堀崎 茂

NPO法人東京里山開拓団・代表 http://satoyamapioneers.web…

堀崎 茂

NPO法人東京里山開拓団・代表 http://satoyamapioneers.web.fc2.com/ 東京周辺の荒れた山林に通い続けて15年。ライフワークとして里山の社会的活用とマインドフルネス普及に注力。児童養護施設との里山開拓で環境大臣&厚労省表彰。

記事一覧

さとごろりん美山リニューアルオープン!(2023年7月)

さとごろりん美山のお披露目会当日の2023年7月22日は、ちょうど梅雨明け宣言もあって、夏休みの初日らしい強い日差しの照り付ける青空の一日となりました。 私たちは10年…

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1年前
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ボランティアとお金、仕事の関係について(2023年8月)

会社員にとってのボランティア 2023年7月22、23日、児童養護施設の里山付き別荘・さとごろりんお披露目会には48名もの方が来られて、自由にさとごろりんのよさを体感いた…

堀崎 茂
1年前
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開拓者精神を再発見する(2022年10月)

高校生との里山開拓 2022年9月25日、台風一過でよく晴れた日曜日に、杉並区の児童養護施設・東京家庭学校の高校生とともにあきる野市菅生の山林に行って開拓作業を行いま…

堀崎 茂
1年前
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里山の生と死のドラマ(2022年9月)

2か月ぶりの里山 2022年9月3日、秋雨前線の停滞しがちなこの季節では珍しく天気のいい日に、2か月ぶりに八王子の里山に行きました。こんなに間が空いてしまったのは、今年…

堀崎 茂
2年前
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コロナと里山とわたしたち(2022年1月)

コロナ共通テスト 2021年末、私は東京里山開拓団の代表として、大正大学心理社会学部、明治学院大学コミュニティ心理学部にて講演を行いました。心理系ということで講演タ…

堀崎 茂
2年前

里山に学ぶ生き方~タヌキ(2022年3月)

キャリアについての講演 2022年3月に、東京都の雇用支援事業を行っている東京しごとセンターさんからの依頼で、「キャリアとしてのNPO」というテーマで講演を行いました。…

堀崎 茂
2年前
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里山で悩みを解消する(2022年4月)

里山で特別な人と会う 私の携帯に懐かしい人からのショートメッセージが届きました。 彼は私の大学生時代に子ども支援ボランティアとして関わった不登校の中学生でした。…

堀崎 茂
2年前

一生居られる場所とは(2022年5月)

さとごろりん滞在の感想 2022年5月、当団体にとって5件目の連携となる児童養護施設「若草寮」(東京都渋谷区)のみなさんが、児童養護施設のための里山付き別荘「さとごろ…

堀崎 茂
2年前

さとごろりんへの緊急避難(2022年7月)

さとごろりんへの緊急避難 2022年6月15日の夕方、連携している児童養護施設の職員から急なご相談で恐縮ですが、と電話がありました。 小学6年の男の子が暴れて施設内で一…

堀崎 茂
2年前

生きることの本質と里山(2022年8月)

施設長からのメッセージ 10年以上一緒に里山に通ってきた児童養護施設救世軍機恵子寮施設長の高田さんから、定例の準備会議の後でこんなメッセージをいただきました。 昨…

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2年前
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開拓者精神で荒れた山林や空き家を活用する

私たちNPO法人東京里山開拓団は、荒れた山林を児童養護施設の子どもたちと開拓して自らふるさとを作り上げる活動を推進しています。2012年以降80回開催し、虐待や貧困など…

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2年前
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さとごろりん美山リニューアルオープン!(2023年7月)

さとごろりん美山リニューアルオープン!(2023年7月)

さとごろりん美山のお披露目会当日の2023年7月22日は、ちょうど梅雨明け宣言もあって、夏休みの初日らしい強い日差しの照り付ける青空の一日となりました。

私たちは10年以上通ってきた里山のふもと近くで築300年の空き家を見つけて、今年3月からボランティアや児童養護施設がほぼ手作業で改修を続けてきました。作業は5か月間で合計43回実施し、児童養護施設の職員児童33人含むのべ144人が参加してくれま

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ボランティアとお金、仕事の関係について(2023年8月)

ボランティアとお金、仕事の関係について(2023年8月)

会社員にとってのボランティア

2023年7月22、23日、児童養護施設の里山付き別荘・さとごろりんお披露目会には48名もの方が来られて、自由にさとごろりんのよさを体感いただきました。ここは、NPO法人・東京里山開拓団が10年以上通いつつけてきた里山のふもとに見つけた築300年の古民家、といっても朽ちるにまかされていたゴミ屋敷でした。半年かけてボランティアが児童養護施設の子どもたちとともに大した予

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開拓者精神を再発見する(2022年10月)

高校生との里山開拓

2022年9月25日、台風一過でよく晴れた日曜日に、杉並区の児童養護施設・東京家庭学校の高校生とともにあきる野市菅生の山林に行って開拓作業を行いました。今回の参加者は高校生9名、職員4名、当団体メンバー5名の合計18人でした。

