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音楽

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好きすぎて感想をまとめきれない音楽について。
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#日本の音楽

Raphael『Evergreen』

Raphael『Evergreen』

 アルバム『Raphael Singles』収録曲。

 漫画に出てくるような青春に憧れた。

 友情。

 初恋。

 「自分もあんな風に生きたい」と願った。

 けれど、その夢は叶えられなかった。

 10代という、決して取り戻せない日々は、永遠に失われてしまった。

 …そんな方は少なくないのではないでしょうか?

 この曲の作詞・作曲を行った、バンド「Raphael」のギタリスト・華月くん

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MY FIRST STORY ×HYDE『夢幻』

MY FIRST STORY ×HYDE『夢幻』

 永遠の命。

 それは古来より、人類が追い求めてきたテーマ。

 老いを「醜いもの」だと思って、目を逸らし、抗ってきました。

 死を「忌むべきもの」として避けてきました。

 けれど、「永遠の命」とは、一人だけがいつまでも生き続けることを指すのではない…と、この曲は教えてくれます。

 ※注意
 以下の文は、『鬼滅の刃』に関するネタバレを含みます。

 これは『鬼滅の刃』のお館様と無惨、それぞ

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キズ『銃声』

キズ『銃声』

 アルバム『仇』収録曲。

 何度再生しても鳥肌が立ちます。

 聴かない日は無いくらい毎日聴いています。

 わたしがこの曲のことを、というかキズの存在を初めて知ったのは、MUCCの逹瑯さんとキズの来夢さんが「一撃」という企画でコラボしたYouTubeの動画がきっかけです。

 YouTubeの「おすすめ動画」に出てきたのです。

 YouTubeのおすすめ機能って本当に優秀!

