述べています。 税金とか相続とかではなくて、哲…

IsaoFujiwara
5か月前
3

自由になるための技術 リベラルアーツ

「あなたは一体どうしたいのですか?」 未来を人に聞くのではなく、問いを自分に向けるべきと著者はいいます。 時代の流れは速く不確かとなり、明文化されたルールが追い…

IsaoFujiwara
8か月前
2

リスキリングは経営課題

日本の社会人はそもそも、学ばない。学びたくないのではなく、学べないのでもなく、学ばない。その事実を「中動態的キャリア」という言葉で説明しています。なるほど。腹落…

IsaoFujiwara
9か月前
4

定年前と定年後の働き方

「働かないおじさん」とか言われて、ふてくされているシニアのイメージが広がりつつあるのは残念ですが、研究によると幸福感は40歳代後半から増しているのだそうです。これ…

IsaoFujiwara
9か月前

天路の旅人

敗戦をまたいだ8年間、中国からインドを徒歩で旅し、帰国後は一商売人として岩手県の盛岡で静かに人生を終えた西川一三。その生き様を『天路の旅人』の著作で追うことがで…

IsaoFujiwara
1年前
3

他者と働く

日々の仕事で直面する「技術的問題」は、その道のエキスパートを中心に解決に向けて取り組んでいけるのですが、人間関係のような「適応課題」は手つかずで放置されることが…

IsaoFujiwara
1年前
4

金子みすゞ

賑やかな浜から深い海の底へ。 明から暗への劇的な変化が より一層悲しさを深めるように感じます。 (「大漁」) 「みんなちがって、みんないい」 違いを受け入れる人間性…

IsaoFujiwara
1年前
4

キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門

ここ数ヶ月、キャリアカウンセリングを実施する機会がない。逆に職場では、1on1を実施する機会が増えてきた。 1on1を実施して思うのは、カウンセリングと比べて、上司であ…

IsaoFujiwara
1年前
3

リーダーシップ関連の書籍

リーダーシップ関連の本をまとめ読みしました。 ①部下を幸せにする課長、不幸にする課長  井戸川 寿義著 日本能率協会マネジメントセンター ②リーダーの仮面  安藤 …

IsaoFujiwara
1年前
2

サーバント・リーダーシップ入門

組織をまとめようとする時、メンバーに対して思う。 私のもつ権限に委縮しているのではないか。 組織に対する無力感から従順になっているのではないのか。 組織のメンバー…

IsaoFujiwara
1年前
1

リスキリング

リスキリングとは、 「外部環境の変化に合わせて企業を変革していくために、従業員を新たに必要となる職務に配置転換していく」 ことです。 特にDXなどデジタル関連業務へ…

IsaoFujiwara
1年前
1

成人発達理論 3冊

①リーダーシップに出会う瞬間 有冬典子著 ②なぜ部下とうまくいかないのか 加藤洋平著 ③なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レ…

IsaoFujiwara
1年前
7

『経営者の条件』『人生を変えるドラッカー』

「仕事はプライベートの反対語じゃない。  自分を成長させる、最高に楽しい機会だよな。  仕事で自分が成長できたら、人生全般に影響する。  プライベートは仕事から逃…

IsaoFujiwara
1年前
8

ドラッカー読書会

10か月かけて、ドラッカー著 『経営者の条件』 を毎月1章ずつ読み進めました。 気になったところに線を引いて、発表し合う。 ファシリテーターのコメントを聞く。 その繰…

IsaoFujiwara
1年前
2
エフェクチュエーション

エフェクチュエーション

エフェクチュエーションとは、
「高い不確実性に対して予測ではなくコントロールによって対処する思考様式」
です。

従来の「目的主導」でリスク予測を重視した「コーゼーション(causation:因果論)」と対をなす考え方です。

起業家が新規事業を立ち上げるときに必要な考え方として紹介されていますが、私のように定年退職を前にどっちの方向に進んでいったらよいのかわからない!と悩むおやじたちにも指針とな

