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「環境を変えるだけ」


奥野修司著・「心にナイフをしのばせて」を読んだ。

1997年に酒鬼薔薇件(連続児童殺傷事件)が起きたことは有名。
しかし、その28年前にも同じような事件が東京近郊であった。
その事件の被害者側、そして加害者側を追ったルポルタージュ。


この本はよくあるようなハッピーエンドではないどころか、読後はめちゃくちゃ胸クソが悪くなる。

残酷な描写もあるから、苦手な人にはオススメしない。


でも、俺はこういう胸クソが悪くなる本を読むことは大切だと思っている。

なぜなら、暗く、不快で、絶望的な作品は

「闇」

を見れるからだ。


世の中のベストセラー作品の多くは

夢をみせて、希望を語るような

「光」

ばかりを半ば強制的に見せてくる。


でも、俺みたいな凡人がベストセラー作品を読んでも人生は変わらない。

それは、「光」しかみていないから。

「光」があるってことは「闇」があるってことなのにそこをみていないから。

だから、「闇」を徹底的に感じれる作品を読むんだ。

売れているかどうかなんて、クソほどどうでもいい。

濃く深い「闇」を見れるから、燦然と輝く「光」がわかるんだ。



本の内容にもどる。

加害者の少年Aは、事件後も徹底的に法律に守られて自分のことしか考えてないけど更生(更生といっていいのか。)をし弁護士として成功をしている。
そして、加害者側である少年Aの父は、約束の賠償金をほとんど払わないで死亡。

一方、息子を殺され賠償金さえもらえない被害者側の家族は、事件から40年近くたった今も重く深い心のキズを負っていてそれは癒えることがない。

被害者側のケアより加害者の人権と更生のほうに費用をかける政府、被害者の視点がなかった法律等々、

ほんと、胸クソが悪くなるポイントがありすぎる。。。



でも、俺はこの本を読んで、

人生なんて良くも悪くも簡単に変えれる

と思った。


じゃあ、どうすれば簡単に人生を変えれるのか?

それは、

環境を変えればいいだけ。

本当にただそれだけ。


わかりやすく言うと、

住んでいる環境を変えればいい。

つまり、引っ越しすればいいだけ。

そうすれば付き合う人間が変わる。

そしてその付き合う人間っていうのは過去の自分を全く知らないわけ。

過去に自分がされてきた評価なんて少しも知らないわけ。

だから、新しく変えた環境で今までとは違う振る舞い方をすれば当然周りの評価も変わってくる。

例えば、

過去の環境ではおとなしい性格と評価されていた人でも、

新しく変えた環境で騒ぐようにすればうるさい性格と評価される。

(おとなしい性格と評価されている環境で突然騒ぐようになっても、うるさい性格と評価はされないのは当然で、心配されるだけ。笑)


もっというと、全てをまるっきり変えるんだったら少年Aみたいに名前まで変えちゃえばいいんだ。

今の時代だと、使っているSNSやラインなどの連絡を取るためのアプリを全てアカウント削除し、

変えた名前でまたやり始めればいい。



人生を変えたいと言いながら、引っ越しすらできないなら人生を本気で変える気がないんだよ。

仕事とかお金とか時間のことなんて環境を変えたあとで考えればいい。

そんなこと、いくらでもどうにかなるから。

とにかく、環境を変えるだけでいいんだ。

簡単なことでしょ。



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