 わたしはこの

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Kagrra,『蓮』

Kagrra,『蓮』

 蓮は美しいですよね。

 可憐でありながらも、凛としていて。

 泥の中からでも、清らかな花を咲かせて。

 ※アルバム『珠』収録曲。

 これは、そんな蓮に愛する人の姿を重ねて歌われた、切ない曲です。

 蓮に例えられるほどですから、きっと「君」は身も心も相当に美しい方なのでしょう。

 少なくとも、「僕」にとって、「君」はそういう大切な人。

 けれども、「僕」と「君」とはもう、今世では二度

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-真天地開闢集団- ジグザグ『昴』

-真天地開闢集団- ジグザグ『昴』

 全てを諦めてしまいたい。

 そんな夜に聴きたくなる、儚くて美しい曲です。

 もう、疲れ果ててしまった。

 この世とあの世の暗い波間で、力なく揺蕩う。

 闇と自分との境目がぼやけていく。

 ため息をつく。

 そんな中、ふと、愛しい人のことを思い出す。

 そっと目を開くと、この世の美しい光たちが目に入る。

 花。

 月。

 星。

 それらがあんまり優しく寄り添ってくれるので、と

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MUCC『空と糸』

MUCC『空と糸』

 この曲を聴く度、わたしはある光景を思い出します。

 それは、子どもの頃にわたしが見た光景。

 当時、我が家の近所には野良猫たちが棲みついていました。

 餌をあげてもないのに、ある猫がわたしによく擦り寄ってきてました。

 わたしも家庭内に居場所がなかったから、自然にその猫と仲良くなり、お互いに見つけ合っては一緒に遊びました。

 ある日、わたしが小学校の帰りにその猫を探しても、猫はいつもい

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女王蜂『虻と蜂』

女王蜂『虻と蜂』

 アルバム『BL』収録曲。

 ※この動画の前半部分が『虻と蜂』です

 憧れのものに手が届かない。

 そう分かっていながらも、手を伸ばす。

 指先で触れることすら叶わないのに。

 理想の自分と現実の自分との間には差異がある。

 ほんの少しか違わないはずなのに、その隔たりが0になる日は来ない。

 そう悟っていながらも尚、恋焦がれずにはいられない…。

 そんな胸の奥がひりつくような寂しさ

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キズ『鬼』

キズ『鬼』

 心を鷲掴みにして放さない、中毒性の高い曲。

 6分以上もあるのに、聴き惚れているうちに、すぐ終わってしまいます。

 特に、4分29秒を過ぎたあたりの歌詞に鳥肌が立ちます。

 まるで心臓の鼓動のような音楽を掻き鳴らした後に、フッと消えてゆく余韻も堪りません。

 まるで命の灯火が消える時のよう。

 生きる。

 それは、死に向かうこと。

 この世に生まれ落ちた瞬間から、誰もが死んでいきま

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三浦大知『EXCITE』

三浦大知『EXCITE』

 この曲が発売された当初。

 わたしは高速道路を運転する時にこの曲を聴いていました。

 …しかし、テンションだけでなくスピードも自然と上がってしまって危ないので、ドライブミュージックとしての利用は泣く泣く中止。

 そこで、最近わたしはこの曲のライブ映像を見ながら自宅でストレッチや筋トレに励んでいます。

 あのキレッキレのダンスを観ていると、楽しく体を動かせるからです。

 また、この曲を聴

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キズ『リトルガールは病んでいる。』

キズ『リトルガールは病んでいる。』

 わたしはこの曲を初めて聴いた時、「なんてかっこいい曲だろう」と魅了されるのと同時に、「なんて哀しい曲だろう」と打ちのめされました。

 タイトルからは「10代の女の子が心を病んでいるという内容の曲かな?」と想像したのですが…。

 実際に聴いてみると全く違いました。

 これは強烈な反戦歌。

 
 以下はわたしの解釈なので、作り手からすると本当は違う意味を込めたのかもしれませんが…、

 恐ら

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甘い暴力『死に方を教えて』

甘い暴力『死に方を教えて』

 ドキッとさせるタイトル。

 でも、本当は涙が出るくらいとても優しい曲です。

 この曲から伝わってくるのは、「君は懸命に頑張ってきた」という労い。

 我慢して。

 努力して。

 周りに気を使って。

 自分を押し殺して。

 それでも笑顔を作って。

 助けてと言えなくて。

 いつしか泣き方も忘れてしまって…。

 そんな風に苦しんでいる方におすすめしたい曲です。

the GazettE『紅蓮』

the GazettE『紅蓮』

 仏教の八寒地獄の一つ。

 「紅蓮地獄」。

 この地獄に堕ちた者はそのあまりの寒さのために体が裂け、血を流すそうです。

 地獄の名前をつけられたこの曲を聴く度、わたしは様々な人の気持ちを想像しようとします。

 たとえば、せめて子どもだけでも…と懸命に子を生みだそうとしているのに、子の命とともに自分の命が尽きていってしまう母親。

 たとえば、妻と子を慟哭しながら看取る父親。

 たとえば、

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JUJU feat.Spontania『素直になれたら』

JUJU feat.Spontania『素直になれたら』

  特に片想い中に聴くと泣けてくる曲。

 好きなのに「好き」と言えない。

 たった二文字の言葉なのに。

 一緒にいるととても幸せだけれど、同時にとても不安になる。

 相手の心のうちが分からなくて。

 もしも勇気を振り絞って「好き」と伝えて、相手から「好き」が返ってこなかったら…。

 そう想像すると、どんどん怖くなって、何も言えなくなってしまう。

 ただ時間だけが過ぎていく。

 …そ

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BABYMETAL『メギツネ』

BABYMETAL『メギツネ』

 イントロを聴いた瞬間テンション爆アゲ!

 ゴリッゴリの和楽器メタルに、なんだなんだ? 祭りが始まるのか? とグッと惹き寄せられたら、

 ソレ♫ソレ♫ソレ♫ソレソレソレソレ♫

 と可愛らしい掛け声が始まります。

 『さくらさくら』を思わせるフレーズに合わせ、狐面をつけた舞い手が能舞台でクールに舞い、バックにいる狐面たちがヘドバンしている姿に見惚れていると、

 ソイヤ♫ソイヤ♫ソイヤ♫ソ

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