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まず、ちゃんと聴く。

「まず」
というのは、伝える前に「まず」聴くこと。

「ちゃんと聴く」
とは、
「社会のルールや規範、私の価値観や常識に照らして、善悪正邪を判断するのではなく、全ての人の全ての言動の背景には、その人なりの肯定的意図があると信じるあり方」
のこと。

「リアルなビジネスの現場でコミュニケーションに悩んでいる人」にとっては、伝えることで頭の中はいっぱいになるけど、「まず、ちゃんと聴く」ということが大切

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世界は贈与でできている

世界は贈与でできている

最近、贈与論というのが話題になっているのでしょうか。

「贈与論はコミュニケーション論でなければなりません」と著者は述べています。
税金とか相続とかではなくて、哲学の話です。
贈与と交換。この対比で考えるところから私の理解は始まりました。

贈与→差し出し、名乗らず立ち去り、届くことを祈る
交換→「助けてあげる。で、あなたは私に何をしてくれるの?」

この著書を読んでの、私の大雑把な理解です。

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自由になるための技術 リベラルアーツ

自由になるための技術 リベラルアーツ

「あなたは一体どうしたいのですか?」
未来を人に聞くのではなく、問いを自分に向けるべきと著者はいいます。

時代の流れは速く不確かとなり、明文化されたルールが追い付かない。
こんな時代に大切なのは、
「自分自身の価値基準」を持つこと
「人間というものをより深く理解すること」
学ぶことで「人生の選択肢を増やすこと」

そもそもリベラルアーツとは何か。
私の理解は、著書を引用するとこうなります。

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リスキリングは経営課題

リスキリングは経営課題

日本の社会人はそもそも、学ばない。学びたくないのではなく、学べないのでもなく、学ばない。その事実を「中動態的キャリア」という言葉で説明しています。なるほど。腹落ちします。

「企業は従業員それぞれの個の主体性=WILLを、入社してから20年後、ミドル期ごろになって急に求め始めます。40代や50代になってから「あなたのやりたいことは何か」ということを、「キャリア自律」の言葉を盾にとって突きつけます。

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定年前と定年後の働き方

定年前と定年後の働き方

「働かないおじさん」とか言われて、ふてくされているシニアのイメージが広がりつつあるのは残念ですが、研究によると幸福感は40歳代後半から増しているのだそうです。これを「幸福感のU字型カーブ」と呼ぶそうです。

この書籍ではシニアの働き方として、マッチョイズムに囚われない、役職にこだわらない、現場のプレーヤーとして専門性の向上にこだわる、などを提案しています。マッチョイズムとは、伝統的な男性らしさ、つ

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天路の旅人

天路の旅人

敗戦をまたいだ8年間、中国からインドを徒歩で旅し、帰国後は一商売人として岩手県の盛岡で静かに人生を終えた西川一三。その生き様を『天路の旅人』の著作で追うことができました。

現代文明とは縁のない地で、西川が大切にしたのはその土地その土地でのコミュニケーションだったように感じました。

蒙古人の巡礼僧になりすますためにひたすら修行し、言葉を学び、真面目に働くことで信頼関係を築く。

おそらくは自分の

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他者と働く

他者と働く

日々の仕事で直面する「技術的問題」は、その道のエキスパートを中心に解決に向けて取り組んでいけるのですが、人間関係のような「適応課題」は手つかずで放置されることが多いように思います。その「適応課題」の解決手段が「対話」だと著者は言います。

「対話」とは、
権限や立場とは関係なく誰にでも、
「双方向にお互いを受け入れ合っていくこと」

お互いを受け入れ合うには、
自分や相手の
「ナラティヴ」
を知る

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金子みすゞ

金子みすゞ

賑やかな浜から深い海の底へ。
明から暗への劇的な変化が
より一層悲しさを深めるように感じます。
(「大漁」)

