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断食はダイエットに効果的?健康を目指すプチ断食「インターミッテントファスティング」

最近メディアから「プチ断食」という言葉を聞く機会が増えてきました。

おうち時間が増えることによって太ってしまった方からすれば、「藁にもすがる思いで痩せる方法を知りたい!」と思っているかもしれません。

一方で筋トレをしている方からすると、栄養不足によるカタボリック(筋肉の分解)は天敵
「断食なんかでホントに痩せるの?筋肉が落ちるだけなんじゃないの?」と思う人もいるでしょう。

今回は、【唯一の効果的な断食と言われる、インターミッテントファスティング】についてお話していきます。


●断食の種類とルール

「断食」というと、宗教的なことを想像される方も多いでしょう。
確かに、イスラム教の「ラマダン」や、仏教の「千日回峰行」などでは、厳しい断食が行われます。

断食といっても、ルールには様々なものがあります。
例えば、ラマダンであれば日没後に軽い食事を摂ってもよかったりとか、千日回峰行の護摩修行であれば五穀と塩以外は食べられるなど。

今回は、宗教的な側面ではなく、栄養学・解剖生理学の観点からある断食を紹介します。

その名は、「インターミッテントファスティング」(以下IF)
以前から欧米で流行りはじめ、数年前くらいから日本のメディアでも取り上げられるようになりました。

基本的なルールは、
「16時間断食し、残りの8時間は好きなものを食べてもいい」
というもの。
時間の制限があるという点はラマダンに近いかもしれません。

その他にも、IFの派生形として
週に1-2回は24時間断食し、残りの日は普通に食べる「Eat-Stop-Eat法」
一週間のうち連続しない2日だけ500-600kcal程度に制限し、残りの5日は普通に食べる「5:2ダイエット」
などもあります。

今回は「16時間断食し、残りの8時間は好きなものを食べてもいい」通常のIFにフォーカスしてお話していきます。
さてこのIF、筋トレをする人にも適用できるのでしょうか。

ちなみに、「千日回峰行」を完遂した方のお話がめちゃくちゃおもしろかったのでよければぜひ。


●インターミッテントファスティングの理論

結論の前に、なぜ16時間の断食が効果的と考えられるのかを理論的に考えていこうと思います。

筆者が考えるIFのメリットは3つです。

1.人間本来の食生活に近い
2.総摂取カロリーを制御できる
3.インスリン感受性を上げることができる

それぞれ解説していきます。


1.人間本来の食生活に近い

現代ではコンビニやスーパーでいつでも簡単に食材を手に入れることができます。
私たちはこれはを当たり前のことと考えていますが、実は歴史的に見て、人類史数十万年のうち、こんな時代はここ数十年しかありません

最寄りのコンビニまで車で20分かかる、みたいな田舎に旅行に行くと、
「不便なところに住んでる人もいるもんだなあ~」
とか思うかもしれません。

でも、古代の狩猟民族はそうはいきません。
お腹が空いたらそこらへんの動物を狩るなり、木の実を集めてくるなりしてこなければいけないのです。

車で20分どころか、数時間からときには数日間も食材を見つけることができないこともあったはずです。
このような環境で生きてきた人間は、長い間食べ物なしで生きるのが当たり前でした。

このことから、一日3-4回の食事を食べる今の生活のほうが身体に合っていないのは当然かもしれません。

もちろん、今の豊かな生活を否定するわけではありません。
しかし、自分たちの身体は一日に何度も高カロリーの食事を摂るように設計されてはいないことを理解しておきましょう。



2.総摂取カロリーを制御できる

IFによって食事の回数や時間を制限することで、結果的に総摂取カロリーを抑えることができます。

一日3回ないしそれに間食を加えた生活って、知らないうちに結構なカロリー摂取しちゃってるんですよ。
気付いたらいっぱい食べてて、気付いたら体重が増えていた、なんてことになりかねません。

