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音楽

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好きすぎて感想をまとめきれない音楽について。
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#日本の音楽

キズ『鬼』

キズ『鬼』

 心を鷲掴みにして放さない、中毒性の高い曲。

 6分以上もあるのに、聴き惚れているうちに、すぐ終わってしまいます。

 特に、4分29秒を過ぎたあたりの歌詞に鳥肌が立ちます。

 まるで心臓の鼓動のような音楽を掻き鳴らした後に、フッと消えてゆく余韻も堪りません。

 まるで命の灯火が消える時のよう。

 生きる。

 それは、死に向かうこと。

 この世に生まれ落ちた瞬間から、誰もが死んでいきま

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三浦大知『EXCITE』

三浦大知『EXCITE』

 この曲が発売された当初。

 わたしは高速道路を運転する時にこの曲を聴いていました。

 …しかし、テンションだけでなくスピードも自然と上がってしまって危ないので、ドライブミュージックとしての利用は泣く泣く中止。

 そこで、最近わたしはこの曲のライブ映像を見ながら自宅でストレッチや筋トレに励んでいます。

 あのキレッキレのダンスを観ていると、楽しく体を動かせるからです。

 また、この曲を聴

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キズ『リトルガールは病んでいる。』

キズ『リトルガールは病んでいる。』

 わたしはこの曲を初めて聴いた時、「なんてかっこいい曲だろう」と魅了されるのと同時に、「なんて哀しい曲だろう」と打ちのめされました。

 タイトルからは「10代の女の子が心を病んでいるという内容の曲かな?」と想像したのですが…。

 実際に聴いてみると全く違いました。

 これは強烈な反戦歌。

 
 以下はわたしの解釈なので、作り手からすると本当は違う意味を込めたのかもしれませんが…、

 恐ら

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甘い暴力『死に方を教えて』

甘い暴力『死に方を教えて』

 ドキッとさせるタイトル。

 でも、本当は涙が出るくらいとても優しい曲です。

 この曲から伝わってくるのは、「君は懸命に頑張ってきた」という労い。

 我慢して。

 努力して。

 周りに気を使って。

 自分を押し殺して。

 それでも笑顔を作って。

 助けてと言えなくて。

 いつしか泣き方も忘れてしまって…。

 そんな風に苦しんでいる方におすすめしたい曲です。

the GazettE『紅蓮』

the GazettE『紅蓮』

 仏教の八寒地獄の一つ。

 「紅蓮地獄」。

 この地獄に堕ちた者はそのあまりの寒さのために体が裂け、血を流すそうです。

 地獄の名前をつけられたこの曲を聴く度、わたしは様々な人の気持ちを想像しようとします。

 たとえば、せめて子どもだけでも…と懸命に子を生みだそうとしているのに、子の命とともに自分の命が尽きていってしまう母親。

 たとえば、妻と子を慟哭しながら看取る父親。

 たとえば、

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JUJU feat.Spontania『素直になれたら』

JUJU feat.Spontania『素直になれたら』

  特に片想い中に聴くと泣けてくる曲。

 好きなのに「好き」と言えない。

 たった二文字の言葉なのに。

 一緒にいるととても幸せだけれど、同時にとても不安になる。

 相手の心のうちが分からなくて。

 もしも勇気を振り絞って「好き」と伝えて、相手から「好き」が返ってこなかったら…。

 そう想像すると、どんどん怖くなって、何も言えなくなってしまう。

 ただ時間だけが過ぎていく。

 …そ

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BABYMETAL『メギツネ』

BABYMETAL『メギツネ』

 イントロを聴いた瞬間テンション爆アゲ!

 ゴリッゴリの和楽器メタルに、なんだなんだ? 祭りが始まるのか? とグッと惹き寄せられたら、

 ソレ♫ソレ♫ソレ♫ソレソレソレソレ♫

 と可愛らしい掛け声が始まります。

 『さくらさくら』を思わせるフレーズに合わせ、狐面をつけた舞い手が能舞台でクールに舞い、バックにいる狐面たちがヘドバンしている姿に見惚れていると、

 ソイヤ♫ソイヤ♫ソイヤ♫ソ

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Kagrra,『皐月』

Kagrra,『皐月』

 アルバム『燦 ~san~』収録曲。

 初めてこの曲を聴いた時の衝撃を、わたしは昨日のことのように覚えています。

 まるで曇り空を優しく晴らしていく光のように、どこまでも透明に広がってゆくサウンド。

 まるで時が逆行していくかのような美しいMV…。

 大好きな曲です。

 わたしは特にこの季節になると、何度もこの曲を繰り返し聴いています。

 初めてこの曲と出会った当時の感動は色褪せないま

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Girugamesh『Puzzle』

Girugamesh『Puzzle』

 アルバム『MUSIC』収録曲。

 夜。

 高速道路を運転している最中にこの曲を聴くと、まるで宇宙船を操縦しているかのような気分になれます。

 街から見える色とりどりの光も、対向車のヘッドライトも、他の宇宙船がわたしの知らない遠き星々へと旅をしている光のように見えてきます。

 SF好きには堪りません。

 この曲の歌詞には宇宙を彷彿とさせるキーワードなど何一つ無いのに、不思議なものです。

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ムック『ママ』

ムック『ママ』

 アルバム『葬ラ謳』収録曲。

 虐待されて亡くなった子どもの歌にも聴こえますし、飼い主に捨てられて保健所で殺された動物の歌にも聴こえる曲です。

 何度も何度も繰り返します。

 〝ママ〟への愛を。

 子どもはたとえ虐待されようとも親を愛してしまいます。

 ペットも飼い主を愛してしまいます。

 けれど、この曲に出てくる〝ママ〟は違います。

 〝ママ〟はとても綺麗。

でも、抱きしめてはく

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