「みんなちがって、みんないい」
違いを受け入れる人間性を
すでに持っているのか、
持ちたいという願いなのか。
(「私と小鳥と鈴と」)

大正から昭和初期にかけて生き、
自ら命を絶った若い女性詩人は
どんな人生を歩んだのか。

苦労や寂しさが人の心を動かすのだとしたら、
生きる意味とは何か

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キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門

キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門

ここ数ヶ月、キャリアカウンセリングを実施する機会がない。逆に職場では、1on1を実施する機会が増えてきた。

1on1を実施して思うのは、カウンセリングと比べて、上司である自分がしゃべっている時間が長いということ。こんなはずではないと思いながらも気が付くと自分がしゃべっている。いろいろ言い訳はあるが、結局傾聴が不十分で1on1の趣旨から外れている。

そんなことを繰り返していると、カウンセリングの

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リーダーシップ関連の書籍

リーダーシップ関連の書籍

リーダーシップ関連の本をまとめ読みしました。

①部下を幸せにする課長、不幸にする課長
 井戸川 寿義著 日本能率協会マネジメントセンター

②リーダーの仮面
 安藤 広大著 ダイヤモンド社

③これからのリーダーシップ 
 堀尾 志保、舘野 泰一 著
 日本能率協会マネジメントセンター

課長の役割は、
「部下のやる気を高め、
 成長の支援をしながら組織の目標を達成すること」
という①では、サー

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サーバント・リーダーシップ入門

サーバント・リーダーシップ入門

組織をまとめようとする時、メンバーに対して思う。
私のもつ権限に委縮しているのではないか。
組織に対する無力感から従順になっているのではないのか。

組織のメンバーを支援したいと思う時、自分に対して思う。
責任逃れをしているだけではないのか。
いざという時に前に立って進む勇気を持っているか。

「サーバント・リーダーシップ」とは何か、つかみどころがないように感じる。
「サーバント・リーダーシップは

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リスキリング

リスキリング

リスキリングとは、
「外部環境の変化に合わせて企業を変革していくために、従業員を新たに必要となる職務に配置転換していく」
ことです。

特にDXなどデジタル関連業務への配置転換が目的となります。

ですから、個人の自主性を起点とした
「アップスキリング」
とは異なります。

業務時間内で学びます。
企業は従業員が学んだことを実践する機会も提供します。
実践で身につけるので、無駄になることも、忘れて

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成人発達理論 3冊

成人発達理論 3冊

①リーダーシップに出会う瞬間 有冬典子著
②なぜ部下とうまくいかないのか 加藤洋平著
③なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー共著

「知識やスキルを発動させる根幹部分の知性や意識そのものが、一生をかけて成長・発達を遂げる」(②)
というのがロバート・キーガンの成人発達理論の考え方です。とても実践的だと思います。

社会人になっても学び続けることは必要だと

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『経営者の条件』『人生を変えるドラッカー』

『経営者の条件』『人生を変えるドラッカー』

「仕事はプライベートの反対語じゃない。
 自分を成長させる、最高に楽しい機会だよな。
 仕事で自分が成長できたら、人生全般に影響する。
 プライベートは仕事から逃げ込む場所じゃない。
 仕事で成長できるからこそ、プライベートも輝く。
 仕事でこそ、自分が生きていることが世の中に生かされる。」

『人生を変えるドラッカー』(吉田麻子著)から登場人物の言葉です。
4年前に初めてドラッカーの入門書
『人

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ドラッカー読書会

ドラッカー読書会

10か月かけて、ドラッカー著
『経営者の条件』
を毎月1章ずつ読み進めました。

気になったところに線を引いて、発表し合う。
ファシリテーターのコメントを聞く。
その繰り返しが深い理解につながるように感じました。

おかげさまで、
ひとつの学問と言えるような、
ドラッカー理論の奥深さを体感することができました。

抽象的な記載が多いためか、
「答えが書いていない」
「具体的なアクションがわからない

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