東京家庭学校さんとのご縁は、2019年に校長の松田さんが講師を務められた子どもの貧困セミナーに私が受講生として参加したことに遡ります。研修後、直接訪

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里山の生と死のドラマ(2022年9月)

里山の生と死のドラマ(2022年9月)

2か月ぶりの里山
2022年9月3日、秋雨前線の停滞しがちなこの季節では珍しく天気のいい日に、2か月ぶりに八王子の里山に行きました。こんなに間が空いてしまったのは、今年の暑さは半端でなくて行く気になれなかったこと、児童養護施設とは小川で気持ちよく過ごせるさとごろりん(空き家を改装した児童養護施設のための里山付き別荘)に通っていたこと、新たな里山確保調整に向けてついずっと通ってきた里山の方から足が遠

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コロナと里山とわたしたち(2022年1月)

コロナと里山とわたしたち(2022年1月)

コロナ共通テスト

2021年末、私は東京里山開拓団の代表として、大正大学心理社会学部、明治学院大学コミュニティ心理学部にて講演を行いました。心理系ということで講演タイトルは「児童養護施設の子どもたちの心を里山のチカラで解放する試み」としました。コロナ禍ですので、大正大学の方は教室(20名参加)とライブ配信(150名参加)、明治学院大学の方は収録映像をオンデマンド配信(80名参加)する形でした。

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里山に学ぶ生き方~タヌキ(2022年3月)

里山に学ぶ生き方~タヌキ(2022年3月)

キャリアについての講演

2022年3月に、東京都の雇用支援事業を行っている東京しごとセンターさんからの依頼で、「キャリアとしてのNPO」というテーマで講演を行いました。

私がこれまでに大学や企業などで行ってきた講演というのは、ボランティア活動や社会貢献活動そのものについてばかりでした。ところが、今回は私自身のキャリアや人生観を初めて語ることになって、引き受けたのはいいけれど何を話そうかと一か月

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里山で悩みを解消する(2022年4月)

里山で悩みを解消する(2022年4月)

里山で特別な人と会う

私の携帯に懐かしい人からのショートメッセージが届きました。

彼は私の大学生時代に子ども支援ボランティアとして関わった不登校の中学生でした。年賀状のやり取りが20年以上経った今もずっと続いていて、15年ほど前里山を開拓し始めた頃に協力してもらったこともあります。また、2011年の東日本大震災で東京も大混乱するなか、友人知人では誰よりも早く大丈夫ですかと連絡をくれた本当に気の

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一生居られる場所とは(2022年5月)

一生居られる場所とは(2022年5月)

さとごろりん滞在の感想

2022年5月、当団体にとって5件目の連携となる児童養護施設「若草寮」(東京都渋谷区)のみなさんが、児童養護施設のための里山付き別荘「さとごろりん菅生」(東京都あきる野市菅生)を初めて利用してくれました。そして、楽しい手書きイラストのお礼状とともにこんな感想をいただきました。

「のんびりできる時間が最高。一生ここに居れる」

「東京都なのに大しぜんで住みたくなりました」

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さとごろりんへの緊急避難(2022年7月)

さとごろりんへの緊急避難(2022年7月)

さとごろりんへの緊急避難

2022年6月15日の夕方、連携している児童養護施設の職員から急なご相談で恐縮ですが、と電話がありました。

小学6年の男の子が暴れて施設内で一緒に過ごすことが難しく、「さとごろりん」をしばらく利用させてもらえないかとの相談でした。

「さとごろりん」とは、東京都あきる野市の里山のふもとにあった築数十年の木造平屋建てのボロ家をDIYでリニューアルし、2021年にオープン

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生きることの本質と里山(2022年8月)

生きることの本質と里山(2022年8月)

施設長からのメッセージ

10年以上一緒に里山に通ってきた児童養護施設救世軍機恵子寮施設長の高田さんから、定例の準備会議の後でこんなメッセージをいただきました。

昨日は貴重な感想や皆さんのお考えを伺った準備会議でした。(中略)里山開拓団の活動を通じて、子どもに留まらず、人がより豊かに生きることについて深めていきたいと改めて思いました。この活動に参加する人々は、その人のご都合や状況により変わるでし

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開拓者精神で荒れた山林や空き家を活用する

開拓者精神で荒れた山林や空き家を活用する

私たちNPO法人東京里山開拓団は、荒れた山林を児童養護施設の子どもたちと開拓して自らふるさとを作り上げる活動を推進しています。2012年以降80回開催し、虐待や貧困などで家族と離れ暮らす子どもたちの参加はのべ500名以上。環境保全と児童福祉の一石二鳥として、環境省・厚労省から表彰も受けました。

しかし、2020年からのコロナ禍のせいで活動は延期続き。一方で、施設職員から「ステイホーム続きで子ども

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