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日本人のアイデンティティと自立について
これまで北斎を通した自立についてお話ししてきましたが、この回で終わりです。 詳しくはこちら https://note.mu/hozuyamamoto/n/n4d89dd53916d 北斎が我が国初の近代的…
日本人のアイデンティティと自立について
これまで北斎を通した自立についてお話ししてきましたが、この回で終わりです。
詳しくはこちら https://note.mu/hozuyamamoto/n/n4d89dd53916d
北斎が我が国初の近代的なアーティストになった上記の3つの自立の条件は、現代社会に暮らす私たち市民にも当てはまるのです。
まず3つの自立のうち3番目の「社会環境」を見てみましょう。
表現と収入の自立を助けているの
作品は評価とコンテクストでメインカルチャーへ
3つの自立の条件を検証することで、
北斎が日本近代の最初のアーティストだと明かしました。
彼の作品が世界の美術史上に遺されたのは、
拡散的で継続的な評価がなされたからです。
メインカルチャーに格上げされていく過程を、
評価した人たちを通して見ていきたいと思います。
まず、浮世絵を町人らがサブカルチャーとして楽しみ、
彼らの中でも教養ある高井鴻山は
北斎をただの浮世絵師ではないと評価していました。
北斎は日本のメインカルチャー
北斎が日本のメインカルチャーであることに異論を唱える人はいない。
「1960年ウィーンで開催された世界平和評議会で北斎は、
ダビンチとレンブラントと並び世界文化三大巨匠に選ばれた。」
と神山氏の著書に書かれている。
北斎の「神奈川沖浪裏」の木版画は、今世界中に知られている。
浮世絵は江戸時代の終わりにヨーロッパのアーティストたちの目にとまり、明治時代にはゴッホやモネたちも手に入れていた。
メインカルチャーとサブカルチャー
2025年の万博に大阪が立候補をしています。
1970年の大阪万博では、梅棹忠夫が民博と岡本太郎の太陽の塔を残し、
この2つはストック(資産)となりましたが、
1975年の沖縄海洋博は目標の入場者数に達せず海洋汚染を引き起こし、
残されたのはごく普通の記念公園でし た。
今回大阪に決まれば、
少なくとも100年先を見越した博覧会であってほしいと願います。
この数年フランスを中心に、
150年
「知られざる北斎」出版記念トークイベント
27日に「知られざる北斎」(幻冬社)を記した神山典士氏と渋谷ローディで、出版記念のトークイベントを開催しました。内容を大別すると五つのテーマになります。「ジャポニズム」「北斎」「林忠正」「小布施と高井鴻山」「すみだ北斎美術館」です。一つずつ150年前の日本と現代を比べ、私の思うことを書いてみます。
山本豊津公式ブログ「アートと記憶」
古希になった今日からブログを始めます。
この5月に一柳慧/近藤高弘「消滅」展を企画したところ、
現代音楽と現代陶芸のコラボレーションなので、
ジャンルを超えた来場者がたくさん見えました。
一柳先生は、私の父が1962年に企画した
「前衛音楽の4人の作曲家による楽譜」展以来56ぶりの出展です。
展覧会の後日先生に誘われ「川島素晴works vol.2 by 神田佳子」の
現代音楽+パフォーマン