ですが、食事していい時間を8時間以内に制限すれば、さすがに暴飲暴食するにも限界がありますよね。
ハンバーガーとポテトとピザとケーキを8時間以内に全部食べるのは、むしろ苦行です。
物理的に可能な人もいるかもしれませんが、少なくとも筆者はあまりやりたくありませんw

ところでハンバーガーやポテトが太る理由は、カロリーが高いのはもちろんですが、「食べやすいから」という理由もあるそうです。

大抵の食事はお箸を使って食べますよね。
お箸で挟んで口に運ぶ、という作業は、ハンバーガーやポテトと比べるとずいぶん「食べにくい」です。
箸で食べ物をつかんで口に運ぶ、その動作を繰り返して食べるため、食べるのに時間がかかります。

満腹中枢は食事を始めて15分くらいから働き始めますから、箸を使って味わって食事をしていると、自然とお腹いっぱいになってきます。

しかし片手間で食べられるハンバーガーやポテトは、動作が楽でサッと短時間で食べられるため、満腹感を得にくい。
なので結果として食べすぎてしまう。

元々はアメリカ人労働者が「短時間で高カロリーなものを食べたい」という目的に基づいて作られた食べ物なので、当たり前っちゃ当たり前ですね。
合理的なアメリカ人っぽい発想です。

話が逸れましたが、、、
「片手間で食べられる間食」は太る原因です。

その点、食事の時間を起きている8時間のみに制限するIFでは、余計な間食を抑えることができます。
食事ができる貴重な8時間に、どうでもいいものでお腹を満たしたくありませんよね。

結果として総摂取カロリーを抑えられる、ということです。



3.インスリン感受性を上げることができる

インスリンとは、「血糖値を下げるホルモン」
正確には、血液中の栄養素を筋肉や肝臓、脂肪細胞に運ぶことで血糖値を下げる作用があります。

IFをすることで、インスリンの働きを正常化する効果が見込めます。

インスリンは基本的に身体にとって良いヤツなんですが、インスリンが出過ぎる、つまり糖質を日常的に摂りすぎることは良いことではありません。
(※糖質を摂ること自体は悪いことではないので注意。)

現代人はインスリンを過剰に働かせてしまっており、これが行き過ぎると糖尿病になります。
IFによって、インスリンやインスリンを生成する膵臓が休憩する時間を確保することで、正常な状態に戻すことができるでしょう。

インスリンが悪くなっている状態を2パターン示しておきます。


・インスリンの質が悪い

インスリンが分泌されているにも関わらず、うまく働いてくれない、つまり血液中の栄養がうまく身体に行き渡らない状態になることがあります。

原因としては、

 ・運動をしない
 ・常識から外れた量と質の食事(特に糖質)を摂る
 ・栄養状態が悪く、
糖質を代謝するビタミン等が不足している

の状態が続くとインスリン抵抗性が高まってきます。


・インスリンの量が少ない

糖質の過剰摂取によりインスリンが大量に分泌される状態が長く続くと、インスリンを作っている膵臓が過労状態になり、インスリンを作る働きが弱くなってしまいます。

インスリンが不足していると、糖が身体に運ばれず、血液中にあふれてしまいます。


インスリンに関する過去記事。


●まとめ

今回はIFについての筆者の私見を述べましたが、思ったより長くなってしまいました。

「それってあなたの感想ですよね?なんかそういうデータあるんですか?」
「健康には良いかもしれないけど筋トレ的にどうなんだよ!俺は健康より筋肉が大事だ!」

みたいな声が聞こえてきそうです。
結論として筋トレする人にもオススメはできるのですが、科学的論文を混じえて、筋トレ的な目線でお話するのは次回にしようと思います。


・断食の中でもインターミッテントファスティングは良いっぽい
1.人間本来の食生活に近い
2.総摂取カロリーを制御できる
3.インスリン感受性を上げることができる


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